ちいさな神様の間違いで異世界に転生してしまいました
第18話ー依頼達成
窓口にいた女性の名前はサルサさん。今はそのサルサさんと一緒に一個目の目的地に向かっている。
「最初は雑貨屋ライル店です」
雑貨屋は以前依頼で行ったことあるから特に迷うことはない。それにしても何をそんなに大量購入したんだろう。受けとるってことは購入したってことだろうし、雑貨屋でいったいなにをそんなに…
「さあ着きました。行きますよ」
そんなこと考えていたら雑貨屋についた。サルサさんが入っていったので、遅れて僕も入る。
「いらっしゃい! っと、おお、嬢ちゃんじゃないか」
「こんにちは」
「…? 知り合い?」
「はい。依頼でここで店番したことがあって」
「なるほど」
それから、サルサさんは黙ってしまった。
「あの、ガルドさん。商業ギルドに送る荷物を受け取りにきました」
「おお? 嬢ちゃんがか? ちょっと待ってな」
そう言ってガルドさんは裏に消えていく。荷物を取りに行ったのかな。
「ちなみになんですが、この中でユウさんが行ったところってありますか?」
ふと、サルサさんが聞いてきたので答える。
「えっと、ポーション屋と、鍛冶屋…です」
他にも色々と名前が書いてあるけど、行ったことない所ばかりだ。
「そしたら、ポーション屋と鍛冶屋はユウさんに任せるわね。他のところは一緒にやりましょう」
「はい!」
サルサさんも普通に優しかった。そうだ。結局ここでは何を買ったんだろう。
「ここは何を買ったんですか?」
「ごめんなさい。それは言えないわ」
申し訳なさそうにサルサさんは謝る。う~、教えてくれないか。
「…おーい! 待たせたな。これだ」
裏から声をあげてやってきたガルドさん。その手には、結構大きめな木箱を抱えていた。
「…ここは品揃えが良いですね。まさかこれほどあるとは」
「がははっ! そうだろそうだろ。品揃えの多さはここの売りだからな!」
ガルドさんが持っている木箱を受けとるため近づく。
「嬢ちゃん大丈夫か?」
「大丈夫です!」
よっと…うんうん。余裕余裕。むしろ軽すぎるくらいだ。
「本当に軽々と持ち上げてますね」
「すげぇな嬢ちゃん。スキル持ちか」
2人が驚いているが、特に追及してくる様子はない。やっぱりスキル設定にしておいてよかった。
「あ、ガルドさん。これにサインをお願いします」
「おう」
手に持っていたリスト用紙にサインを書いてもらう。
「それじゃ、一旦戻りましょうか」
書いてもらったリスト用紙を返してもらうと、サルサさんが扉を開けながらそう言った。僕としては、このままあと1件は行けるけど、
「ごめんなさい。荷物はすぐ持ち帰って、仕分ける必要があるから、一回一回戻ることになるわ。面倒だと思うけどお願いね」
「そうなんですね。わかりました」
リストにかかれているのは、約10件ほど。一回一回戻るとなると、結構時間かかりそうだなぁ。せめて、15時前には終わらせないと。
一度ギルドに戻って次に来たのはポーション屋。扉を開けるとカランカランと音がなる。
ここは前回依頼でお世話になったおばあちゃんがいる場所。あの時は、ポーションおまけしてくれたっけ。しかも1本は中級だったし。懐かしいなぁ。数日前だけど。
「すみませーん」
前回同様誰もいなかったので呼び掛けてみる。すると、すぐ裏から声が帰ってきた。
「おまたせじゃ。おぉ、嬢ちゃんは前来てくれた嬢ちゃんじゃないか。ほれ、また来てくれたお礼にポーションをやるじゃ」
「ええ!? 今日はお仕事で来てるだけなので大丈夫ですよ!? 悪いです!」
まさか、またポーションをくれようとするとは思わなかった。さて、それじゃさっそく荷物を、
「んなこと関係ないのじゃ。貰うのじゃ」
「うえぇぇぇ!?」
もらおうと思ったけど、ポーションをもらってしまった。
「あ、ありがとうございます! あ、あと、商業ギルドに持っていく荷物を受け取りにきました!」
「待っとるのじゃ。今持ってくるからのぉ」
そう言っておばあちゃんが裏に消えていく。なんだろう。みんな裏に消えるね。カウンターに置いておくとかないのかな。
「ここは初めて来たけど、なんというか、不思議なおばあさんね」
「あはは…私もちょっと驚いてます」
