とある能力者と無力者の消失記憶

双葉エレン

プロローグ

ーー数十年前、1月の12日、午後8時丁度
都市内で、大規模な能力者狩りとの全面戦争となった
そのきっかけとなったのは、その日からは数ヶ月前のある事件だった。
一般人は、無残に殺され、逃げ場を失った人達は射殺され、子供は全てどこかへ誘拐される珍事件が起きていた
この仕業は報道から通して、能力者たちによる反抗っと告げられた


しかし、彼らは断じてやっていた訳では無い。何故ならば能力が無い人は...この都市に住めないからだ
詰まり、一般人とは会う機会がないっと頷けるはずだった


「はぁ……はぁ……っ!」


少年は、走っていた
荒れ果ていた戦場を、必死に走り
周りにいる敵兵を...能力で放ち
雷光おびた、一筋の線が敵兵の体を貫く


今居るこの地は、早々長く持たない。見渡す限り、味方兵は次々と弾丸を受け肉を引きちぎり血を地面に湿らせ、壊滅状態に近いかった


少年は、吐く息と吸う息を呑み込み必死に逃げていたのだ


第一部隊は...俺しか生きてない
ちっ...兵の数と割に合わない位盛大な、人数だな...さてどうする?


すると、どうやってめくれ上がった分からないアスファルトの下に手招きしている一人の仲間がいた


「おい、〇〇〇生きてたのか」
「あぁ、なんとかな。にしても...なんだよこのざまは?」


見渡す限り、360度、敵兵が二人を囲むように立って、ライフルを片手にこちらに銃口を見せ光らせていた


へっ、蜂の巣ってのは...まさにこの事に匹敵するな...
こんな場所で、能力使えば...隣にいるやつも生きてない
死ぬのか先か?共存が優位か...。


悩み、仲間の一人の顔を見た
虚ろめいた、感情が感じない眼差しが地面を見ていた


だめだ...こいつ、死ぬ事で脳裏が一杯みたいだ。
時間の問題だが、ここで何らかのことしないと...逃げられない


彼はあれこれ考えていた瞬間、突如、上空から光を放ちながら...敵兵に向かって滑落してくる物体が目に映り込むーーー


ーーーやぁぁぁぁぁ!!


地面に着地と同時に物凄い風圧が巻き起こり、砂煙が舞い上がる中で次々と敵兵を片手一本で吹き飛ばし、機械兵の体を貫き内部を破壊...ものの数分で全ての敵兵を無残務像にチリチリに地面に返した


そして、少女はゆっくりと歩きながらこちらを見下ろした


外見からして中学生くらいの子だ
服装も戦闘着とは全く違う普通、普段着だった


あまりにも感覚ずれてる子に少々驚いた


ーーここは、戦場と化した都市だ


俺達は、その少女を止めるように司令官に促された


しかし、見た目とあの戦い方からして司令官に言われのと明らかに食い違っていた


司令官が言うには、俺達に害を及ぼす可能性が見られた
この街に少女がきっと現れる
何かしらある前に止めるんだっとマジ顔で言われた


しかし見るからには、彼女はまるで俺達のピンチを察して来たようにしか見えなかった


司令官が言っていた先には、俺達を敵視していて向こうから戦闘を仕掛けてくるっとマジ顔でまた言っていたが...どうも矛盾している


あんな、美少女に限って...あるわけが無いと薄々感ずいた
それが的中するって事は、知っていた上で逃げたな?


そう、チームが動き出した後、司令官は失踪していた
連絡がつかず、困惑と行動がバラバラになってしまい仲間は全て司令官の手駒見たく使い死んだ


仲間を犠牲にしてまで嘘つく理由が分からないが、どうも変な部分がある


少女を倒した辺の敵兵事態が全体ではないが1部の撤退を始めていたのだ


ただ事じゃないな、どうやらはめられたみたいだなあの少女。
わざと戦争を起こして、俺達が動き、ピンチになった所で少女が現れるって流れを考えていたとすれば...先には何がある?


