とある能力者と無力者の消失記憶

双葉エレン

第9話無能力に秘めた力

馬鹿な...普通魔術を掌に収める事なんて出来ないだろーー
奴は、能力を持ってるなんて聞いてないぞ...どうゆう事だ?
『......』
あの学園に、能力がない奴がいるなんて聞いてない...いや...そもそもこの世界に能力ない奴って存在しないはずだ
少なくてもーー30年前に消えた存在のはずだ...なのに奴は、能力すら感じないーー
『君さ、名前なんて言うんだ?』
『な、なんだ...いきなり名を聞くのかよ?空だ』
『空ね、じゃ君は...なんで能力を使わないんだ?』
『お前の発言に誤りがる......使わないんじゃない、使えないんだ!』
どうゆう事だ?使えない?
空って奴は、元から能力がないって事なのか?
『あと、お前...その場所から離れた方がいい』
『何を言ってーー!?』
空に付けていたはずの、射程(マーク)が謎の人物に付けられた
不可解なことが起き驚いてる最中、空はその弾状な物を押し返した
すると、倍速で謎の人物に跳ね返った
『此処、磁気力が不安定な場所だ...つまり物理的軽い物は、弾道がズレやすい。それを応用して俺のこの右手で威力を相殺しながら弾き押し出すとーー』
強い衝撃音と爆発音が鳴り響いた
『威力が倍速するんだよな、まぁ能力者向けの勉強みたいだけど...』
まぁ、うろ覚えだけどな...
しかし、さっきの風圧がなければ確実に死んでたなーー
有耶無耶な記憶が蘇ってしまった
『いや、あれは理不尽から来て触って締まったけど...今は感謝だ...』
彼は数日前、ある人物に呼びたされて教室に入ろうとした時ーー
足の靴紐が解けてたのを知らず踏みそのままダイブ
そして人肌が優しい感触といい匂いの場所へと顔が埋まる
結果、理不尽ながら悲惨な目にあったがその時に能力が右手に触れていた


いま一つ分かんないが、なんとなく分かったことはーー
能力を奪うことが出来てそれを使うことが出来る
だが、限られていて一回使うと同じ能力は使うことは出来ない
つまり、もう一回能力を受けなきないけないーー
だけと、複数持つことは出来るみたいだな...能力なのかこれ...?
自分すら信じ難い力に、悩みが増えた
『なるほど、空...アナタは選ばれたのも分かりますが...あの子を救うため私達が貴方を殺さなければなりませんね』
『なぁ、あの子って何回も出てる気がするが...誰なんだよ?』
火炎の向こう側に、写る人影が二人
どうやらさっきの奴を消えてる様だ
『蜜柑って子だ』
み、蜜柑だとーー!?
どうゆう事だ、コイツらと蜜柑が何の関係があるってんだ...?
『なぁ、蜜柑とお前らどうゆう関係だよ?』
『悪いが、答えることは出来んがーー』
突然突風が空に吹き付けた
火炎渦が一気に消し飛び、姿を現したのはーー
少女だった、髪を一つにまとめて見た事も無いセーラー服を着て右手に謎の人物と左手に刀を持った子だったーー
そして、凍りつくような眼差しで空を見つめ直して話す
『あなたのような子が、あの子を守るようなことができると思いません。それと、能力無き人が彼をここまで追い込んだのを褒めてあげますが...私はこうは行きませんのでせいぜい気をつけるんですねーーでは!』
再び突然突風吹き荒れた
目を開けると、もうそこには誰も居なかったーー
何だったんだ...?蜜柑となんか関係があるのかあの二人は?
でも、蜜柑の奴『私に友達って枠は空以外居ないよーー』って言ってたよな?
なんだこの違和感、矛盾してる気がするがーー
空の腹がなる音が響くーー
『ははっ...腹減ったな...帰るかな』


寮につく頃には、夜になっていた
ボロボロに、なった俺の姿を蜜柑はオロオロして何故か傷口にみかんの皮の汁をかけた
思わず俺は悲鳴を上げてしまって、痛さの余り力任せに部屋の外にいた彩里沙に気付かずドアを思いっきり開けた
名の通り板挟みって訳じゃなく隣の部屋の壁を突き破り転がった様だ
まぁ、おかげできっちり怒られました

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