チート×異世界転移=最強・・・?

あるみん

第18話 戦闘

「うわぁ!とりあえず戦闘態勢だ!勝!」

「う、うん!」

俺達は今、さっきのワイバーンと戦おうとしている。

だが...正直かなりでかくて、剣が当たるかどうかも微妙だ。

しかも、魔法はあまり効かないと聞いたことがあるので、なかなかにやばい状況ではある。

だが、俺は妙に落ち着いていた。と、言うのも、魔の森に居るモンスターと同じくらいの覇気しか放っていないのだ。なので、色んなことが俺の頭の中を駆け巡る。

『こいつはどこから来たんだ? というか、何故ここをピンポイントで襲ってきた? それに、魔の森には飛行型のモンスターはいなかったはずだぞ?』

そんなことを考えながら、俺はワイバーンの爪の攻撃を軽々と跳ね返す。ついでに接近してきているので、軽く一撃入れておく。

俺が離れたところで、すかさず勝が魔法を入れる。魔の森で戦っている時に身につけた、完璧なコンビネーションだ。

「グァァァァァァァ!」

あれ?思ったよりも効いてね?

そのまま、動かなくなった?

「あれ?なんか動かないよ?」

その言葉で我に返った俺は、ワイバーンを確認しに行った

「......」

距離的には2メートルもないが、それでも動かない。

ためしに少しつついてみた。

だが反応はない。

「え?あれ?倒した?」

あっけなさすぎて正直倒した実感がわかないが、動かないということは倒したのだろう。

「やった!倒したの!?」

「ああ、そうみたいだ。」

「ワイバーンを倒せるなんて...!」

勝は目をキラキラさせながらワイバーンに近づいて行った。

と、その時突然、ワイバーンが起き上がり、超近距離から勝を爪で攻撃した!

「ちょ、まだ生きてうわぁぁぁぁぁ!」

「グガァァァァァァァァァ!」

やばいやばい。勝は大丈夫か?

そのことしか頭に無く、俺は勝に駆け寄った。

「勝!」

「け、圭吾...」

「大丈夫か!?」

「う、うん。というか、全然痛くないよ...」

え?まじ?

ワイバーンは、勝がダメージを受けていないことにさらに怒り、こっちに突進してきた。

「雷鳴弾!」

勝は咄嗟に雷属性の中級魔法を放つ。

「グガァァァァァァァ......ァァ...」

今度こそ本当に倒したみたいだ。

「倒したぁ!てか、ダメージくらわないことにびっくりしたよ。」

俺も正直びっくりだ。確かに、防御力は上がっているが、ワイバーンの攻撃さえも耐えるとは。

「いやぁ、これが王都に招待される人達の実力か。すごいな。」

ロディックさんは、若干茶化すような口調で言ってきた。

「そうね。さすが王都行きさん達?」

道具屋のお姉さんも一緒に茶化してきた。
そんなキャラじゃなかったはずなのに...

そんなやり取りをしていると、リリィが戻ってきた。

「な、な、なんですかこの状況は!?」

...なんか若干棒読みな気もするが、きっとステータスが高いから、こんな状況は慣れているのだろう。

「ああ、ワイバーンが攻めてきたんだよね。そこにいるやつ。」

「え!?もう倒したんですか!?倒す程度の人となると...ケイゴ様とショウ様?」

「ああ、まぁ一応な。」

「さすがです!ワイバーンを倒せる実力なら安心ですね!」

と、何に安心できるのか...
と思っていたが、それよりももっと気になることがあったので、そっちを聞くことにした。

「ところで、さっき話してたゲルマさんは?」

「え?居ないんですか?」

「ああ。どこに行ったのか知らないか?」

「知らないですね...一体どこに...」

そこまで心配していないということは、ゲルマさんは相当な実力者なのか...?

「まぁ、そんなにすぐに死ぬ人じゃないので多分大丈夫ですよ。 私はとりあえず、このことを町長に報告してきます。」

そう言うと、リリィは会場から出ていった。

うーん、いつもより冷たい?そんなことないかなぁ?

「なんかリリィ、ツーンとしてる気がするなぁ。 なんか知ってるか?」

「いや、知らない。なんでだろうね?」

「勝もそう思ってたか?」

「うん、今日はね。昨日まではそんなこと思ってなかったけどね。」

うーむ、謎だ。 
いつかそのうち、話してくれることを信じて今はそーっとしておこう。



「さて、そろそろ行くことになりました。皆さん、大変お世話になりました。ここで過ごしたことは、一生忘れません。」

今は、旅立ちの前の別れをしている。
パーティは、あの後壊滅的だったこともあり、途中で中止になった。
壊れたところは街が出してくれるそうだ。

「では!また、暇が出来たら来るので!待っていて下さい!」

そう言うと、俺は馬車に乗り込んだ。
リリィは今、宿の人達と話している。
とりあえず、一通り話が終わるまで待とう。

「さて、じゃあ行くか。」

王都からの馬車に乗り込もうとすると、2台あったので少し迷った。
その時、馬車の護衛(?)の人が、手招きしてくれたので、そっちの馬車に乗る。

みんなに手を振り、馬車に乗り込むと、その馬車には綺麗な女性が乗っていた!

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