チート×異世界転移=最強・・・?

あるみん

第2話 天界

俺達は、ほぼ本能的に横に飛んでいた。

叫びながら。
「「ぎゃぁぁぁぁあ!」」

「フン、オロカモノドモめが!ツギはハズサン!」

そう言って、その天使は次はいくつもの火の玉を作り出した。

「い、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10...じ、10個!?」

さすがにこの数は避けられない。俺達は死を覚悟した。

『どうせ死ぬなら、異世界にでも転生したいな...』
多分勝も同じようなことを思っているだろう。何故かは分からないが、そんな気がした。

そう思いながら、炎に巻かれて、俺達は死んだ


俺達は目が覚めると、またまた白い空間にいた。
隣に勝も居る。

「な、なんだ?今の。勝、いまさっきの出来事覚えてるか?」

「う、うん、覚えてるよ。急に空間が歪んで、少女の天使が出てきたかと思ったら、火の玉を出して、そして、僕達は...」

しっかり覚えているようだ。だが、今の俺たちの体には火傷どころか傷すらない。

『どういうことだ...?』

俺は色々考えたが、全くわからない。
そして突然、目の前の空間が歪んだ。
そしてその中心から、少し前に見たものと同じ天使が現れた。

そして、全く同じセリフをー

「ソナタらは、ナニモノだ?どうやってココにハイッテきた?ハツゲンにはキヲつけろ」

と言った。
ここで俺はこう思った。

『もしかして、これは俺達が死ぬ前なのでは?』と。

そうすれば、全ての説明がつく。だが、何故俺達がそんな能力を持っているのかが全くわからなかった。

勝とアイコンタクトで相談する。

『勝、これどうなってると思う?』

『僕達が死ぬ前に戻った...?』

『やっぱり勝もそう思うか。発言に気をつけつつ話してみようか。』

『う、うん、そうしよう。僕さっき失敗したからお願いできる?』

勝が上目遣いで頼んで
きた。可愛い。
そしてもう一度言うが、俺はそっち系ではない。
『分かった、とりあえず話してみる。』

そうアイコンタクトして、俺は目の前の天使に話しかけてみた。
「誠に申し訳ありません、天使様でいいのでしょうか? 私は日本という国から来ました、大平圭吾と宮川勝です。私達は、日本にあったよく分からない黒い穴に入ってみたところ、このような空間に出てしまいました。良ければこの空間のこと、帰る方法のことを教えて頂けませんか?最低限、帰る方法だけでも結構ですので...」

今までの人生で最大級に気を使った言葉だった。

「ホウ、ナカナカにいいココロガマエだ。ではオシエヨウ、まずココがナニカ、とイウコトに、ツイテだが...」

天使の発言をまとめると、こういうことらしい。

ここは、天使と神々が暮らす世界。通称天界と呼ばれるものだ。俺達が元いた世界とかなり密接に関わっているらしい。

さらに、ここの天界は、2つのせかいとかかわっている
そして、何らかの不都合が生じ、俺達がいた世界と天界とが繋がってしまったらしい。
そこに運悪く入ってしまったという訳だ。

そして帰る方法についてだが、1度この世界に入ると、元いた世界では俺達の存在自体がなかったものになってしまっているらしい。
つまり、俺達は元の世界に戻っても、俺達のことを知っている人は誰もいないし、戸籍も無いというわけらしい。

俺達はその衝撃発言に動揺を隠せなかった。

「圭吾、なかなか大変なことに巻き込まれたらしいね...どうしよう...」

...どうしよう、か。正直打開策が見つからない。
元の世界に戻っても、戸籍もないので仕事に就くことも出来ない。
生きていく術がないのだ。

そこで天使が口を開く。
「コンカイのジケンは、カンゼンにワレワレのシッタイだ。モウシワケナイ。ソコで、ソナタたちにはフタツのセンタクシをモウケタ。コレはカミガミがカイギをヒライテカンガエダシタケッカだ。ケイカイスルコトはナイ。」

天使の話をまとめると

1、この天界で天使として神々に仕えて暮らしていく。

2、この天界とつながっている、もうひとつの世界へと転移する。

そこでどうしても気になることがあった。
勝も気になっているみたいだ。
当然だろう。異世界転移と聞いて黙っていられるような2人ではない。

「「その世界は、魔法とか使えますか!?」」

2人被ってそういった。

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