世界一の魔術鍛治師〜どんな剣も名剣へ〜

海月結城

食事会

もふもふしたい。


 無事? 冒険者登録を完了させた二人は、カナハルムにご飯を誘われた。

「なんか、ありがとうね。ご飯を奢ってくれるって言ってくれて」
「いえいえ、気になることがあったので、それを聞きたいって言うのもありますけどね」
「そんな、打算があったのね。それ、私たちに言ってよかったの?」
「大丈夫ですよ。そんなに、大きい話じゃありませんから」

 四人で話しながら、カナハルムがオススメの食事処に着いた。

「着きました。ここが、今一番のオススメの食事処です」

 中に入ると、貴族が食事に使うような、そんなところだった。

「お待ちしておりました、カナハルム様。食事の準備はできております」
「あぁ、ありがとう」

 マリーとミカエルは、ウェイトレスに着いて行き、個室に案内された。

「ささ、座ってください」
「こんなところ、初めて、来た」

 そして、四人は談笑しながら出てくる料理を食べていた。

「ここの料理、美味しいですね」
「そう言ってもらえて良かったです。誘った甲斐がありますよ」
「そう言えば、二人は何処から来たんですか?」
「王都から」
「なんで、王都からここに来たの?」
「パパに近づきたくて」
「へー、パパってそんなに強いんだ」
「ん」

 そんな時、カナハルムからこんな問いを受けた。

「マリーちゃんに、ミカエルさん。宜しければ、パーティ組みませんか?」
「パーティですか。どうする、マリーちゃん」
「んー、悪く、ない」
「決まりですね。では、僕のことはカルと呼んでください」
「分かった。カル兄ちゃん」

 マリーの、お兄ちゃん呼びにびっくりしたのか、食事をしている手が止まった。

「お兄ちゃんは、なんか、むず痒いな」
「そう? 私はカル兄ちゃん。あってると思うよ」
「ちょっと、からかわないでよ。ユリーカ」
「あはは、ごめんごめん」
「二人は、仲がいいんですね」
「そうですね。色々ありましたから」
「二人の出会い。聞いてもいい?」

 ミカエルがそう聞くと、カナハルムとユリーカは顔を見合わせ、頷いた。

「いいですよ」

 そして、盗賊に襲われているところをカナハルムに助けてもらったことや、知らない組織に攫われた時に助けてもらったことを話した。

「へー、そんなことがあったんですね。よく、生きてましたね」
「あはは、それは私もびっくりです」

 そして、次の日はお昼にギルドに集合になりその日は解散した。
 カナハルムは大事なことを聞くのを忘れていた。そのことに気づいたのは、宿に戻ってからだったりする。


無理矢理感半端ない

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