引いていく敵兵とまだ残る敵兵、二つに分かれていた


「来るぞ、どうする?」
「決まってるだろ?殺るんだよ」


少年は体から放つ電気が、ビリビリと音を立てていた


「能力者ってのは聞いていたが、それでどこまで行けるか...」
「結果はともあれ、足掻こうぜ。最期までやり遂げよう」
「ふっ、その言葉...聞き飽きたぜ。んじゃ俺も最後まで付き合うか、お互い最後にならないようにな」
「それは、俺のセリフだ...行くぞ」
「おう!」


二人は同時に地面を踏み、走り出す
ダダダダっと、乱射の様に撃ちまくる敵兵に砂鉄を集めて一枚の黒い壁を作り、バキンっと音を響かせて受け止めた


「さて、勉強ターイム。砂鉄で受け止めた弾丸を逆の磁力に変換させたらどうなるんでしょうか?」
「反発...するーー」
「正解、正解者には、清き一撃をプレゼントします...。まぁ生きてないだろうけどな」


うち放たれていた、弾丸は全て帰り咲くように敵兵の銃口に戻り、爆発と手を一つ引きちぎられて胴体を数発弾丸が貫き肉を切り裂く


敵兵悲鳴をあげることなく、血をぽたぽたと下ろしそのまま地面に倒れた


そして右腕は少女に吸い込まれる様にかざして雷を放った


少女は、何食わぬ顔で右手で少年の雷を弾き飛ばして消した


「マジかよ...、俺が生きた中で俺の能力を弾いた奴は...お前が初めてだぞ...」


少女は、少年が瞬きをする間を与えないように彼の背後に回って耳元で呟く


「君の力は...その程度なのね。」
「ーーーっ!!」


彼は、後ろをとっさに振り向き
半歩後ろに下がった


一瞬にして、間合いを詰め寄り背後に回る能力...転送系能力者か?


なんだか分からないが、結局...当たりなのか?


いや、それでもないとしても...俺は、俺で全力を尽くすまでだ!


少年は、体中から雷を放ちながら
拳を強く握りしめて、穿つように少女目掛けて放ったーー


「嘘だろ...?」


彼は拳を掴まれていたことに気づかなかった
少女が掴まれた手は、まるで何かを吸い取るような感覚に晒された
少年は片膝を地面につき、ゆっくりと倒れた


そのまま、少女は倒れた俺を見ずに生き延びていた味方へーー


ーー片手から雷撃を放った


生き延びていた仲間は、背後から直撃して丸焦げになりゆっくりと地面に倒れ死んだ


倒れゆく俺の仲間を見ながら、小さな声で何かを呟く少女


「もう、勝負はついていた...はずよ。なのに、なんで終わらないの...?」


その少女の呟きを聞いて、少年は半信半疑で少女の姿を眺め上げた


俺達を救ったと見せかけて、挑発に乗り、仲間を殺して...決着はついていたのに、終わらないのは何故...?
何が言いたいんだこの子は...?



少女の眼差しは、何かを痛感させる様なものにも見えた


「お前……一体何のために……戦ってるんだ……?」


うすだまりは相変わらずの様だ
すると突然空を見上げた少女、彼もつられて見上げてしまう
そんなタイミングで、細々とした声で少女は呟くように口を開いた


「私が招いたこの戦争、多くの犠牲をだした...だから私は、止めなければならない」
「お前...一体何者だなよ?」
「......。」


その直後、見しならぬオッサンが空から降って来るように落ちる


「よぉ、戦争中にも関わずリア充真っ最中か?とりあえず無差別に殺すからそこにいる、今にも死にかけそうな少年を踏み潰そうか?」


空気が一周まわって吹き抜けた気がした
それで、二人は見て見ぬ振りをしながら会話を続けた


「ねぇ」
「なんだよ...?」
「なんで...立たないの?」
「それはお前のせいだろ!」
「えー...私のせいにするんだ...ひどい」
「ひ、ひどくない...、酷いことをされたのになんでそんな顔するの!?」
「責任感」


「ま、まぁ...うん。それも有るけど...何かが違うぞ?」
「責任取って(顔を少し赤める)」
「違うだろ!なんでそうなったんだよ!?俺になんのメリットがあって『責任取って』に流れたんだよ!」


「私に歯向かったから、故に、流れに、君を奴隷に」
「どうゆう事だ!?最後に奴隷まで落ちたんだけど!」
「いいじゃない?こんな美少女の元で...奴隷として飼われるの。嫌なの?」
「い、嫌じゃない...嫌じゃ無いけど...。てか、なんで自分で美少女って言ってんの...?」
「ぽっ(顔を隠す)」


