Re異世界転生から始まる良世界攻略

双葉エレン

最強最悪な魔法使い封印、救われた命と落とした生命

間に合わないな...この速度じゃ...!
なら、普通は使わない...ブースターをっと、言いたいところだが...ステータスを強化できるアイテムがあったはずだな?
ストレージの中を指で下げていく、走ると前方確認と中を見る三つの動作をこなすーー
あったこれだな、強化速度+1000だ!
すると、ロケットの如く素早い足早で大地を走り滑落するアーガスを受け止めて右足を横にして滑りながら速度を落とした
土を削るような音が響き、湖斗は木に手を伸ばして横に流れる自分を止めた


『はぁっ...はぁ...間に合ったか...』
『うっ...』
『動くな...いま降ろす、しかし派手にやられたな』


大きな木が生えてる場所まで運び、背もたれ指せるようにおっかからせた


『死んだ...んじゃなかったのか...?』
『いや、操作アバターが破壊されてさ...今が本体で本人だ。間際らしいくてごめんな』
『意味がよくわかんないが...まぁ、ともあれ...生きていた事に驚くよ。さてーー』


アーガスは、無理時に体を起こして木に手をつけながら立ち上がった


『無理すんな...そんな体で何するつもりだ?』
『元始祖十家の力を封印しなくては..!』
『元始祖十家...?なんだそれ?』
『知らないのか?始祖十家...?』
『あぁ、初めて聞くぞ。十家だから...家系の系統か?』
『そうだ、話がわかってる様だな。しかしまだ知識が足りない、始祖十家とは...その名の通り十の名を持つ家系、そして一から始まり十で強さが決まってる。十の魔法使いっていうべきか...、力は全て受け付けられてる。』
『十の家系で強さが決まる魔法使い...?』
『うん、そのひとりが...歴代十家の中でも最強最悪な魔法使いが...今そこにいるアルティブ。だけど、今や元始祖十家の一人...地に落ちた化物かな。』
『...なぁ、系統ってなんだ?』
『系統は家系に異なる、言い伝えでは...自然系や自分を強化とか様々な力を使える...まぁアルティブは闇だね』


始祖十家、確か...どっかで聞いたな?
なんだっけ...、確か能力者もそれみたいな呼び方があった気がするが...
記憶を隅々まで使い思いだそうとした
掠れながらある人物が言っていた発言を思い出すーー
色ーー家ーー
曖昧だな...なんか抜けてる...
色祖ーーーだーー
ん?なんか...あっ十が抜けてるって事はーー


『色祖十家だーー!』
『ひゃあっ!?』
『あっ...わり、って何してんだ?』
『この世界でも、魔法が使えるようだ...君が言っていたよね?『魔法なんて非科学的なのは存在しない』ってね』
『あぁ...言ったな、だけどお前は不自然な顔していたな...結果はそうゆう事か?』


体を無理時にさせながら木の棒で作った魔法陣をアーガスが手を触れた瞬間ーー
魔法陣から青白い光を放ち始めた
そして驚いたのは、アーガスの傷口が消え始めていた。
正直目を疑う光景に言葉すら出なかった


『ふむ、魔力は半減してるが..行ける!』
『お、お前...何もんだよ...?』
『私の名はアーガス、次元を正す1人。もう一人居るけど...異世界あっちの世界を正す役目があるから来てないか。』


次元を正す...?じゃあ、精霊みたいなもんか?
なんか...イメージと違って美少女だな。
もっとこう...破滅的なイメージがーー
アーガスに足のすねを蹴飛ばされた
湖斗は痛さの余り地面を転がった


『変な事考えてる暇があるなら、アルティブを引き付けて欲しい』
『...っ!(言葉に表せない痛みとイラつき)』
『さて、準備が出来たし...あとはーーアルティブの力を破壊するだけ。』




数分後、アルティブの元へ向かう湖斗
だんだん距離が縮む次第に握っている腕が震え始めた
手や腕が震えてる...武者震いか...
ふっ、俺も初めてだ...こんな威圧感と底知れねぇ力をーー
生まれて初めて感じた、こんな勝てねぇって気持ちが湧く事に自分自身に驚く


『ほう、なかなかいい眼差しぃですねぇ?』
『初対面だが、お前が...アルティブか?』
『フフッ、いかにも私が神教祖のアルティブですぅ。それにしてもぉ...あなたなかなかいい眼差しですねぇ...取ったらさぞかし高く売れるでしょうねぇ?』


