女嫌いの俺が女に転生した件。
177話 恨みのビンタ
「さっきは急に取り乱してすいません……」
「いえいえ」
外で面倒事を起こすのは嫌だったので、とりあえず家に招き入れる事にした。
サタナもエリフォラ、勿論俺の両親もリグの元浮気相手を見ていた。
「君、良くここに来れたね〜? 君のせいでクロアは酷い精神状態になったのに」
「許せません。人の夫に手を出して、更にはクロアちゃん本人に殴りかかろうとしたなんて……」
サタナとエリフォラはかなり怒っているようだ。
「まあまあ二人とも。とりあえず話があるみたいだし聞こう」
「ありがとうございます……話というのは、私とリグリフさんと出会った日のことです──」
ーーーーー
ーーーーー
「──だから……どうしても諦めきれなくて……」
っあぁ、興味なさすぎて聞いてなかった。
なんだっけ? 初対面で優しくされて初恋? それから街で会う度に挨拶してくれたから諦めれない、と。そんな感じ?
で、ある日リグの方からアプローチがあったから、デートをしていた。と。
「恋をするのはいいんだけど、人の夫に手を出すのは……」
「わ、分かってます!この度は迷惑をおかけして申し訳ありませんでした……」
女性は深く頭を下げた。
「待て謝るな。悪いのは俺の方なんだ。すまない」
リグも女性に謝った。
「そう……ですよね。妻がいるにも関わらず私なんかに手を出すリグリフさんが悪いんです……クロアさんもそう思いますよね?」
「んえっ!? ……あ、あぁ〜……まあ」
しばらくリグの顔を見て考えたが、確かにそうだ。
「こんな事言うのもなんですが……最後に一発ビンタだけさせて貰えないでしょうか。それで完全に諦めれきれると思うので」
「あぁうん。いい──」
──バチィンッ!
「いたっ…………」
俺の頬に衝撃が走った。
「やっぱり。私は貴女が憎いです……失礼しました」
突然の衝撃にビックリして、唖然としている間に女性は出ていった。
「あれぇ……私がビンタされる空気じゃなかったよね……痛い……」
頬がジンジンと痛みの波が襲ってくる。魔力が使えない今、生身の人間に魔力込みの人間からビンタされた事で涙が出るほど痛かった。
「クッ、クロア大丈夫!?」
「クロアちゃん大丈夫ですか!? いますぐ治癒を!」
いち早くサタナとエリフォラが俺の頬を治癒しようとするも。
「ダメ。魔力の流れが止まってるから治癒魔法が効かないよ」
「うぅ〜冷やすしかないですね」
エリフォラが冷蔵庫に入っている保冷剤をタオルに包んで持ってきてくれた。それを頬に当てて、椅子に座る。
「ク、クロア……本当に悪かった……」
「いいよ……」
あぁ痛い……あの女、最後に暴行して逃げやがって。次会ったら話す暇もなく逃げてやる。
しばらくリビングで頬を冷やしていると、エリフォラが向かいの席に座ってきた。
「俺だ。べナードだ」
べナードか。
「何?」
「魔力使用禁止の生活もそれなりに継続できてるようだから、そろそろ新しい訓練に入ろうと思ってな」
「何すんの」
「死神界で俺が用意した場所で暮らしてもらう」
死神界で暮らす……? じゃあ準備しないとな。
「でも、エリフォラを連れて行っていいのか? 死神界なんて場所に」
「何か勘違いしてるようだが、死神界にはお前1人で暮らしてもらう」
「えっ……リグは?」
リグがいないと辛いんだが。
「会いたい時には会わせてやるが、基本的には一人暮らしだ。頑張れ」
「嫌だよ。死神界の魔物とか虫本当に気持ち悪い」
「我慢するのも訓練だ。これまでの訓練はお前の器を強化する事が目的だからな」
器を強化ね……どうでもいいけど、一人暮らしは本当に嫌だ。
「もし孤独死したら?」
「家のベッドで生き返る。良かったな」
ゲームかよ。ベッドでリスポーン……もう魔法あればなんでもありだな。
「何魔法なんだ……」
「無属性魔法よりも上。魔法というよりスキルだな。ネクロマンス」
「ネクロマンス……?」
あぁ〜! スキルやらネクロマンスやら、よく分からない単語ばっかり! 詳しく頼むよクソッタレ。
「まあ後々分かってくる。ただ、ネクロマンスというスキルがある事を覚えておけ」
「はいはい」
「ちなみにネクロドラゴンがネクロマンススキルの始祖だと言われている」
うん、どうでもいいしややこしい。
「じゃあ、今はそのスキルマンスネクロの取得が目標か?」
「ネクロマンススキル。だが違う。とりあえず何らかのスキルが手に入れば良い」
何らかのスキルねぇ……ドラ〇エかな?
