チート×異世界転移=最強・・・?

あるみん

第6話 謎のスキル

「さて、そろそろ行くか。早いに越したことはないしな。」

とりあえず今日の予定は、冒険者ギルドを見つけることだ。 ...魔物がいる世界だし、無いことはないと信じたいが...

とりあえず受け付けに行って、リリィを呼ぶ。

呼んだら10秒ほどででてきた。...もしかして暇なのか?

「お待たせしました!では街を案内しますね!」

いや、待たせてねーよ。心の中でツッコミを入れる。

リリィはまず、この街には大通りが1本、そこから分かれている大きめの通りが3本ある、ということを教えてくれた。

大通り沿いには、様々なジャンルの店が揃っていて、ここを歩くだけで冒険に必要なものは全て揃うそうだ。
次に中通り(呼びにくいからこう呼ばせてもらう)についてだが、これは大通りでは買えない、マイナーなものを取り扱っている店や、宿屋やレストランなどが多いと言う。

また、俺が予想した通り、冒険者ギルドはあった。街の真ん中にあるらしい。

そして、俺はふと気になったことをリリィに聞いてみた

「なぁリリィ、ステータスみたいなのって見れるのか?」

リリィは何を当然のことを聞くのかという表情をしていたが、一応教えてくれた。

「ステータスウィンドウは、頭の中で『ステータスウィンドウ』って唱えれば、頭の中に出すことができます。また、他の人に見せたい場合は『顕現』と言えば出てくるはずです。」

なるほど。試しにやってみることにした。
『ステータスウィンドウ 顕現』
すると目の前に、透明だが青い、ゲームでよく見るようなステータスウィンドウが出てきた。

だが、これには俺が予想していたような内容は書いていなかった。

名前 大平圭吾
年齢 16 
種族 人間
スキル 生の歯車
加護 武神の加護Lv1
         剣神の加護Lv1
         経験神の加護Lv1



名前 宮川勝
年齢 16
種族 人間
スキル 生の歯車
加護 魔法神の加護Lv1
         召喚神の加護Lv1
         創造神の加護Lv1

俺が予想していた、何が書かれていないか...そう、体力や魔力、力、すばやさなどの具体的な数字だ。
まぁ、そこは体力は数値化出来ないということだろう。自分で判断しろということだ。

そしてもう1つ、スキルの欄に生の歯車というスキルがある。

『なんだこれ...勝の方にもあるみたいだ...』

「あ、ちなみに、スキルを触ると詳しい説明が出ますよ〜」

なるほど。早速『生の歯車』を触ってみる。

生の歯車...このスキルを所持している者が死ぬと、死ぬ前に時間がもどる。そして、1度だけやり直すことが出来る。
2度目も死んでしまうと、そのまま死ぬ。

なんだこれチートじゃねぇか!?
死んでも蘇るって...
2度目も死んでしまうと死ぬって書いてあるけど、今までで2回使えたから、同じ原因で同じ時間に死ぬのがダメなんだなきっと。

そしてさらなる質問をしようと、リリィの方を向くと...

「.........」

俺達のステータスウィンドウを見て、言葉を失っていた。

「あ、あの、リリィ?」

「............」
話しかけても反応がない...

すると急にリリィが俺の方に近づいてきた。

「あ、あの!ケーゴさんはつがいはいらっしゃいますか...」

「えっ」

えっ。何を急に言い出すんだこの子...

とりあえず何故そんな結論に至ったかを聞いてみよう。

「えーっと、急にどうした?」

「なんでケーゴ様とショウ様は神様からの加護を3つも持っているんですか!?」

え、えっと...どうやって説明しよう...

「神様からの加護を受け取るためには、毎日5時間、50年間欠かさず神様への感謝の気持ちを捧げること、もしくは神様が見込んだ、世界を救えるもの、どちらかにしか加護を与えてくれません!ケーゴ様とショウ様は50年も歳をとっているとは見えないので...当然後者に...」
そういう事か...
どうやって誤魔化そう...アイコンタクトで、すっかり空気になっていたショウと連絡を取る。

『どうする?』
『どうするって言われても...これはもう、神様から選ばれた使徒として誤魔化すしかなくないか?』
『そうだよね... 圭吾、誤魔化すの頑張って!』

そんな...コミュ力は圧倒的に勝の方が高いのに...

「えーっとリリィ?」

「はいっ!」
神の加護持ちと分かった途端にすんごく食いついてくるな...

ついでに異世界人ってことも言っておくか。その方が話しやすいし、知られちゃったから旅にもついてきて欲しいしな。

「よくわかんないけど、俺達は多分後者だと思う。けど、この世界についてはほとんど知らないんだ。と、言うのも、俺達はこことは違う世界から来た。そして、俺達はずっとこの街にいる訳では無いから、旅についてきて欲しいんだ。どうだ?」

「い、異世界人でしたか...だからステータスウィンドウの出し方もわからなかったのですね... それで、その秘密を知ってしまったからついてきて欲しいということですか...」

リリィは頭の回転が早い方なのかもしれない。

「女将さんに言ってみないとなんとも言えませんが... もし了承して頂けたら、ついて行きたいです!」

思った通りの返答で安心した。

「よし、よろしくなリリィ。」

「はい!交渉頑張ってみます!」


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コメント

  • 久留米天狗

    #6話、『ことなを失う』?『言葉を失う』でしょうか?

    2
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