獣少女と共同生活!?
第二十話 変わった自分
「はぁ……。疲れた」
日曜日の今日。俺は土曜日に引き続き、会社で休んでいた子の分の仕事をやっていた。
休日出勤も辛いのだが、若い子に無理に働いてもらいたくはない。俺も課長も、なるべく定時で帰ってもらいたいからな。
……まぁ、良くも悪くもお人好し過ぎると周りに言われてるしな。「控えろ」と言われても、周りに仕事とかがまわるくらいなら、俺がやって負担を減らそうって考えになってしまう。
そして、その仕事がようやく終わったのだ。
昨日は一応19時までやっていた為か、今日は16時で終わった。この会社、新人育成とかいう名目で結構仕事与えてるからなぁ……。
「お疲れ様ー。まーくん」
「課長、会社ではその呼び方やめて下さいって」
「いいじゃん。どうせ会社には私とまーくんの2人しか居ないんだし」
そんな風に親しげに話しかけてくるのが、ここの課長の西行寺 文香。家が近かった為、結衣ちゃんと一緒に遊んでいたりしていた。
「それで?今から帰り?」
「まぁね。取り敢えず休んだ2人の期限がもう少しだったものと、金曜日にあった連絡事をまとめ終わったし」
「まーくんはほんっとマジメだねぇ。その期限って後12日後じゃなかった?」
一応、期限には1週間とちょっとあるが、もしかしたら何かしらで仕事が増えたり、手違いがあったり、急な要望もあるかもしれない。なら、早めに済ませて損はないだろう。
「ま、昔からまーくんは来る者拒まずみたいな所あったからねー。何でも頼まれ事引き受けてたから、良い様に使われてたからねー」
「……分かってても断れないんだよなぁ」
まぁ、その後に言われる「ありがとう」ってお礼が心地いいから、なんだかんだ引き受けちゃうってのも多いかな。
「でも、まーくんちょっと変わったよね。前より明るくなったもん」
「そうか?そんな変わってないと思うけど」
「ううん、変わった。きっと何かまーくんを変える出来事が起きたんだろうね」
俺を変える出来事……か。
確かに、あの時にみぞれと出会ってからの生活は大きく変わった。
みぞれと出かけたり、秋山さんと出会ったり、巫狐さんとも出会って、実は大変な子に会ってたりして……。
前までは会社行くか身体を休めるかの二択で、趣味もなかったし、やりたい事もなかった。
けど、今は違う。
みぞれ達の世界を救ってあげたい。あの子には別の理由があって禁術をしようとしてるのではないか?そんな事ばかり思い浮かべる。
「……そうかもな。俺、変わったかも」
『何が』変わったかと言われれば、はっきりは答えられない。だが、俺の中で『何か』は変わった。
……皆にお礼、ちゃんと言わなきゃな。
そして、他愛も無い話を少ししたら後、俺は帰路へと向かうのであった。
日曜日の今日。俺は土曜日に引き続き、会社で休んでいた子の分の仕事をやっていた。
休日出勤も辛いのだが、若い子に無理に働いてもらいたくはない。俺も課長も、なるべく定時で帰ってもらいたいからな。
……まぁ、良くも悪くもお人好し過ぎると周りに言われてるしな。「控えろ」と言われても、周りに仕事とかがまわるくらいなら、俺がやって負担を減らそうって考えになってしまう。
そして、その仕事がようやく終わったのだ。
昨日は一応19時までやっていた為か、今日は16時で終わった。この会社、新人育成とかいう名目で結構仕事与えてるからなぁ……。
「お疲れ様ー。まーくん」
「課長、会社ではその呼び方やめて下さいって」
「いいじゃん。どうせ会社には私とまーくんの2人しか居ないんだし」
そんな風に親しげに話しかけてくるのが、ここの課長の西行寺 文香。家が近かった為、結衣ちゃんと一緒に遊んでいたりしていた。
「それで?今から帰り?」
「まぁね。取り敢えず休んだ2人の期限がもう少しだったものと、金曜日にあった連絡事をまとめ終わったし」
「まーくんはほんっとマジメだねぇ。その期限って後12日後じゃなかった?」
一応、期限には1週間とちょっとあるが、もしかしたら何かしらで仕事が増えたり、手違いがあったり、急な要望もあるかもしれない。なら、早めに済ませて損はないだろう。
「ま、昔からまーくんは来る者拒まずみたいな所あったからねー。何でも頼まれ事引き受けてたから、良い様に使われてたからねー」
「……分かってても断れないんだよなぁ」
まぁ、その後に言われる「ありがとう」ってお礼が心地いいから、なんだかんだ引き受けちゃうってのも多いかな。
「でも、まーくんちょっと変わったよね。前より明るくなったもん」
「そうか?そんな変わってないと思うけど」
「ううん、変わった。きっと何かまーくんを変える出来事が起きたんだろうね」
俺を変える出来事……か。
確かに、あの時にみぞれと出会ってからの生活は大きく変わった。
みぞれと出かけたり、秋山さんと出会ったり、巫狐さんとも出会って、実は大変な子に会ってたりして……。
前までは会社行くか身体を休めるかの二択で、趣味もなかったし、やりたい事もなかった。
けど、今は違う。
みぞれ達の世界を救ってあげたい。あの子には別の理由があって禁術をしようとしてるのではないか?そんな事ばかり思い浮かべる。
「……そうかもな。俺、変わったかも」
『何が』変わったかと言われれば、はっきりは答えられない。だが、俺の中で『何か』は変わった。
……皆にお礼、ちゃんと言わなきゃな。
そして、他愛も無い話を少ししたら後、俺は帰路へと向かうのであった。
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