かなり深い笑みを浮かべて、手を前に出すアルティブ
すると無数の、黒いが手みたいのが沢山現れたそして
湖斗に襲いかかるーー
 

『ちっ、なんだあのキモイ悪い手はよ!』


湖斗はかわしてその手みたいな物を切り捨て瞬間ーー
切った部分から黒い針みたいなのが貫く、そして切り落とした部分は再生した


『さすが、よく見てますぅね?そうで来なくては面白みがありませぇん。潰すハエがどこまで足掻くが面白いんですぅからねぇーー!』


更にどんどん出てくる黒き手達は、逃げ回る湖斗を追いかけ回すーー
ちっ、時間稼ぎも時間の問題だな...早く合図来ないか?
すると、足を掴まれてしまう湖斗
その手を剣で切り落とした...が顔に黒き血が付いてしまった
飛び血なんて、出てなかったはず...
なんで血が顔に付くんだ...?
すると、アルティブが突然高笑いを上げで
言い放つーー


黒血破裂ダークブラッドーー!』


黒血が付いた顔が破裂した、顔を何センチか掠った
跳ね返って着いた黒き血を袖で擦ったお陰で、効果が半減した様だ
あっ、あぶねぇ...油断できないな...
しかし...まだ余裕そうな顔だ
次は何を使って来る気だ...?


『チェックメイト』
『は?』
『気付きませんかぁ?今ので無数に切られてるはずですよぉ?』
『はっ、馬鹿か?そんな脅しーー』


血が顔につく、目の前が赤く染まる
体を良く見ると、血が吹いていた
その身体を指でなぞり、血がついた目で確認する湖斗ーー
一瞬過ぎて何が起きたかすらわからなかった。


『おや?切った時間が遅れましたねぇ。腹から下を切り落とすはずでしたァがァ...はずぅしましたァかぁ。』
『くっ...そ...が...っ!』
『まぁいいぃ、これで深き眠りぃをーー』


頭上から大きな黒き平手うちを受けて、地面に強く叩きつけられたーー
それと同時に、アルティブの周りに無数の光が現れた
そして巨大な魔法陣が強く光り出す。


『こっ、これはァ!?』
『悪いけど、アルティブ...あんたの力を封じさせてもらうよ!』
『き、貴様ァァァ!!』


アルティブは黒き手をアーガスに飛ばす


『準備に手間取った...けど、これなら流石にアンタでもやばいはずよ!』


白き小さな光がその手を打ち砕く


『元始祖十家、アルティブ...あんたが犯した問題は山済みだ。だけど、今ここで私に倒されて再び地に落ちなさい!』
『クソがァァァァァ、神教祖の私がぁ死ぬ?負けるわけすらないはずたぁァァァァ!下位の分際で図にのるなぁァァァァ!!』


アルティブは、魔法陣を自らの手でつくり強い黒き波動状の魔法を放つーー


『『下位の分際』ね...。聞き捨て難い発言ね、自惚れすぎて自分の立場すらわからない...哀れな教祖。散れーー』


強い黒き波動状の魔法をーー素手ではじき飛ばすアーガス、そして...短剣を取り出し魔法陣を縦に切り裂くーー


拡散鉄牙アザルトーー』


アルティブの体に無数の針が突き刺さる


『グアァァ!...ゆるさぁんぞ、許さんそァァァァァァァァ!!』
『許されなくても結構、だけどあんたが大事な命を奪い取った事実からは逃げられない...規定に従えないなら何時になっても神教祖なんてなれやできない!』
『貴様ァァ、まだ侮辱するつもりかァァァァ!』
『あんたの行動は把握済み...』


再び魔法陣を自らの手でつくりだそうとするアルティブ
たが、空から降ってきた手錠に当たる


『残念だけど、遊びはここで終わり...アルティブよ、地に帰りなさいーー!』


手錠をはめられたアルティブ、手錠に目掛けて紙面から鎖が飛び連結する
そしてゆっくりと地面に引きずり込まれる


『こ、こんな所で...終わってたまるかぁァァァァ!今のうちそんな顔で見ていろ、今にとんでもない力のやつが現れる、その時が来れば今度こそ世界は完全に終わるぅーー』


アルティブは、魔法陣の中に吸い込まれるかのように消えていったーー
とても気掛かりな発言を残して、投獄された。
世界は完全に終わる...敵?
どこの予言書...?
奴は...どこまで次元を飛んでいた?
気になる点があるが...今は奴は?
茂みを抜けた先に、ぐったりと伸びた湖斗の姿が目に映った
辺りは血が跳ねた跡が生々しく残る
『君...?』っと、小さくつぶやいたが反応はなく息もしていなかった
アーガスは、静かに湖斗の側でしゃがみ唇を噛んで次第にこぼれる頬からの涙が地面に目掛けて落ちた


言葉なんていらない、次こそは...完全に死んだのに...何故だろう?
まだ生きてるんじゃないかって心の奥の何処かで叫んでいる自分がいるーー
ねぇ、名前菊の忘れたけど...まだ生きてるんだよね?
また、助けてくれるよね...?
なんか...答えてよねぇ...!


戦場は常に悲しい運命と隣り合わせだ
助かっても、『生きる』辛さは変わらない
それを示すかのように降る雨、心で染みる無の音と雨が落ちる音が彼女を包み込む
それが悲痛と悲劇だとしてもーー





















「Re異世界転生から始まる良世界攻略」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く