世界一の魔術鍛治師〜どんな剣も名剣へ〜

海月結城

side〜ルーク〜 城

ごめんなさい。これだけ言わせてほしい。
セブンの牛丼めっちゃうまい!


 謁見の間を出た二人は、報酬を得るために、さっきまでいた部屋に来ていた。

「マリーまで報酬をもらえるとは思わなかったな」
「うん。びっくり」

 二人はお菓子を食べながら、報酬が来るのを待った。

「お菓子、パパの方が、美味しい」
「お、嬉しいことを言ってくれるね」

 それを聞いたメイドは一瞬ムッとしたが、すぐに顔を戻した。
 すると、扉がコンコンッと音がなった。

「お待たせ致しました。準備が出来ましたので、お先に魔道書を見に行きましょう。こちらです」

 セバについていき、着いたのは図書館だった。

「ここの一角に古代の魔道書がございます。お好きなものを三冊お持ち下さい」

 マリーは、その中から、「空間魔術」「重力魔術」「ベクトル魔術」の魔道書を貰った。ここまで、魔道書が揃っていたのは、奇跡だろう。

「では、次は、宝物庫に行きましょう」

 宝物庫に行く途中。騎士団の練習場の隣を通った。

「あれが、この国の騎士団か。レベルが高いな」
「英雄様にお褒め頂き光栄です。少し、見学でもしますか?」
「時間はあるから、見ていこうかな。いいよな。マリー?」
「ん」

 少し上のところから、見学していると、キリのいいところまで終わったのか、こちらを見て、一礼してきた。

「初めまして。私、騎士団団長メルダです」

 騎士団長は女性でした。

「初めまして。ルークです」
「おぉ、貴方が英雄のルーク殿でしたか」
「英雄だなんて」
「謙虚ですな。では、手合わせをお願いしたい」
「「「え?」」」

 ルークとマリーとまさかのセバまで、素っ頓狂な声をあげた。

「何故?」
「この街の英雄と戦ってみたいのは、当たり前だろう?」

 後ろで、待機中の騎士達の方を見ると、ふるふると横に首を振っていた。当たり前ではないらしい。

「ま、いいぞ」
「本当か!?」
「あ、あぁ」

 なし崩しで、騎士団長のメルダと戦うことになった。

 結果は、ルークの圧勝だ。

 え? 全カット? 知らんな。

「流石、英雄ですね。手も足も出ませんでした」
「まぁ、いい線いってたんじゃないか? これからも、頑張れよ」
「は、はい!!」

 騎士団長のメルダとの戦いも終わり、宝物庫に着いた。

「ここが、宝物庫になります」
「本当に、倉庫だな。ま、いいか。「浄化」」

 無詠唱で使った魔術。これは、水と風の合成魔法だ。これで、色々なものが綺麗になる。

「おお、凄いですね」
「まぁな。ここの中から選んでいいんだよな?」
「は、はい。お好きなものを五つ選んでください」

 鑑定を使いながらルークは宝物庫の中に入っていった。


団長がまさか......

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