ちいさな神様の間違いで異世界に転生してしまいました

きくりうむ

第7話ー冒険者生活2日目

 カランカラン。


 時間になったのでミルフィリアさんと別れ、依頼場所にへとやってきた。中に入ると、色々な棚があり、そこには色とりどりな瓶に入った液体がある。


 ミルフィリアさんと別れる前に聞いたけど、青色のやつが初級のポーション。黄色が中級のポーション。赤が上級のポーションだ。さらにその上に、超級のポーションが存在しているみたいだけど、超級の製造方法が書いてあるレシピが紛失されており、この世界で、100個もないらしい。


 わかる限りで持っているのが、各国の王様とか、位の高い貴族とか、大きな商人の人だとか。あとは、魔界という場所があって、そこにもあるかもしれないという噂もある。でも、魔族という、とても危険な種族がいるみたいで、絶対に行くことのないように念押しされた。もし、魔族を見つけたら、速攻でにげてくださいとも。魔界なんていかないし、魔族見つけたら、即時撤退しますんで大丈夫大丈夫。


 て、いうわけで、超級ポーションがお店に置いてあるということは、ほぼないらしい。


 実際に、このお店にあるのは、ほとんどが青色…初級のポーションで、少し、黄色…中級のポーションがあるかんじだ。お値段はなんと、初級ポーションが、銀貨1枚。中級ポーションが銀貨5枚。


 初級ポーションだけで、今の宿で3日は生きていける値段だ。うん。高いなぁ。上級ポーションはいくらになるんだろう? 超級? そんなものは考えただけでも恐ろしい。


 ちなみに、初級ポーションだと、擦り傷や捻挫みたいな軽傷を治せて、中級は、折れた骨まで治せる。上級は、たとえば腕が切断されていたとしたら、切断された腕があればくっつくみたい。ミルフィリアさんは上級までは見たことあるらしい。


 超級は、生きてさえいれば、四肢がなくなろうが、新しく生えてきて治るとか…。うわ、腕が生えてくるところを想像しただけで、ちょっと気持ち悪い。


 ちょっと気分が悪くなりながら、カウンターらしき場所に向かう。


 「すみませーん」


 「ほいじゃ」


 カウンターに誰もいなかったので、呼んでみると裏から、おばあちゃんの声が聞こえてきた。


 「おまたせじゃ」


 出てきたのは、70代はいっているであろう、おばあちゃんだった。


 「あの、冒険者のユウと言います。今日は依頼の件で来ました」


 「ほう。冒険者とな。若いのに、がんばるのぅ」


 「こっちじゃ」と、手招きされ、裏へと入っていくおばあちゃんを追いかける。


 「いつも、ここでポーションを作っておっての。お嬢ちゃんには、あの薬草を潰すして貰う手伝いをしてもらうんじゃが、よいかの?」


 端の方に置いてある、薬草が入ってるカゴを指しながら、おばあちゃんは言った。


 「はい! がんばります!」


 「いい返事じゃ。どれ、一回手本を見せてやろう」


 置いてある、薬研をカゴの近くに持っていき、カゴから薬草を1つ取り、なかにいれる。そして、ゴリゴリと、薬草をすりつぶしていく。


 「…ふぅ、やはり歳をとると、この作業は疲れるのぅ」


 腰をとんとんと叩きながら、薬研の中を見せてくれた。たしかに薬草がすりつぶされていたけど、結構荒く潰しているのか、所々に、大きな固まりとかある。


 「…こんな感じで良いんですか?」


 「本当は、もっと綺麗に潰したいんじゃが、辛くてのぉ。だが、最低これだけつぶれておけば大丈夫じゃ。もし、お嬢ちゃんが、もっと綺麗に潰せるなら、やってくれると助かるのじゃ」


 「わかりました。やってみます」


 「ああ、潰した薬草は、ここに入れておくれ。わしが後でポーション作るからのぅ」


 近くに合った、深めの陶器のような器に、潰した薬草を入れるおばあちゃん。


 「そのカゴに入ってるのが終われば、終わりじゃ。がんばるのじゃ」


 そう言っておばあちゃんは、カウンターに戻っていった。


 「よし、がんばろう」


 薬研に薬草を入れゴリゴリと削っていく。


 ゴリゴリ。ゴリゴリ。ゴリゴリ。


 「こんなものかな?」


 結構細かく潰したので、おばあちゃんみたいな、固まりとかはない。器に、入れて、また薬草をぽい。そしてゴリゴリ。


 カランカラン。


 「ん?」


 お客様かな?


 「…こに……は……の」


 「…ん……いね……」


 なにやらお話をしてるご様子。ちょ、ちょっと気になる。お店の人って、どんなお話してるか気にならない? ちょっと、聞き耳たててみよう。


 「う~ん、やっぱないか。王都まで一回戻らないとダメそうね」


 「うぅむ、領主様に聞いてみてはどうだかのぉ。もしかしたら、持ってるかもしれんのじゃ」


 「門前払いされそうなんだけど…」


 「なら、これを持っていくのじゃ。領主様とは、知り合いだからの」


 「…どんな知り合いなのか気になるけど、それならありがたく貰っておくわね。お礼にいくつかポーション買っていくわ」


 「ほい。毎度あり」


 カランカラン。


 な、なんか、おばあちゃんのすごい情報を知ってしまった。あと、領主ってことは、ここ街だったのか。いやまぁ、知ってたけどね! ね!


 それにしてもさっきのお客さん、上級ポーションでも、探してたのかな。声的にすごい子供っぽかったような気がするけど。


 …っと、そんなことはおいといて、薬草潰さねば。


 ゴリゴリ。ゴリゴリ。ゴリゴリ。










 ゴリゴリして、1時間がたった。


 「これで終わりっと」


 おばあちゃん呼びにいかねば。


 「すみません。終わりました」


 「もう終わったのか。早いのぉ」


 そりゃ僕最強ですから。どや。


 「これはまた、綺麗に潰したのぅ」


 「大丈夫でした?」


 「うむ。これは良い。そうだの。これと、ほれ。ポーションは5本やろう」


 おばあちゃんから、ハンコの押された依頼書と、初級ポーション4つにまさかの中級ポーション1つ貰った。


 「おおおおばあちゃん! これ! これ中級!」


 「ほっほっほっ。貰っておくのじゃ。怪我したら、使うか、お金が足りなくなったら、ここに売りに来なさい。買い取ってあげるからのぅ」


 おばあちゃん…!! なんて良い人なのだろか。これは絶対売るのはやめよう。


 そう心に決めた僕だった

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