サルサさんは若干引いていた。
数分後。
「…来ないわね」
「そうですね」
おばあちゃんが消えてから数分。一向に来る気配がない。どうしたんだろう。心配になってきた。
「ちょっと様子を見てきます!」
サルサさんに一言断ってから裏に入っていく。おばあちゃんはっと…いた。
雑貨屋と同じ大きさのカゴを前に座っていた。
「どうしたんですか?」
「重くてのぉ。年老いた婆には無理じゃ」
あ、そういうことか。どうして最初に気づかなかったのおばあちゃん…
「それなら私が持ちますよ」
大量に入ってるポーション類のカゴを持つ。うーん、軽い。
「すまんのぉ」
「いえいえ」
店内に戻りサルサさんと合流する。
「大丈夫だった?」
「はい。おばあちゃんが重くて持てなかっただけでした」
「いやぁ、悪いのぉ。ありがとう」
「大丈夫です! おばあちゃんこれにサインをお願いします」
「ほい!」
リストの紙を渡しサインを書いてもらう。よし。これでここの荷物は大丈夫だ。帰ろう。
「ありがとうございます」
「なぁにこちらこそじゃ。またのぉ」
ポーション屋を出てギルドに向かう。次は鍛冶屋だ。
鍛冶屋ラングルドルフ。最近お世話になったところだね。
扉を開けるとカランカランと音がなる。
「いらっしゃい」
前回はいなかったが今日はカウンターにちゃんとラングルドルフさんがいた。
「こんにちは。ラングルドルフさん。今日は商業ギルドの荷物を受け取りにきました」
「ドルフでいい。ちょっと待ってろ」
愛称で呼ぶ許可をもらってしまった。たしかにラングルドルフさんって長いもんね。ありがとうございます。
「ほれ、これだ」
「ありがとうございます!」
ドルフさんは裏に消えたあと、速攻で戻ってきた。あらかじめ近くにおいておいたのかな。カウンターに置いておけばいいのにね。
ドルフさんの荷物を受けとる前にリストの紙を渡す。
「ここにサインをお願いします」
「ほれ」
ドルフさんはすぐに書いてくれて紙を渡してくる。
「ありがとうございます」
紙を受け取りドルフさんが持ってきた木箱を受けとる。雑貨屋さんが持ってきた木箱より大きいみたいだけど、特に問題なく持つ。
「それでは失礼します。ありがとうございました」
「おう」
ドルフさんとのやり取りはすぐに終わり店を出た。よーし。あとはこれを戻したら、また、他の店回ってがんばるぞー。
「はい。お疲れさまでした。こちら報酬の銅貨8枚ですね」
あれから特に何事もなく終わってギルドに帰ってきた。ミルフィリアさんの所に行き話しかけたけど、朝のような雰囲気はなくなっていて、いつものミルフィリアさんに戻っていた。
ミルフィリアさんに渡したカードを返してもらい、報酬も貰った。これで達成数は7。そして、今の時間はちょうど15時。なんとか間に合った。今ならもう一個受けられそうだ。
ミルフィリアさんの所から離れ、ボードに向かう。なにかすぐ終われそうな依頼はないだろうか。
「…これなんていいかも」
内容は、宿屋の食堂の接客。店名は、楽々亭。報酬は、銅貨5枚。どうやら夜が一番混み始めるから夜に来れる人募集。時間は、18時から23時まで。
食堂の接客とかやったことないけど体力全然あるしなんとかなると思う。よし。これを受けよう。
「ミルフィリアさん。これ受けます」
ミルフィリアさんの所に行き依頼書を渡す。すると、なぜかため息を吐かれた。
「ユウさん。さっきまで、運搬のお仕事やってたのに、どうして夜に食堂の接客やるんですか。ハードすぎます。駄目です。却下です」
「ええぇぇぇ!?」
まさかの却下。さすがに驚いた。うぅ…体力なら有り余ってるんだけど。
「…はぁ、ユウさんちょっとこっち来てください」
「? はい」
お呼ばれしたのでミルフィリアさんの所に行く。
「いくら身体能力強化のスキル持っていても、疲れるものは疲れるでしょう」
「え? え?」
ミルフィリアさんが小言を言いながら、僕を抱え膝の上にのせる。…え? なにこれ。どういうこと。
「マッサージしてあげますから、時間までここでおとなしくしてくださいね。そしたら、受付はしてあげます」
「…わ、わかり……まし…た」
おとなしくするんで、腕揉むのやめて! お腹もだめぇ! これ絶対マッサージじゃないよぉぉぉぉ!!
