Re異世界転生から始まる良世界攻略

双葉エレン

外伝章 能力の片隅

十百香は、辺りを探索し始めた
しかし、気配や人の魔力が感じ取れる事は無かった
霧が濃く、足場が抜かりそうな場所で
空気がけして澄んでるわけではない


ただひたすら歩く事、5分...捻れた黒き空間を見つけた
生唾を飲み手を伸ばしてみたが...反応が無い
どうやら入る事が不可能らしい


『先輩達はこの中に居るに違いはない...でも私は、入れない見たいだね』


十百香は、腕を組み考え始めた
捻れた黒空間をこじらせて入るのは...魔法陣が複数必要...でも今の私の力じゃ...足りない


次第に雨が降り出して、十百香は木の影に移動して凌いだ


そして、なにかの言葉を思い出しそうになる


誰だっけ...?捻れた空間に...入る方法を知ってる人...


捻じ...た...場に...を...た...よ


んー?なんかが抜けてる...
こうなったら、記憶の隅々まで探ろう


十百香は、精神を集中させた
いろんなシーンが駆け巡る脳内の記憶
そして、ある記憶が呼び覚ます


それは、十百香が中三の夏の日
初めて未来先輩から空翔を紹介された
その日から間もなく都市が帝国に再び支配されて内戦状態に勃発した
そんな日の中で、私は...一つの過ちを犯した
空翔先輩や未来先輩を...見捨て一人戦場へと向かった
仲間を守る為に、ある男の指示の下で動いていた
その判断が間違っていたのように私はその男に射殺された
そして、ゾンビになり意識が薄れつつある時に空翔先輩が現れて言ったはず




捻れた場所に矛を立てよ...そうすれば何回だってお前を止めに来てなるーー


そうだ...それだよ!
だが、十百香は僅かな不信感を抱いた
でもなんでかな...こんなの記憶に無かった様な気がする...
過去のようで...違う...? 


十百香は、忘れていた記憶が呼び覚まされて若干混乱する中ーー


ある少年は告げる、その意味をーー


それは、過去ではなく...二度目の世界を変えるために動いた歯車だった
しかし、それもまた...失敗で終わる
なぜ、終わった時間が流れているのかは...1回切り捨てて新たに繋ぎ合わせる特異型の魔法ーー
いい結果を終わらせない為、それを三回目に繋いで渡すリレー式な感じだ
だがリスクは魔法自体に相当な魔力が必要としている
そんな特異型を扱えるとすればただ一人の願いがそうなったーーー


四度目は、全く別次元だが...けして三回目の時間は終わってない
これからが三回目の始まりだった
それと同時に一回目と二回目にあった出来事や記憶がすべて蘇る
この意味が分かるかいーー?


ある少年は本を閉じた、そしてゆっくりと立ち上がり歩きながら喋り出す


名も無き書、予言書、黒歴史書、次元書、共通書、儚き過去の書ーー


六つの書が集まりし時、全てを跨ぐ奴へとの挑戦する権利が与えられるであろう。


『だが、そこに続きがある...何の事か?さぁ、それは君たち自身が辿る道さ...僕からは何も言えないさ』


少年は暗い場所へと歩き姿を消した


何故突然現れて告げだ謎の人物、それはまた十百香の微かな記憶の隅にあった部分だった


それはまだ気づかず、微かな記憶を辿り空翔が言った発言を元に杖を槍に変えてその捻れた空間に突き刺した


すると、引きずり込まれるような感覚に襲われて気づいたら知らない殺風景の場所にたどり着いた


血が流れたような川、見たこともない血の滝が勢いよく下に目掛けて落ちている
草木が枯れていてもはや生気すら感じない不気味な空間だった


『な、何ここ...?』


すると、地面から手が次付きと現れて姿を現すゾンビ達ーー


『これって正しくあの時のゾンビだわ...なんでこんな場所に...?』


『クワセロォォォォ...』
『血肉ヲ...血肉ヲクワセロォォ...』
『生気ヲスワセロォォォォ...』


ゾンビ達の声が聞こえ始める
もはやその声の数がどんどん多くなり
気が付けば、周りにゾンビの群れが地平線まで埋め尽くす数になっていた


十百香は、静かに息をして何かをつぶやき地面に魔法結界を貼り付けて強く槍で突き刺した


強い光を放ちながら、周りを一瞬にして消し飛ばした
だが、まだそのゾンビの数は対したて減らない
そして十百香は思った


魔力が尽きるの先か、ゾンビ達の数が減るのが先か...賭けになるけど私は負けるつもりは無いーー


『クワセロォォォォ!』
『貴方達に喰われて死ぬくらいなら先輩達に殺された方がマシです!』


十百香は、魔法陣と結界をゾンビ達の頭上に張り巡らせた
そして、十百香は手を思いっきり空に向かって腕を上げた


無数の光の光線がゾンビ達を次々に貫き消し飛ばしてゆくーー


十百香が放った巨大魔法は地平線の彼方まで四方一直線に放たれた、すべてを消し去り無の地へと返した
同時に、その影響は...空翔達が戦う場所までと届いた


十百香は、片膝を地面につき呟く


『無茶を...久々にやった...けど、なんだろ...すっごく疲れた...』っと呟き十百香はその場で倒れてしまう


一気に片付けようとした結果は...見事な成功だったが大半自分自身に負担が掛かり気を失う
それと同時に空翔は、巨大な敵を前にして呟く


『まだ...諦めてなんかいない...のか...ならその意思を...貫くだけだ...』


ギアを吸収した巨大な敵の前にゆっくりと立ち上がり剣を構えたーー


『クワセロォォォォテメェノ肉塊をォォォォォォ!』
『へっ...そいつはゴメンだなーー!』



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