俺の高校生活がラブコメ的な状況になっている件

ながしょー

第27話 修学旅行最終日【後編】

 それぞれお土産を購入した後、俺たちは美月と愛のもとへ向かった。
 
 「それにしても人が多いな……」

 歴史的有名な建物だけあって、他校の修学旅行生や一般の観光客で埋め尽くされていた。まだ、敷地外だというのに――まるで人がゴミのようだ。

 「こんな中で2人を探すのって……無理かもね」

 「……そうだな」

 2人には悪いが、俺と六花はまだ本殿に入ってもいないのにあきらめモードになっていた。

 「でも、一応……行きましょ」

 「そうだな……」

 六花自身もあまり人ごみの中には入りたくないのだろう――表情がなんか引きずってたし。
 俺も分かっていると思うが……嫌だ。
 でも、六花を1人で行かせるわけにもいかないので仕方なく人ごみを掻き分けながら本殿に入った。

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 「当たり前だけど……やっぱり熊本城と違うなぁ…」

 俺は大阪城を間近に見て、そうつぶやいた。
 なんと言えばいいのか……表現のしようがなかった。
 まぁ、ただ単に俺の表現力が低いだけなんだが。
 そして、六花も俺と同じような感想を抱いているか知らないが、一言も言葉を発さずに魅入っている。
 
 「おーい、六花?」

 「う、うん?」

 「そろそろ探しに行くぞ」

 「そうだったね!忘れてた」

 「忘れてたのかよ……」

 ――まぁ、それは分からなくもないが、ちょっと酷くないスか?
 俺と六花は再び歩きだし、2人がいるであろう天守閣に向かう途中だった。

 「あれ?しょーた?」

 どこからか声をかけられた。
 でも、周りを見渡すが声をかけたと思われる人物は見当たらなかった。
 ――気のせいか?
 俺はそう思ったが、前方のから見知った顔が現れた。

 「お前……美月と愛か?」

 俺は目を丸くした。

 「え……うそ……」

 そして、六花は口元を両手で抑え、まるでテレビドラマで見たことがあるような驚き方をした。

 「なんで翔太くんと六花ちゃんはそんなに驚いているの?」

 そんな俺たちの様子を見ている美月は不思議そうな表情で首を傾げた。

 「「いや、驚くでしょ?!」」

 俺と六花の声がハモった。
 それもそのはず、美月と愛はなぜか着物を着ていた。どちらとも可愛らしい女性用の着物を――って、何度も言わせるな!美月は男だろ?

 「あーこれねー。なんかレンタルやってたからさ」

 俺たちの反応でやっと気づいたのか、愛はそう説明した。
 ――大阪城って……レンタルもやってんのかよ……。
 でも、おかげで2人の可愛い和服姿が見れて俺は…………見とれていた。
 一方で着物を着ていない六花は、俺の反応を見て、なぜか悔しそうな表情していた。
 ――痛い痛い!なんで背中をつねるんですか?!

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