解放されたのは2時間30分後。本当に時間まで離してくれなかった。てか、こっちの方がどっと疲れたよ。はぁ……
「最初は雑貨屋ライル店です」
雑貨屋は以前依頼で行ったことあるから特に迷うことはない。それにしても何をそんなに大量購入したんだろう。受けとるってことは購入したってことだろうし、雑貨屋でいったいなにをそんなに…
「さあ着きました。行きますよ」
そんなこと考えていたら雑貨屋についた。サルサさんが入っていったので、遅れて僕も入る。
「いらっしゃい! っと、おお、嬢ちゃんじゃないか」
「こんにちは」
「…? 知り合い?」
「はい。依頼でここで店番したことがあって」
「なるほど」
それから、サルサさんは黙ってしまった。
「あの、ガルドさん。商業ギルドに送る荷物を受け取りにきました」
「おお? 嬢ちゃんがか? ちょっと待ってな」
そう言ってガルドさんは裏に消えていく。荷物を取りに行ったのかな。
「ちなみになんですが、この中でユウさんが行ったところってありますか?」
ふと、サルサさんが聞いてきたので答える。
「えっと、ポーション屋と、鍛冶屋…です」
他にも色々と名前が書いてあるけど、行ったことない所ばかりだ。
「そしたら、ポーション屋と鍛冶屋はユウさんに任せるわね。他のところは一緒にやりましょう」
「はい!」
サルサさんも普通に優しかった。そうだ。結局ここでは何を買ったんだろう。
「ここは何を買ったんですか?」
「ごめんなさい。それは言えないわ」
申し訳なさそうにサルサさんは謝る。う~、教えてくれないか。
「…おーい! 待たせたな。これだ」
裏から声をあげてやってきたガルドさん。その手には、結構大きめな木箱を抱えていた。
「…ここは品揃えが良いですね。まさかこれほどあるとは」
「がははっ! そうだろそうだろ。品揃えの多さはここの売りだからな!」
ガルドさんが持っている木箱を受けとるため近づく。
「嬢ちゃん大丈夫か?」
「大丈夫です!」
よっと…うんうん。余裕余裕。むしろ軽すぎるくらいだ。
「本当に軽々と持ち上げてますね」
「すげぇな嬢ちゃん。スキル持ちか」
2人が驚いているが、特に追及してくる様子はない。やっぱりスキル設定にしておいてよかった。
「あ、ガルドさん。これにサインをお願いします」
「おう」
手に持っていたリスト用紙にサインを書いてもらう。
「それじゃ、一旦戻りましょうか」
書いてもらったリスト用紙を返してもらうと、サルサさんが扉を開けながらそう言った。僕としては、このままあと1件は行けるけど、
「ごめんなさい。荷物はすぐ持ち帰って、仕分ける必要があるから、一回一回戻ることになるわ。面倒だと思うけどお願いね」
「そうなんですね。わかりました」
リストにかかれているのは、約10件ほど。一回一回戻るとなると、結構時間かかりそうだなぁ。せめて、15時前には終わらせないと。
一度ギルドに戻って次に来たのはポーション屋。扉を開けるとカランカランと音がなる。
ここは前回依頼でお世話になったおばあちゃんがいる場所。あの時は、ポーションおまけしてくれたっけ。しかも1本は中級だったし。懐かしいなぁ。数日前だけど。
「すみませーん」
前回同様誰もいなかったので呼び掛けてみる。すると、すぐ裏から声が帰ってきた。
「おまたせじゃ。おぉ、嬢ちゃんは前来てくれた嬢ちゃんじゃないか。ほれ、また来てくれたお礼にポーションをやるじゃ」
「ええ!? 今日はお仕事で来てるだけなので大丈夫ですよ!? 悪いです!」
まさか、またポーションをくれようとするとは思わなかった。さて、それじゃさっそく荷物を、
「んなこと関係ないのじゃ。貰うのじゃ」
「うえぇぇぇ!?」
もらおうと思ったけど、ポーションをもらってしまった。
「あ、ありがとうございます! あ、あと、商業ギルドに持っていく荷物を受け取りにきました!」
「待っとるのじゃ。今持ってくるからのぉ」
そう言っておばあちゃんが裏に消えていく。なんだろう。みんな裏に消えるね。カウンターに置いておくとかないのかな。
「ここは初めて来たけど、なんというか、不思議なおばあさんね」
「あはは…私もちょっと驚いてます」
サルサさんは若干引いていた。
数分後。
「…来ないわね」
「そうですね」
おばあちゃんが消えてから数分。一向に来る気配がない。どうしたんだろう。心配になってきた。
