とある能力者と無力者の消失記憶

双葉エレン

第7話装置の探索

作戦として秘策を決行する前に、下調べが必要と思った俺は街へ向かった
もちろん、学校はサボりだが……んー、何とも……警備が浅い気がするな……
なんて言うか、警備体制が抜けてる
普通なら厳重なんだけど……素通りできる位だ
すると、耳にかけていた端末から声が聞こえた
「こちら、彩里沙でーーす!キーーン!」
いきなりの耳を触る音が鳴り響きビクッとする
「お、おい……驚いちゃったじゃねぇか……」
「おう、それ失礼した!司令塔として致命的なミスだが気にしないでくれ」
かなりハイテンションで話す彩里沙、正直この朝の時間帯は俺にとっては……生き地獄だ
それを後押しするかのような、爽やかな風とハイテンションの先輩と来たら全てから離脱してふかふかな布団にインしたい……メチャクチャしたい
帰りたいんだ布団と言う故郷に……家に帰りたいんだ!
「んじゃ、その道抜けて!」
まるで人の意思を反り返すようなこの先輩の発言に俺は少々気だるさが増した
言われた通りに、商店街の路地裏に入って行った
薄気味悪い場所はイメージ通りだ
「ここになんかあんのか……?」
「えーと、待ってね……あわわっ……!」
なにやら向こう側で、ものを下ろす音が聞こえる
空は、またもやビクッと反応した
周りを見る限り何にもないし、やっぱり狭い……
そんなふうに思っていた時、なにやら人気を感じ取った


その頃彩里沙はーー
「あっちゃあ……機材が壊れたよ……空くん大丈夫かな……発信機が付いてる通信機で位置情報を調べなきゃ……」
何でか、開発した機材を壊してしまっていた
都市に隠された財宝(彼女だけ変な捉え方した)
を見つける為に一晩という時間を費やし作った通信機とそれを繋ぐマイクバースト(名付けた)を作り上げた
しかし、さっきこけたの同時に能力が発動してしまい全てショートと言う悲惨な状態だ


はぁ……まだ未熟よね……必ずって言っていいほど理不尽な能力だよね……
大体、なんで自分自身に衝撃があると能力が発動するのよ……普通に使える能力が衝撃受けると反射的に発動する言わばオートな状態を早く直さなきゃ……
「無理だな、諦めるんだ」
「キャイ!!?」
「何だ?気色悪い悲鳴上げるな……」
「ひ、人の心を読んでおいて悲鳴まで侮辱するとか真面目にやめてください……先生」
頭を掻きながら、死んだ魚のような眼差しで彩里沙を見つめながら喋った
「あー、空見なかったか?」
むっ……これは、完全に探してますな
ここは、先輩のーー
「あっ、わりぃ……居ないならいいや」
彩里沙の発言が完全に読まれてる
彩里沙は挫折感がさらに蓄積された
秋雨の力は、人の心を読む系らしい
なんで「らしい」っていう表現かというと
能力が謎の部分かある……からだ
「んー、大事な話があるんだが……」


彩里沙は秋雨の発言を耳にしてピクっと反応した
「でもいないんじゃしょうがないよなぁー?」
さらにピクピクと反応を示す彩里沙ーー
わざとげな発言をする秋雨
「さーて、ここで取引だな」
「なぬ!?」
「教える代わりに俺に居場所教えろ」
彩里沙は頭を両手で抑えながら考え始めた
すると同時に彩里沙の部屋の扉が壊れて吹き飛んだ
うまい具合に秋雨の後頭部にクリンヒットして倒れ込んだ
「ありゃ!先生大丈夫ですか?」
明らかに蜜柑が当てたんだよ……しかも、間がいいような悪いようなタイミングで……
「蜜柑ちゃん、何そんなに慌てて……ドア吹き飛んじゃったじゃない」
おい、ツッコミはそこか?っと静かに思う秋雨
「あっ、そうだった!あのねーー」


話の内容的にこうだ
空が路地裏に入って行ったのを目撃した人がいた
それともう一つ、その後をつける一人の男が居た見たいだ
どうゆう事かは今ひとつわかんないが……空が危ないのに間違えがない
しかし、その場所まで……二時間くらいかかる
どう考えても不可能だ
考えるふたりと倒れた教師1名の沈黙の空間……


同刻、空は謎の人物に追われてる
「くそっ!能力かよっ!」
疾走しながら敵からの攻撃をかわす空
容赦ない攻撃を見極めてはかわすを繰り返していたが……とうとう壁にぶつかってしまう
逃げ場がない状況に立たされてしまった空、ここからどう逃げるのかーー

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