What should I do?
ep.2
悠人から聞くにはこの紅学園は御曹司の為の学園で、女子生徒がいないのは男女関係にならない様に、男同士なら大丈夫だとか…いや、大丈夫じゃないだろ。
俺みたいな一般生徒はそんなにいないらしく、御曹司には逆らわない方がいい。
生徒会は云わばこの学園で人気ランキングの上位5位の者達で構成されている。
とてもめんどくさそうな学園だった。
なんでこんな学園に俺を入れさせたのか?
普通の暮らしをしろと言うなら、普通の学校にしろよ。
なんかこれからの事を考えると思わず溜め息が出た。
廊下側の後ろの席が悠人でその左隣前の席が俺だ。
俺の隣は何故かびくびく震えるチワワ。
そんなに自己紹介が嫌なのか?
俺の知らない単語が出てきてはいるが、嫌な予感がするので聞かないでおこう。
「よし、次は樹島だな」
スーツ姿だが胸元をはだけさせたホスト男、A組の担任大友漣次はそう言い俺の隣のチワワに指差した。
「あい!」
立ち上がり返事をした樹島と呼ばれるチワワは、裏返った声に恥ずかしく頬が真っ赤に染まる。
それを見るなり「うふぉ!!」と変な声があちらこちらから聞こえた気がする…
無視しよう。
オロオロとする樹島君を突っつくと、涙目で俺を見てくる。
うん、やっぱチワワだ。
「落ち着け、大丈夫深呼吸しろ」
チワワ君は息を整えるように数回大きく呼吸した。
焦っていた様子も消え、俺の方に振り向き小さく頭を下げた。
「僕の名前は樹島春です。
好きな物は甘い物で、嫌いな物は苦い物辛い物です。
宜しくお願いします」
頭を下げて席に座るチワワ君の自己紹介は、平凡で普通だ。
これが自己紹介でいいだろう。
うんうんと頷いていた俺だったが───
「俺の名前は小泉悠人。
好きな教科は体育嫌いな教科は勉強全般。
タチかネコかって言われると、どっちも経験はあるんだけどタチの方かな。
でも万年発情男でもないから誘ってくるなよ」
…うん、こいつとダチになろうか考え直そう。
意味不明なあの言葉の意味が分かってしまった…
隣にいるチワワ君はめっちゃ顔赤いし。
しらけた目に変わった俺と目が合うなり笑みが消え強張った。
愛想笑いをしてやったらビクッと一度震え席に座ったのだった。
◇
「あーいう奴等って先に言ってないと煩いから言ったんだって。
だから殴るなよ!」
無表情なまま見る俺に、悠人は言い訳し焦っていた。
そんなに俺が怖いのか?
「悠人、寮の道案内宜しく」
そんなに気にしてないんだけど、それを伝えるかの様に言うと、悠人は任しとけと嬉しそうに頷く。
入学式が終れば教室で自己紹介して明日からの予定と、大体の流れを聞いて終礼となった。
席から立ち上がりこれから暮らす寮に向かおうとした時
「ねぇ、僕も一緒にいい?」
あの震えていたチワ…樹島君。
「さっきはありがとう。
四宮君のおかげで助かったよ」
「俺がピンチな時は宜しくな」
何度も頷く樹島君は、尻尾を震っているチワワの様にしか見えない。
動物好きにはめっちゃ頭を撫でたい衝動に刈られる。
「俺は氷真でいいから春、宜しくな」
ぱっと目を輝かせうんと嬉しそうに付いて来る。
「子犬だ…」
春を見てそう声を漏らした悠人。
俺は俺でなんか嫌な視線を感じてはいるが、無視しておこう。
友達になりたければ自分から話せばいいだろうに、何で俺だけ羨ましいがられる?
睨むよりも先に話し掛けろよと内心苛つく自身。
「悠人、さっさと案内しろ」
そんな俺に察したのか苦笑しながら
「おう…
何で怒ってんの?」
そう聞いて春は首を傾げていた。
俺みたいな一般生徒はそんなにいないらしく、御曹司には逆らわない方がいい。
生徒会は云わばこの学園で人気ランキングの上位5位の者達で構成されている。
とてもめんどくさそうな学園だった。
なんでこんな学園に俺を入れさせたのか?
普通の暮らしをしろと言うなら、普通の学校にしろよ。
なんかこれからの事を考えると思わず溜め息が出た。
廊下側の後ろの席が悠人でその左隣前の席が俺だ。
俺の隣は何故かびくびく震えるチワワ。
そんなに自己紹介が嫌なのか?
俺の知らない単語が出てきてはいるが、嫌な予感がするので聞かないでおこう。
「よし、次は樹島だな」
スーツ姿だが胸元をはだけさせたホスト男、A組の担任大友漣次はそう言い俺の隣のチワワに指差した。
「あい!」
立ち上がり返事をした樹島と呼ばれるチワワは、裏返った声に恥ずかしく頬が真っ赤に染まる。
それを見るなり「うふぉ!!」と変な声があちらこちらから聞こえた気がする…
無視しよう。
オロオロとする樹島君を突っつくと、涙目で俺を見てくる。
うん、やっぱチワワだ。
「落ち着け、大丈夫深呼吸しろ」
チワワ君は息を整えるように数回大きく呼吸した。
焦っていた様子も消え、俺の方に振り向き小さく頭を下げた。
「僕の名前は樹島春です。
好きな物は甘い物で、嫌いな物は苦い物辛い物です。
宜しくお願いします」
頭を下げて席に座るチワワ君の自己紹介は、平凡で普通だ。
これが自己紹介でいいだろう。
うんうんと頷いていた俺だったが───
「俺の名前は小泉悠人。
好きな教科は体育嫌いな教科は勉強全般。
タチかネコかって言われると、どっちも経験はあるんだけどタチの方かな。
でも万年発情男でもないから誘ってくるなよ」
…うん、こいつとダチになろうか考え直そう。
意味不明なあの言葉の意味が分かってしまった…
隣にいるチワワ君はめっちゃ顔赤いし。
しらけた目に変わった俺と目が合うなり笑みが消え強張った。
愛想笑いをしてやったらビクッと一度震え席に座ったのだった。
◇
「あーいう奴等って先に言ってないと煩いから言ったんだって。
だから殴るなよ!」
無表情なまま見る俺に、悠人は言い訳し焦っていた。
そんなに俺が怖いのか?
「悠人、寮の道案内宜しく」
そんなに気にしてないんだけど、それを伝えるかの様に言うと、悠人は任しとけと嬉しそうに頷く。
入学式が終れば教室で自己紹介して明日からの予定と、大体の流れを聞いて終礼となった。
席から立ち上がりこれから暮らす寮に向かおうとした時
「ねぇ、僕も一緒にいい?」
あの震えていたチワ…樹島君。
「さっきはありがとう。
四宮君のおかげで助かったよ」
「俺がピンチな時は宜しくな」
何度も頷く樹島君は、尻尾を震っているチワワの様にしか見えない。
動物好きにはめっちゃ頭を撫でたい衝動に刈られる。
「俺は氷真でいいから春、宜しくな」
ぱっと目を輝かせうんと嬉しそうに付いて来る。
「子犬だ…」
春を見てそう声を漏らした悠人。
俺は俺でなんか嫌な視線を感じてはいるが、無視しておこう。
友達になりたければ自分から話せばいいだろうに、何で俺だけ羨ましいがられる?
睨むよりも先に話し掛けろよと内心苛つく自身。
「悠人、さっさと案内しろ」
そんな俺に察したのか苦笑しながら
「おう…
何で怒ってんの?」
そう聞いて春は首を傾げていた。
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