炎呪転生~理不尽なシスコン吸血鬼~
1節 不幸な事故 二話
「うん……。もう高校生の四日君の試合が見れないと思うと悲しいな」
「どうせ卒業しても一緒にいるんですよね。それならあんまり悲しむこと無いと思いますよ」
「ええ、そうよね……」
麗菜は頬を赤く染めた。妹にはなんだかわからなかった。
「まあ、△*は早く寝なさい。明日こそあれを完成させるんでしょ」
麗菜の指差した先には澄んだ空と海の地平線が印刷された作りかけのパズルが広げられていた。
「はい。そろそろ飾りたいなって思いますし」
「あんなほぼ色が変わらないの、あなたよくできるわね」
「簡単ですよ、コツコツやれば。それではおやすみなさい」
「もう……。おやすみ、△*」
妹は自分の部屋に戻って眠った。麗菜はずっと徹夜でお弁当を作っていたらしい。らしいっていうのは、妹の……アルゴライムの記憶にはその事はないから。家でパズルなんて作っていなければ、アルゴライムにはそう思うことしかできない事故がおきることになるのは、四日の試合が終わった直後だった。
「もう少しで完成しますね。これならお姉ちゃん達も喜びます」
アルゴライムは知っていた。麗菜が四日にプロポーズされていたこと。お互いに成人を迎えてからという約束ではあるが、その場所にアルゴライムもいたのだ。だから、麗菜が好きな海と四日が好きな空のパズルを、今までで一番難しいパズルをプレゼントしようと作っていたのだ。
「あと一ピースですが、私が完成させたらダメですよね。二人で家まで帰ってくるみたいですし、早く帰ってこないかな……」
♪~♪ 
アルゴライムのスマホの着信音がなった。
『榊 六日』
「家族以外からなんて珍しいですね。それに六日さんだなんて、一応登録はしていましたが、はじめて連絡が来ました」
「もしもし、六日さんから電話だなんて珍しいですね」
『ああ、△*さん。お、落ち着いて聞いてください』
どう考えても六日が落ち着いていなかった。声は震えているし、六日の近くでたくさんの人が騒がしくしている。
「まずは貴女が落ち着いてください。そうでないと話も聞けません」
『私は落ち着けないわ! だから△*さんだけでも落ち着いてきいて』
アルゴライムは何も言わなかった。頷きはしたが、六日にそれは聞こえていなかった。しかし、しばらくして話した。
『よくきいて、四日兄さんと麗菜先輩が死んだ』
「どうせ卒業しても一緒にいるんですよね。それならあんまり悲しむこと無いと思いますよ」
「ええ、そうよね……」
麗菜は頬を赤く染めた。妹にはなんだかわからなかった。
「まあ、△*は早く寝なさい。明日こそあれを完成させるんでしょ」
麗菜の指差した先には澄んだ空と海の地平線が印刷された作りかけのパズルが広げられていた。
「はい。そろそろ飾りたいなって思いますし」
「あんなほぼ色が変わらないの、あなたよくできるわね」
「簡単ですよ、コツコツやれば。それではおやすみなさい」
「もう……。おやすみ、△*」
妹は自分の部屋に戻って眠った。麗菜はずっと徹夜でお弁当を作っていたらしい。らしいっていうのは、妹の……アルゴライムの記憶にはその事はないから。家でパズルなんて作っていなければ、アルゴライムにはそう思うことしかできない事故がおきることになるのは、四日の試合が終わった直後だった。
「もう少しで完成しますね。これならお姉ちゃん達も喜びます」
アルゴライムは知っていた。麗菜が四日にプロポーズされていたこと。お互いに成人を迎えてからという約束ではあるが、その場所にアルゴライムもいたのだ。だから、麗菜が好きな海と四日が好きな空のパズルを、今までで一番難しいパズルをプレゼントしようと作っていたのだ。
「あと一ピースですが、私が完成させたらダメですよね。二人で家まで帰ってくるみたいですし、早く帰ってこないかな……」
♪~♪ 
アルゴライムのスマホの着信音がなった。
『榊 六日』
「家族以外からなんて珍しいですね。それに六日さんだなんて、一応登録はしていましたが、はじめて連絡が来ました」
「もしもし、六日さんから電話だなんて珍しいですね」
『ああ、△*さん。お、落ち着いて聞いてください』
どう考えても六日が落ち着いていなかった。声は震えているし、六日の近くでたくさんの人が騒がしくしている。
「まずは貴女が落ち着いてください。そうでないと話も聞けません」
『私は落ち着けないわ! だから△*さんだけでも落ち着いてきいて』
アルゴライムは何も言わなかった。頷きはしたが、六日にそれは聞こえていなかった。しかし、しばらくして話した。
『よくきいて、四日兄さんと麗菜先輩が死んだ』
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