「スキルというのは、魔法と違って一つの物事に特化する能力の事を言う。世界には無数のスキルがあるから、どんなスキルが手に入るか楽しみだな」
「まあちょっとは楽しみだ」
このシステム、ゲームっぽい。
「いえいえ」
外で面倒事を起こすのは嫌だったので、とりあえず家に招き入れる事にした。
サタナもエリフォラ、勿論俺の両親もリグの元浮気相手を見ていた。
「君、良くここに来れたね〜? 君のせいでクロアは酷い精神状態になったのに」
「許せません。人の夫に手を出して、更にはクロアちゃん本人に殴りかかろうとしたなんて……」
サタナとエリフォラはかなり怒っているようだ。
「まあまあ二人とも。とりあえず話があるみたいだし聞こう」
「ありがとうございます……話というのは、私とリグリフさんと出会った日のことです──」
ーーーーー
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「──だから……どうしても諦めきれなくて……」
っあぁ、興味なさすぎて聞いてなかった。
なんだっけ? 初対面で優しくされて初恋? それから街で会う度に挨拶してくれたから諦めれない、と。そんな感じ?
で、ある日リグの方からアプローチがあったから、デートをしていた。と。
「恋をするのはいいんだけど、人の夫に手を出すのは……」
「わ、分かってます!この度は迷惑をおかけして申し訳ありませんでした……」
女性は深く頭を下げた。
「待て謝るな。悪いのは俺の方なんだ。すまない」
リグも女性に謝った。
「そう……ですよね。妻がいるにも関わらず私なんかに手を出すリグリフさんが悪いんです……クロアさんもそう思いますよね?」
「んえっ!? ……あ、あぁ〜……まあ」
しばらくリグの顔を見て考えたが、確かにそうだ。
「こんな事言うのもなんですが……最後に一発ビンタだけさせて貰えないでしょうか。それで完全に諦めれきれると思うので」
「あぁうん。いい──」
──バチィンッ!
「いたっ…………」
俺の頬に衝撃が走った。
「やっぱり。私は貴女が憎いです……失礼しました」
突然の衝撃にビックリして、唖然としている間に女性は出ていった。
「あれぇ……私がビンタされる空気じゃなかったよね……痛い……」
頬がジンジンと痛みの波が襲ってくる。魔力が使えない今、生身の人間に魔力込みの人間からビンタされた事で涙が出るほど痛かった。
「クッ、クロア大丈夫!?」
「クロアちゃん大丈夫ですか!? いますぐ治癒を!」
いち早くサタナとエリフォラが俺の頬を治癒しようとするも。
「ダメ。魔力の流れが止まってるから治癒魔法が効かないよ」
「うぅ〜冷やすしかないですね」
エリフォラが冷蔵庫に入っている保冷剤をタオルに包んで持ってきてくれた。それを頬に当てて、椅子に座る。
「ク、クロア……本当に悪かった……」
「いいよ……」
あぁ痛い……あの女、最後に暴行して逃げやがって。次会ったら話す暇もなく逃げてやる。
しばらくリビングで頬を冷やしていると、エリフォラが向かいの席に座ってきた。
「俺だ。べナードだ」
べナードか。
「何?」
「魔力使用禁止の生活もそれなりに継続できてるようだから、そろそろ新しい訓練に入ろうと思ってな」
「何すんの」
「死神界で俺が用意した場所で暮らしてもらう」
死神界で暮らす……? じゃあ準備しないとな。
「でも、エリフォラを連れて行っていいのか? 死神界なんて場所に」
「何か勘違いしてるようだが、死神界にはお前1人で暮らしてもらう」
「えっ……リグは?」
リグがいないと辛いんだが。
「会いたい時には会わせてやるが、基本的には一人暮らしだ。頑張れ」
「嫌だよ。死神界の魔物とか虫本当に気持ち悪い」
「我慢するのも訓練だ。これまでの訓練はお前の器を強化する事が目的だからな」
器を強化ね……どうでもいいけど、一人暮らしは本当に嫌だ。
「もし孤独死したら?」
「家のベッドで生き返る。良かったな」
ゲームかよ。ベッドでリスポーン……もう魔法あればなんでもありだな。
「何魔法なんだ……」
「無属性魔法よりも上。魔法というよりスキルだな。ネクロマンス」
「ネクロマンス……?」
あぁ〜! スキルやらネクロマンスやら、よく分からない単語ばっかり! 詳しく頼むよクソッタレ。
「まあ後々分かってくる。ただ、ネクロマンスというスキルがある事を覚えておけ」
「はいはい」
「ちなみにネクロドラゴンがネクロマンススキルの始祖だと言われている」
うん、どうでもいいしややこしい。
「じゃあ、今はそのスキルマンスネクロの取得が目標か?」
「ネクロマンススキル。だが違う。とりあえず何らかのスキルが手に入れば良い」
何らかのスキルねぇ……ドラ〇エかな?
「スキルというのは、魔法と違って一つの物事に特化する能力の事を言う。世界には無数のスキルがあるから、どんなスキルが手に入るか楽しみだな」
「まあちょっとは楽しみだ」
このシステム、ゲームっぽい。
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