ゴブリンから頑張る神の箱庭~最弱からの成り上がり~

リーズン

うるせぇ何が運命的だ。はずいわ!

(何時もの様に・・・・・・ーーーか、なるほどな)


 言うや否や剣を振りかぶり向かって来る澪、そしてハクアは澪の言葉の通り、澪の剣を刀で受けるガッ!ガッ!キンッ!ガッ!ガッ!何度か切り結ぶび、一際強くぶつかり合った反動を利用し互いに距離を取るが、着地と同時にまたも澪が仕掛けてくる。


「まだまだ行くぞ!」


「くっ!」


 澪の攻撃は更に激しさを増しハクアに襲い掛かるガッ!キンッ!ガッ!キンッ!四度目の攻撃を受けると、鍔迫り合いに持ち込まれる。ドスッ「かはっ!」鍔迫り合いの最中、押し込まれない様に両手で力を込めた瞬間、澪は片手に持ち変えハクアの腹部に拳をめり込ませる。


「つっ!くっ!ゴホッ!」


 しかしハクアも攻撃の瞬間後ろに飛び、何とか衝撃を逃がしダメージを最少に抑える。だがそれでもダメージは大きく咳き込んでしまう。そして、その僅かな隙を見逃す相手では無く、今度は一気にハクアの後ろに回り込み襲い掛かる。


 ガッ!キンッ!何とか攻撃を読み澪の攻撃を受け、鍔迫り合いになるのを嫌いハクアは距離を取る。


「どうした白亜?こちらで手にいれた力を見せずに終わるつもりか?」


(・・・攻防は三回か・・・ーーーなるほどね。そう言う事かよ)


「そっちこそ、これで終わりか・・・・・・・?」


「ああそうだな・・・・。遊びはここまでにしようか?お前もそろそろ体が暖まって来ただろう?本気で来い」


「ハッ、随分と自信満々だな?何か策でも在るのか・・・・・・・・・・・?」


「ああ、勿論だ。それでお前を吹っ飛ばして・・・・・・やる」


「そう上手くいくかな」


「行くさこの私が失敗する筈が無いからな。ククッ、それにしても今の私達は何とも運命的じゃないかっ!」


 会話の途中にいきなり襲い掛かる澪、しかしハクアもこの攻撃を読んでおり、今度は刀で受け止めず・・・・・・・バックステップで回避する。


 後ろに下がると同時に刀を空間にしまい、大振りの攻撃で体の正面を空けた澪の懐に、滑る様に移動しながら震脚で踏み込み肘撃を打ち込む。


 しかし、澪もそれを紙一重で避け、逆にハクアの顔面に向い裏拳を叩き込む。その攻撃を屈んで回避したハクアは続く動きで、足払いをするがそれも回避され、澪はバク宙を繰り返しながら距離を取る。


「全く、話の途中で攻撃を仕掛けてくるとは、相も変わらず躾のなってない奴め」


「うるせぇ何が運命的だ。はずいわ!」


「そう言うなよ。私は今さながらリア王になった気分なんだ。そうだな、配役的に差し詰めお前はオズワルドと言った所か?」


「人を男に例えるなよ。それに、その配役ならゴネリルかリーガン・・・・・・・・・じゃ無いのか?」


「いいや。お前はオズワルド・・・・・だよ」


「はぁ、何時までもお前の馬鹿話に付き合ってる暇は無いし。手早く倒させて貰おうか」


 ハクアは【雷装鬼】を発動させ【充電】を始める。それを見た澪も【闘気】を発動させ剣を空間にしまい水転流の構えを取る。


「つれないな。もっと楽しませてくれよ白亜。しかし、何だそのスキルは【闘気】でも【魔闘技】でも無さそうだが?」


「これは種族特有の固有スキルだよ。そっちこそ空間魔法覚えてんのかよ」


「白から金とは何処の戦闘民族だ羨ましい。空間魔法はまあ色々あって覚えた」


「そうかいっ!」


 ハクアは澪に向い正面から突っこみ、顔面に正拳を叩き込む。が、澪はその拳をいなしながらハクアの手首を掴み、先のハクアを真似るかの様に震脚を用い肘撃を繰り出す。しかしその攻撃が当たる寸前、ハクアの顔面まで数㎜の所で、澪の肘が何かに当たりハクアへの攻撃を阻む。