「恥ずかしんだな?恥ずかしいのによく言えたな!それで、この状況をどう話す気だ?」
「おじさんが空から降ってきたよ、それじゃ皆さんさよなら(棒読み)」
「まんまじゃねぇかよ」


見ろよ、あのオッサン...ハンカチ口にくわえてなんか悔しがってるんだけど...。


少年は、立ち上がれない
理由は簡単、さっき少女に拳を握られた時に力が吸い取られるような感覚になっていたからだ
すると、少女はオッサンの方に向かって歩き始めた


「お、おい...?」
「君はそこで見ていて...唯一私と対等に会話してくれた君を殺すわけにはいかないわ」
「え」
「ふふっ...最後に誰かと会話できて嬉しかったよ?」
「(あ、あの会話の何処に楽しさが...?)」
「次にちゃんとした会話をしようね」
「あ、あぁ...」


微かに笑みを浮かべ、オッサンに向かって走り、少女は勢いよく拳を振り抜いた。
しかし、少女が放った腕から血が吹き流れ、オッサンが満更でもない笑みを浮かべて少女体を弾くように吹き飛ばした
バキっとかなり鈍い音が鳴り響いて少年は飛ばされた少女の方角を向いた
頭から大量の出血を流して地面に倒れ込むように目をつぶっていた


あまりの事に驚き戸惑った
オッサンの顔には少女の返り血が付着していた
そして、少年の方に近づきゆっくりと重そうな足を上げてーー


「うあぁぁぁぁぁ一ー!!?」


目を覚ましせば、ごく普通のいつもいる自室のベットの上だった


またあの夢か、最近よく見るようになった...


寝汗でべっとりの体をゆっくりと起こし、窓のカーテンを開ける


眩しい太陽の日差しが差し込み、新しいあさが来たっと感じながら一息ついた途端だったーー


「朝なりました、失礼します!」
「…………へっ?」
「ココが男子寮ですか?ふむ、健全ですな...散らかってるけど」
「だ、誰だよ...お前!?」
「あ、学校からの指名、使者の使い魔の、美少女さんの事私です」
「ざっくりだな...結局学校からの頼まれなんだろ?」
「Yes!話が早い方ですね。友達からは、何言ってるかわかんねぇっていつも言われますけどね」
「(あぁ...なんとなく分かる)」


俺の高校は、能力者専門高
一年ぐらい前から不登校となった
連日、ゲーム三昧でうはうはなフリースロータイムはあざとおく、そして悲痛な現実学園ライフを拒める俺は...ザッ・ニート領域へと踏み入ったばかりだ


勉強しても、能力が目覚めなくしてる意味を感じない
結局違う意味で、学校内で目立つ
唯一の能力者高校に一般市民同様な力無き人がいる訳だから。
そんなさみしい風景なら、いっそ一人でうはうはなゲームライフルしていたらどれだけ楽しいことやらっと再認識していた


コミ障ではないことが幸いだが...


何故に朝一で唐突の美少女訪問なのか...まだ幻に俺はいるのか?っと目を疑うほどだ


てかまてよ...?こいつ...どっから俺の部屋に入ってきた...?


「今日から、君のパートナーですってあれ……?なんでそんなに驚いているのよ?」
「な、なんで俺の部屋に……入れた?不法侵入する美少女とは、どんなシチュエーションだよ?」
「決まってるじゃないですか☆ドアノブごと破壊処置したんですよ?シチュエーションって美味しいのそれ?」
「美味しいけど、シチュエーションとシチューを間違えないでくれ。破壊したって?」
「うん、一撃必殺でね」
「一撃必殺!?馬鹿な事を...そんな事が...出来る...事は...?」


何やら焦げ臭い匂いが漂う
明らかにドアがある方角から匂う
もしやと思い、ドアがある所をを見るとーーー


ドアノブ様は華麗なる火花を散らしていた。


一様、考えよう……美少女一人でドアノブを...えっ?破壊?
いやいや、そんなことはない
まさか、ただの動作不良かなんかだろ?あっ、でも火花を散らしててるよな?


