ゴブリンから頑張る神の箱庭~最弱からの成り上がり~

リーズン

「うんまあ、不条理の塊ではある」

 ギルドでの話し合いを終えた私達は瑠璃を伴ってキャットテイルへと帰り、私達が宿泊する部屋で互いの近況を確認する事にした。


「るりさんは今何処に泊まっているんですか?」


「私はギルドの寮に住まわせて貰ってます」


「あれ?じゃあギルド辞めたら、るりちゃん住む所無くなっちゃう?」


「大丈夫ですよ」


「えっ?でも、普通仕事辞めたら寮は出て行くんじゃ無いのかな?」


「だってハーちゃんが養ってくれますから」


「マジかい!」


「ハーちゃん、私がお家無くなっても何とも思わないんですか?」


「何とでもなりそうだよね?」


「・・・何を想像したのハーちゃん?」


「お持ち帰りされてそのまま貢がれコース?」


「ハーちゃん♪」


 おふ!笑顔なのに圧が凄い!


「でもそれだと、いろいろるりちゃんが危なく無い?」


「あぁ、それは平気。この女いろいろ惹き付けるけど自衛出来る上に殆どは手を出せずに、見るだけで満足するのばっかりだから」


「それはそれで凄いですね」


 コンコン「先輩開けて貰って良いですか?」


「結衣さんですね。待って下さい今開けます」


 ガチャ!「ありがとうございますアリシアさん」


「そっちは何か言ってた?」


「楽しんで来なさいって言われました」


「・・・そうか」


「えっと、確か同じ高校の一年生・・何ですよね?」


「えっ?彼方先輩、私の事知って居るんですか?」


「うん、みーちゃんがハーちゃんに話していましたから」


「彼方先輩に知って貰えてる何て嬉しいです。改めまして私は神城 結衣って言います。よろしくお願いします彼方先輩」


「よろしくね~。私の事は瑠璃で良いですよ結衣ちゃん」


「ああ、次いでに私もハクアで良いよ」


「分かりました。白亜先輩、瑠璃先輩」


 さて、自己紹介も済んだ事だしっと。


「ちょっとごめんね」


「どうしたのハーちゃん」


「ご主人様?」


 私は一言断り魔法を発動する。


「これは結界ですか?」


「うん、そうだよ」


「何で結界何て張ったのじゃ?」


「この結界は部屋に合わせて二重になっててね。外側の結界と中側の結界の間は、風魔法で真空にしてある」


「真空?って、何?」


「簡単に言うと空気の無い状態だね」


「???」


「まあ、この中なら何を話しても外には聞こえないって魔法だよ」


「へ~」


「ハーちゃんもエレオノさんも面倒になって無い?」


「「そんな事無いよ」」


「二人とも息ピッタリですね・・・」


「白亜先輩こんな物張って何を話すんですか?」


「まあいろいろね?」


「でも、本当にハーちゃんとこうやって会えて良かったです・・・」


「そうだね。運が良かった」


「もう、ハーちゃんったらそんな言い方して!私・・・本当にそう思ってるんですよ・・・本当に・・・・本当に・・良かっ・・た。グス・・ヒクッ」


 瑠璃の突然の涙に場は騒然とし全員が慌てだした。


 えっ?何で?何切っ掛け?もしかして私のせいなの?


 そう思って皆を見回すと全員に一斉に頷かれる。


 なんと!?心を読まれた挙げ句肯定された!?