 予想外の出来事に澪の動きが僅かに止まる。その一瞬の硬直にハクアは【魔法拳】のスキルを使い、拳に風を纏わせ澪の顔面を狙う。


 しかし、澪も恐るべき反射速度で【結界】を使い、更に両腕をクロスさせガードする。


 ドガァ!ハクアの拳が【結界】に当たった瞬間、轟音と共に澪の張った【結界】が崩れ、解放された拳の風で吹き飛んでいく。


「くっ!この程度!」


 吹き飛んだ澪が、地面に後を残しながらも何とか止り前を見ると、ハクアが放ったファイアアロー迫る。澪はそれをアースウォールで何とか防ぐ事に成功する。


 ファイアアローを放って直ぐ、ハクアは結果を見る事無く澪に向かって走る。そしてハクアの目が捉えたのは、ファイアアローをアースウォールで防がれる光景だった。


(ちっ!防がれたかでもーーー)


 ハクアは、アースウォールで視界が防がった事でこちらが見えない筈ーーーーそう判断して壁を回り込もうとする。しかしその瞬間ハクアを嫌な予感が襲う。ハクアはその予感に従い体の周りに展開していた【結界】を澪が作った壁の方に向けて、最大出力で展開する。すると展開すると同時、澪の作った土壁が内側から弾ける様に脹れ上り、石礫となってハクアを襲う。


(あぶね!)


 石礫を【結界】で防ぎきったハクアは、速攻が潰された事でもう一度距離を取る。


「全く【結界】を体に纏わせて戦うとは器用な奴め。それにそのスキル接触ダメージまで在るとはな。なかなか有用なスキルだな」


「そりゃどうも」


「こんな感じか?」


 そう言葉にした瞬間、澪はハクアと同じ様に【結界】を体に纏わせて構える。


「人の苦労をそうやって簡単にーーお前のそう言う所が嫌い何だよ天才め!」


「ふっ、誉め言葉だなっ!!」


 今度は澪が先手を取り、ストーンブレットを放ってくる。ハクアは弾幕の薄い所を見極め前方に【結界】を厚く展開し石の雨の中を一直線に突っ切って行く。そして、今度は直前で飛び上がり、空中で体を捻りながら浴びせる様な回転踵落しを放つ。


 本来ならば隙が大きくなりすぎて使用しない攻撃方法だが、こちらに来てからのハクアの戦い方を知らず、先程見たハクアオリジナルのプロテクトアーツを見たばかりの澪は、罠の可能性を拭いきれず攻撃に移る事が出来なかった。


(チッ!乗って来ないか)


 ハクアの方もこの隙に攻撃してくれば、何時でも迎撃出来る準備をしていたが、澪が乗って来なかった事でこのまま踵落しを続行する事にする。


 ガギィン!ハクアの攻撃が、両手をクロスさせ防御した澪の腕に当たると、お互いが体に纏わせていた【結界】同士がぶつかり、金属がぶつかった様な音がする。しかしハクアの攻撃はそこで止まらず、更に力を込めて澪の張った【結界】を破壊する。


 そして【結界】が壊され体勢を崩した澪に向い、自らの体を【結界】で支え、もう一回転して更に踵落しを澪に叩き込む。


 しかしその攻撃は自ら後ろに倒れこむ事で回避される。澪はそのまま体を縮め、逆立ちの要領で手を頭の下に着け、腕の力で地面から体を押し上げ、弾かれた様に下からハクアに向い、ドロップキックを浴びせる。


 回転踵落しを放ち体勢が崩れていたハクアは、未だに地面に足が着いていない空中で、まず【結界】を足元に張り即席の地面を作り、体勢を整え両腕で澪の足を下から持ち上げ、何とかドロップキックの軌道をずらす。


 軌道をずらされた澪は、それでも慌てず空中で体を捻りながら、空間からダガーを取り出しハクアを切り付ける。しかしハクアもそれを予想していた。澪の攻撃を何とか反らし、両腕の自由が確保されると同時に、空間からナイフを取り出し澪の攻撃をナイフで受ける。ガギンッ!互いに体勢が崩れた状況での攻撃の影響で、お互いの体は吹き飛び離れて行く。


 だが二人は吹き飛びながらも、手に持つ武器を互いに投擲、二人の中間で互いの投げた武器がぶつかり合う。そしてその結果を見届ける事無く、二人は同時に魔法を放ち、魔法の起こす爆発に二人は更に吹き飛ばされた。



コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品