いやいや、バーナーで焼かれたんだろ?にしても、ドアノブがぐにゃりと人の手に跡もしっかり...うん。怪力だよね


ーーー人類って1体なんだろうか



非現実に逃げ込んで1年、流石に忘れられただろうと思っていた。
存在は教室にいる人達の記憶から消されてるに違いない……だが、目の前に現れた美少女は、なぜ覚えている?あと俺は、俺は……ぼっちを貫くと決めたはずなのに
こんな事あっていいのか!?


「ん?なにかした?」
「何でもない、何でもない(泣き目)」
「なんで泣いてるのよ?嬉し泣き?」
「お前には分からねぇよ...うっうっ...」
「そんなに嬉しいの?!」


彼の首に腕を通して、少女は自身の体に引き寄せた


「ちょ、お前...!?」
「嬉しんでしょ?嬉しいならそれで十分よ!」
「ちょ...(少女の胸に顔が当たる)」
「へへっ、嬉しいっていえば話すよ」


あっ、くそっ...楽しんでやがる!
だがしかし、胸という物は...大きければ柔らかいっという説がある
(欲説)


あぁ、やっぱり大きければ柔らかいんだな...!(確信&真顔)


ああ、どうせ休んでいたから一枠空いてるから勝手に組ませやがったな先生……
でも、とりあえず感謝しとく...ありがとう...先生っ!


「な、なぁ...」
「なーにー?もっとする?」
「いや、しなくていい...誰から頼まれたのか聞いてない」


すると、少女は突然腕を首から外してポケットからある手紙を取り出した


ーー拝啓、不登校白亜樹
君って存在ほどゴミと空気の陰湿キャラな、人材なんていません。
そこで担任の私が、彼に頼み込んだ結果は...朝一にいきなり現れた今いる子に君がパートナーとして選抜選ばれたの。
時代が進み孤立してる君に、わかりやすくパートナーの意味を書いたからぜひ読んでね。
dy担任


その手紙の封筒に入っていたもう一枚の紙を手に取り読む


パートナーって、リア充


と言うざっくりした文だけが、書かれていた
なんの事やらって思い、少女にそのパートナーの事について訪ねた


「なぁ?」
「うん?」
「パートナーってなんだ?」
「パートナーと言うのは、能力が無い人に補佐する様な特別な存在よ。危害与えるなら、私が代わりに戦うって事かな?」


スマホをいじりながらそういった
そして、スマホをポケットに締まった瞬間ーー


ーーーパリン!


何かがカチ割れたような音が鳴り響いた
すると、少女は冷や汗をダラダラと流しながら


「や...やばい...」
「何がだよ?」
「ある意味、なんか破損させたかも...」


顔を引きつりながら、白亜樹の顔を見あげていた
そしてあるコマンドが、脳裏に展開されて何かと結びついた


白亜樹は慌て走ってパソコンがある所に向かった、嫌な予感はまずそこからしか来ないからだ


普通なら壊れない端末が見事に粉々に砕け散っていたのを、白亜樹は目の当たりにして膝うちしたまま白く燃え尽きていた


「やっ、やっぱり...壊しちゃったか... どうしよう」


白亜樹は、一瞬で我に返った鋭い眼差しになりながら、少女の足にタックルと掴みを仕掛けながら回転して床に叩きつけた
白亜樹が、一瞬で我に返った理由少女の確信犯だったからだ
わざとにしか感じないってのが接点で復帰したのだ


「ごはぁっ!?」っと声が少女から飛び出た
そして白亜樹は、弁償代金を少女の顔に静かに乗せた


「確信余罪犯、俺のセーブデータと共に返してもらおうか?」
「ぱ、パートナーに...なんて事を...」
「だてまえはいい、払えよ」
「く、くっくっく...」
「な、なに...なんで笑う?」
「パートナーくんよ、甘いよ...プリンより甘いよ。そう、君にはまだ言ってないけど...破損させた連帯責任は君もあるんだよ!」
「ーー!?」
「ふっ、一緒に冥府のどん底で付き合わないか?」
「い、嫌だぁぁぁぁぁ一ー!!」


先生が俺にこの子をパートナーとした理由は……なんとなく分かった
借金パラダイス、このこと一緒に返済って課題が...突き付けられた
理由は、絶対学校では賄えるレベルを超過したせいだ


生きて死を味わえる美少女と役立だずニート童貞少年による物語は
今、動き始めるーー


          

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