非日常が日常へ

未来虹 翼

えぇ……黒いモヤとかマジであるのかよ……



……え?何?黒いモヤ怖すぎじゃない?


あれって見えていいものなのかな?ん?


「お前何百面相してんだよ……気持ちわりぃな。」


ぎゃぁぁぁあ!!!!気配消して近づくんじゃねぇよ!!!


え??いつの間にそんな能力習得しちゃったの?翼くんよ……


てか酷いッ!!!!


はぁ、怖かった……


『百面相については触れないでもらえる?』
紙に書いて翼に見せる


「あっそ。まぁ頭がイカレてるのは前からだもんな」


ほんと、最低……


一言、2言多すぎ……


『ねぇ。私って霊感あると思う?』


「どうでもいいこと聞くな…でも、案外あるんじゃね?手相見せてみ?」
と言い、翼はスマホと私の手相を交互に見た。


内心案外コイツ顔整ってんだよな~と思ったのは絶対教えない。


「あ、やっぱり霊感あると思うわ。ほら、親指のところ。」


『あ、ほんとだ!!』
じゃあ、あの黒いモヤは幽霊的存在でもあるのか……鳥肌立ってきた。


「だろ?」
何故かわからないがドヤ顔だ。……なぜに?


『じゃあさ!翼h』
「stop」


私が紙に書いてるペンを途中でとめた。


「これからは、紙だとめんどくさいからスマホでかけ。その方が早い。」


おぉ!なるほど!!


「んで、なんだっけ?」
『あ、そうだ。翼にも霊感あるのか聞こうとしたんだよね!!』


聞きたいことを忘れる私はバカなのか……


「あぁ、俺も少しだけあったよ。お前よりかはビミョーだけどな。」


『ふーん』


「ふーんって……お前やっぱり馬鹿だな」
馬鹿って言う方がバカだってことを小学生の時言ってたな……ということを思い出した。


『 ところでここから本題。翼は2mぐらいある黒いモヤってなんだと思う?』


多分信じてくれない。信じてくれないと思いつつも頼ってしまう。それが私の癖で、それだけ頼れる存在なのが翼だ。


「黒いモヤぁ?んなの、見間違いか幽霊とかじゃねぇの?何?見ちゃったわけ?」


にやにやしながら聞いてくる。


『そうだよ。もしかしたら見間違いかもしれないけど』


「へぇ、何それ面白そう」




前言撤回。全く頼れる存在じゃねぇわ。

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