炎呪転生~理不尽なシスコン吸血鬼~
2節 お茶を飲む
「……さて、そろそろ本題に入っていくのだ」
「本題って……あれか」
妙にシリアスな雰囲気になっておりますが、ただそう見せているだけ。ただただ互いに何から話せばいいか考えていただけなのだ。
「……ところで、あれって何なのだ? 我は知らないが、アノニムは知っているのだろう」
「いや、私は知らないが、何を話すつもりだったんだ? 」
何も通じ合っていない者同士が会話をしようとするからこうなる。筋書きがない時、会話下手が行き着く先の一つとも言えるだろう。二人共とりあえずと言わんばかりに各々気に入っているお茶を飲んだ。『……気まずい。。。』というテロップが相応しいだろう。
「少しな、む、昔話でもしたいなとお、思っていたのだが、ダメだったのか? 」
ミコトは、何年か振りに会った特に印象に残ってない元同級生同士かと思えるほどの言葉を発した。通常ならここで笑っているアノニムもこの空気に流されてしまい、笑うことができなくなってしまった。
そして、二人共お茶を飲む。
「そう、か。別にいいぞ、久しぶりに聞きたいと思っていたしな、時間もまだあるようだし、聞くのも悪くない」
口下手親父のような口調になってしまったが、アノニムは出来る限りの返事をした。
何故感情をぶつけ合っている時には普通に言葉が出てくるのに一度冷静になると言葉が出てこなくなるのか。ミコトとアノニム、二人が顔を初めて合わせてからずっと疑問に思っていることだった。
「じゃあ、昔の。そうだ、ヤツが気に入ってた天使と悪魔の話をするのだ。これからのことにも多少は関係してくるのだ、アルゴライムが起きても楽しめると思うのだ」
「天使と悪魔か……。私はヤツが何故あれを気に入ってたのか理解できないな」
アノニムはリラックスするために足を組もうと服の裾を邪魔そうに引っ張った。長時間の話になることも覚悟した。
「そんなに長い話しはしないから安心するのだ。……それに、我からしたらヤツが天使と悪魔にこだわるのはシアラ様とイロク様がいたからだと思うのだ。あの二人は初めて我々神に逆らっだ革命者゙だから」
゙革命者゙。神の存在が明らかになっている世界で神を崇めることなく逆らった者のことを指す言葉。エラーのようなものだ。
何故ヤツが゙革命者゙の現れた自分にとって不都合な世界を破壊しなかったのか、気に入っていたのかはミコトにしかわからない。いや、ミコトですらわかっていないかもしれない。
しかし、これからミコトが話す天使のシアラ様と悪魔のイロク様の話は確かに過去に起きたことであり、そのときミコトが初めて見たヤツの笑顔すら真実だ。
そして、二人共お茶を飲む。
「本題って……あれか」
妙にシリアスな雰囲気になっておりますが、ただそう見せているだけ。ただただ互いに何から話せばいいか考えていただけなのだ。
「……ところで、あれって何なのだ? 我は知らないが、アノニムは知っているのだろう」
「いや、私は知らないが、何を話すつもりだったんだ? 」
何も通じ合っていない者同士が会話をしようとするからこうなる。筋書きがない時、会話下手が行き着く先の一つとも言えるだろう。二人共とりあえずと言わんばかりに各々気に入っているお茶を飲んだ。『……気まずい。。。』というテロップが相応しいだろう。
「少しな、む、昔話でもしたいなとお、思っていたのだが、ダメだったのか? 」
ミコトは、何年か振りに会った特に印象に残ってない元同級生同士かと思えるほどの言葉を発した。通常ならここで笑っているアノニムもこの空気に流されてしまい、笑うことができなくなってしまった。
そして、二人共お茶を飲む。
「そう、か。別にいいぞ、久しぶりに聞きたいと思っていたしな、時間もまだあるようだし、聞くのも悪くない」
口下手親父のような口調になってしまったが、アノニムは出来る限りの返事をした。
何故感情をぶつけ合っている時には普通に言葉が出てくるのに一度冷静になると言葉が出てこなくなるのか。ミコトとアノニム、二人が顔を初めて合わせてからずっと疑問に思っていることだった。
「じゃあ、昔の。そうだ、ヤツが気に入ってた天使と悪魔の話をするのだ。これからのことにも多少は関係してくるのだ、アルゴライムが起きても楽しめると思うのだ」
「天使と悪魔か……。私はヤツが何故あれを気に入ってたのか理解できないな」
アノニムはリラックスするために足を組もうと服の裾を邪魔そうに引っ張った。長時間の話になることも覚悟した。
「そんなに長い話しはしないから安心するのだ。……それに、我からしたらヤツが天使と悪魔にこだわるのはシアラ様とイロク様がいたからだと思うのだ。あの二人は初めて我々神に逆らっだ革命者゙だから」
゙革命者゙。神の存在が明らかになっている世界で神を崇めることなく逆らった者のことを指す言葉。エラーのようなものだ。
何故ヤツが゙革命者゙の現れた自分にとって不都合な世界を破壊しなかったのか、気に入っていたのかはミコトにしかわからない。いや、ミコトですらわかっていないかもしれない。
しかし、これからミコトが話す天使のシアラ様と悪魔のイロク様の話は確かに過去に起きたことであり、そのときミコトが初めて見たヤツの笑顔すら真実だ。
そして、二人共お茶を飲む。
コメント