「ちょっと様子を見てきます!」
サルサさんに一言断ってから裏に入っていく。おばあちゃんはっと…いた。
雑貨屋と同じ大きさのカゴを前に座っていた。
「どうしたんですか?」
「重くてのぉ。年老いた婆には無理じゃ」
あ、そういうことか。どうして最初に気づかなかったのおばあちゃん…
「それなら私が持ちますよ」
大量に入ってるポーション類のカゴを持つ。うーん、軽い。
「すまんのぉ」
「いえいえ」
店内に戻りサルサさんと合流する。
「大丈夫だった?」
「はい。おばあちゃんが重くて持てなかっただけでした」
「いやぁ、悪いのぉ。ありがとう」
「大丈夫です! おばあちゃんこれにサインをお願いします」
「ほい!」
リストの紙を渡しサインを書いてもらう。よし。これでここの荷物は大丈夫だ。帰ろう。
「ありがとうございます」
「なぁにこちらこそじゃ。またのぉ」
ポーション屋を出てギルドに向かう。次は鍛冶屋だ。
鍛冶屋ラングルドルフ。最近お世話になったところだね。
扉を開けるとカランカランと音がなる。
「いらっしゃい」
前回はいなかったが今日はカウンターにちゃんとラングルドルフさんがいた。
「こんにちは。ラングルドルフさん。今日は商業ギルドの荷物を受け取りにきました」
「ドルフでいい。ちょっと待ってろ」
愛称で呼ぶ許可をもらってしまった。たしかにラングルドルフさんって長いもんね。ありがとうございます。
「ほれ、これだ」
「ありがとうございます!」
ドルフさんは裏に消えたあと、速攻で戻ってきた。あらかじめ近くにおいておいたのかな。カウンターに置いておけばいいのにね。
ドルフさんの荷物を受けとる前にリストの紙を渡す。
「ここにサインをお願いします」
「ほれ」
ドルフさんはすぐに書いてくれて紙を渡してくる。
「ありがとうございます」
紙を受け取りドルフさんが持ってきた木箱を受けとる。雑貨屋さんが持ってきた木箱より大きいみたいだけど、特に問題なく持つ。
「それでは失礼します。ありがとうございました」
「おう」
ドルフさんとのやり取りはすぐに終わり店を出た。よーし。あとはこれを戻したら、また、他の店回ってがんばるぞー。
「はい。お疲れさまでした。こちら報酬の銅貨8枚ですね」
あれから特に何事もなく終わってギルドに帰ってきた。ミルフィリアさんの所に行き話しかけたけど、朝のような雰囲気はなくなっていて、いつものミルフィリアさんに戻っていた。
ミルフィリアさんに渡したカードを返してもらい、報酬も貰った。これで達成数は7。そして、今の時間はちょうど15時。なんとか間に合った。今ならもう一個受けられそうだ。
ミルフィリアさんの所から離れ、ボードに向かう。なにかすぐ終われそうな依頼はないだろうか。
「…これなんていいかも」
内容は、宿屋の食堂の接客。店名は、楽々亭。報酬は、銅貨5枚。どうやら夜が一番混み始めるから夜に来れる人募集。時間は、18時から23時まで。
食堂の接客とかやったことないけど体力全然あるしなんとかなると思う。よし。これを受けよう。
「ミルフィリアさん。これ受けます」
ミルフィリアさんの所に行き依頼書を渡す。すると、なぜかため息を吐かれた。
「ユウさん。さっきまで、運搬のお仕事やってたのに、どうして夜に食堂の接客やるんですか。ハードすぎます。駄目です。却下です」
「ええぇぇぇ!?」
まさかの却下。さすがに驚いた。うぅ…体力なら有り余ってるんだけど。
「…はぁ、ユウさんちょっとこっち来てください」
「? はい」
お呼ばれしたのでミルフィリアさんの所に行く。
「いくら身体能力強化のスキル持っていても、疲れるものは疲れるでしょう」
「え? え?」
ミルフィリアさんが小言を言いながら、僕を抱え膝の上にのせる。…え? なにこれ。どういうこと。
「マッサージしてあげますから、時間までここでおとなしくしてくださいね。そしたら、受付はしてあげます」
「…わ、わかり……まし…た」
おとなしくするんで、腕揉むのやめて! お腹もだめぇ! これ絶対マッサージじゃないよぉぉぉぉ!!
解放されたのは2時間30分後。本当に時間まで離してくれなかった。てか、こっちの方がどっと疲れたよ。はぁ……
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