ナイツオブソードオンライン

双葉エレン

第32.5話 火焔復活劇

その頃、第50階層の森林ーー


一人のオッサン、火焔が素材集めに来ていた
第10階層の出来事...ようやくギルトが立ち上げられると言う最中で
悲痛的にも、ゴーストアバター
に捕えられてしまった


そもそも、ゴーストアバターとは
設定には存在すらしないMobモンスターだ。
何らかの、システム的に作り上げた《人形》って言うドールの1種だ。


幸い的にも、彼は...システム外エリアにあたる、拡張フィールドに一人ぽつんとさまよっていた
意識はハッキリしている、だが、思うがままに体が動かせず
《意識》自体がまるで別物と錯覚するぐらいだった
ただ強い意思だけが伝わってきて
『殺せ』、『死にたくない』、『あいつを超えたい』、『こいつを殺したい』...など、無数の意志がまるで詰まって入るように彼自身を驚かせた


そう、ゴーストアバター自体は...プレイヤーの意志の塊が実現化したモンスターとなり、生存してるプレイヤーに寄生して封じ込める
属にいえば...呪い


そんな彼を、救ったのは...
美少女でなければ、ソロプレイヤーでも無い
ただ、ソチャゲーに課金をする見るからにその辺にいるやつより目立つ服装をしていた
そいつが眼前に現れ、言った一言


『ギルト名、火炎放射。ギルトリーダー火焔...やっと見つけたで』


有無言わずに、めっちゃ速い
スパイクを放った
通常は発動まで2秒かかるとも言われている初級スキルを彼は1秒で放っていた


華麗に吹き飛ばされた俺は、残り少ないHPの3割削られ一気にレットゾーンの危険領域に達した


ほぼ体に力が入らない状態になり
空を見上げるように仰向けとなり
赤く点滅する空を見上げながら何を思った知らないが...彼の頬から涙が2滴、零れ落ちる


そして、貴族見たいな服装の男が
ウインドウを開き瓶アイテムを
火焔の体に撒き散らした


瓶からこぼれ落ちる水しぶきは、身体に染み渡り、その水に反応するかのように彼の中から現れたモンスター
そして、貴族見たいな人は剣をヒュンっと風を切る音を出して


『ようやくおでましや...ワイが時間かけて探した。寄生型ゴースト...!』


瞬時に走り出し、《エンドカウント》と《スフィアフラッシュ》の連続攻撃を放つーー
間を与えないつもりで、華麗なる攻撃を放ってる様だが...


『へ?!な、なんでちょっぴりしか削れてないの!?』


貴族みたいな人が与えたダメージは約500程度だ
普通なら、4回攻撃と2回攻撃で2000以上は軽く超える
どうゆう事が、与えるダメージが少ないのだ
そうこうしてる間にも、貴族見たいな人は『あはん?!』っと気持ち悪いちょっとカマ系声が上がる


地べたに転がるり、体を即座に起こし、頬をさすりながら


『痛いじゃないか!親父に打たれたことないんだぞ!』っと力説ながらゴーストアバターに言い放つ


当然容赦ない洗礼を浴びさせるような連撃を放ってくる
その攻撃を、これでもかって位にうざく、華麗に躱すーー


『ほら、遅いぞ?』
シュッ、シュッーー!!
『ふっ、ご飯食えるな?』
シュッシュッーー!!
『ほらほら、カップラーメンが出来るぞ?』


シュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッーーーー(21連撃)


『え?魅力的だって?ふ、当然なこと言うなよな?(顎添え)』


そう彼は、無駄に筋力数値を高めていた。
走力だけ特化していて、多分この世界では1番の速さだろう


そして、決め手のセリフは...
『明日、カレーライス食いたい』だった
彼のプロフィールにある、コメント一覧には大抵、庶民にはどうでも良いコメントが書かれている
例えば、『明日、彼女と川に入る』
『彼女に振られて、明日が見えない』
『明日じゃない、昨日だ』
『昨日じゃない、明後日だ』
『明後日じゃない、今日だ』
『...毎日ってなんだっけ?』
『とりあえず、彼女と寝た(健全)』っと意味わからないことを書いて影では人気がある


詰まり、今の現状...彼は逃げるつもりでこの拡張フィールドに来た訳だ
レベル的にも彼は35位だ、この拡張フィールドは、超特化クラスの為...敵レベルは80前後だ
無謀って位の、レベルだが...
さっきの初撃で死なないタフは、明らかに防御特化...
中層クラスの、ユーザーが来てはいけないのも百も承知
仲間を救いたいと思う気持ちだけが、彼を突き動かした


今の現状は変わらないがーー


そのピンチに、彼が...動くーー!


重たい体を、ゆっくりと起こし
ふらつきながら、突き刺さっている剣を握り抜き取り


剣を引きずりながら地面をなぞるかのように歩く


そして、ゴーストアバターは、次なる寄生をする為に貴族見たいな人に飛びかかった瞬間ーー


ドスっと何かに突き刺さるような音が鳴り響く
眼前に映るのは、ボロボロになった初期装備の服装の男が白銀に光る剣をゴーストアバターに突き刺していた


『こァァァァァ!!』っと雄叫びをあげながら、火焔の刺した剣を弾いた


パンっと軽い音がなり、空高く剣は回転しながら飛んでいくーー


その隙を狙うかのように、火焔に向かって犬歯を剥き出しにしながら飛びつこうとするがーー


ヒュんヒュンっと風を切る音を奏でながら、ズバッっとゴーストアバターの半身を切断した


地表に転がるように落ちるゴーストアバター、半身は光り輝きながら砕け散って消えた


火焔は、突き刺さった剣を抜き取り、逃げ惑うゴーストアバターの頭上に剣を翳して刺した


亀裂が入り光を放ちながら消え去った、それに合わせるように火焔も後ろ向きに倒れ込んだ


そっからは、彼の記憶にはない
気が付けば、第65階層の都市園内ガレット・スティの宿に寝ていた
そして、彼はまた一からやり直してようやく最前線クラスの強さを手にしていた


ようやく、レクトに会えると思った矢先...彼は、存在しないユーザーとなっていた。
肩幅並べて、ボス攻略にもともに戦った彼が、存在しないユーザーって認められるはずがなく


必死に探した、手かかりを探しに
各層をねじり歩いた
しかし...めぼしい情報がない日々が続いた


そっから数日後のある日ーー


アリアっという人からメッセージを受託していた
彼女は、情報屋として各ステージの情報を集めて攻略組に助力していた
しかし彼女もまた、一時的に該当しないユーザーの一人となっていた。
現段階は通常どうり普通になっている、明らかに不自然すぎる


そのことを訪ねてみた、だが...ゴールドがなかなかの値段...
そんな流れで、今、彼はゴールドを稼いでいる


さらに日が過ぎたある日、今度は...アストロックに関する情報が出回っていた


当然彼は、耳を貸さない
何故ならば、こうゆうのはガセネタの可能性がでかいからだ
とはいえ、彼は...アストロックっという名をいつの日か聞いたことがある


確信はないが、疑いはある
一人でギルドに行くのは心細いからあのエセ関西人とアリアを呼んだ
結果的には、その場に行き終えた
直後、見覚えがある少女に目が止まる







          

「ナイツオブソードオンライン」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く