「る、瑠璃ほら泣き止んで!ね!ね!」


「だって、みーちゃんにハーちゃんの事聞いて、急いで病院に行こうとしたらこんな訳の分からない所に飛ばされて、もうみーちゃんに会えないしハーちゃんともお別れ出来なくて・・・・・・。でも、こんな訳の分からない世界が在るなら、ハーちゃんが死んじゃった何てもしかしたら冗談だったのかもって無理矢理思って・・・・寂しかったよ!怖かったよ!ハーちゃん!ハーちゃん!」


 その言葉を聞いて私は瑠璃の事を思いきり抱きしめ。


「ごめん、ごめんね瑠璃、もう置いて行かないから居なくならないから」


「う、うわぁぁぁぁぁあん・・・ハーちゃん!ハーちゃん!」


 それから瑠璃が泣き止むまで私は瑠璃の事を抱きしめ頭を撫で続けた。


▼▼▼▼▼▼▼▼▼
「うぅ、恥ずかしいよぅ」


「そんな事無いですよ」


「そうそう」


「少しはスッキリした?」


「うん、ごめんねハーちゃん、服汚しちゃったね」


「別に良いよ」


「えへへ」


「とりあえず聞いておきたいけど、瑠璃はこれからどうしたい?」


「ハーちゃんと一緒に居たい!」


「いや、違くて、最終的にこの世界から元の世界に帰りたい?」


「ハーちゃんは?」


「私は向こうで死んでるからねこっちで暮らす予定」


「じゃあ私もこっち!」


「ええ!お二人ともこっちの世界に残るんですか?」


「うん」


「どちらかと言うと私は向こうじゃ死んでるから、こっちの住人だし」


「うっ、そうか。でも、安形先輩は良いんですか?」


「・・・強く生きるさ!」


「ええ~」


「みーちゃんなら大丈夫ですよ」


「その心は?」


「だって、私とハーちゃんがこっちの世界に居るんだから、みーちゃんならこっちの世界で会えるよ」


「・・・ここ、異世界何ですが?」


「うん、大丈夫みーちゃんだもん」


 いや、だもんて、幾ら澪でも流石に・・・・・おかしい?普通にこっちで会う姿が想像できる。


「ね?」


「納得いかね~」


「其奴はそんなに凄いのか?」


「うんまあ、不条理の塊ではある」


「ハクアからして不条理の塊って」


「魔王?ゴブ」


 失礼な!でも、何か納得されてる!?


「まあ良いや、じゃあギルドの引き継ぎは一週間あれば終わるって言ってたよね?」


「うん、大体それくらいあれば余裕で終わるって言ってました」


「そっか、じゃあ瑠璃がギルドの引き継ぎ終わるまで私達も自由行動で」


「それで良いんですかご主人様?」


「そうだよハクア。私達早く強くならないと」


「このままじゃ勝てないかな」


「無理をすれば怪我じゃ済まない。たまには休息も必要だよ」


「それはそうかもだけど」


「それにダンジョンに行かなくても、スキル上げとかは出来る」


「うむ、自分のスキルの確認と練度は大切じゃな」


「分かったよ」


「私も少しやることあるしね」


「それって前に言ってた方針かな」


「そうそう。図書館、買い物、情勢の調査」


「私も付き合います」


「ありがとアリシア」


「アクアは寝る」


「・・・・好きにして良いよ」


「ゴブ」


「じゃあボクは武器工房とか覗いてみようかな?」


「あっ、じゃあ私も」


「我は・・・」


「クーは出来れば私と一緒」


「ぬっ!そうなのか?」


「やりたい事有るなら良いけど?」


「いや、それで良いのじゃ」


「じゃあ、私はなるべく早く引き継ぎ済ませる様に頑張るね」


「うん」


「私は数日間休んで、それから仲間とギルドの依頼を受けます」


「数日間休んで?」


「はい、フロストさんがゆっくり休んでからの方が良いと」


「・・・そっか、いい人だね?」


「はい」


「ハーちゃん?」


 瑠璃が私に向かって何か言いたげにするも視線で制して話を進める。


「良し!それじゃあそろそろ本題、私が死んでから今日までの話をするね」


 そして私は自分が死んでからの日々を話し始めた。


▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
「と、言うわけで現在に至る」


 ふう、長かった。


「ご主人様がまともに説明を・・・・」


「明日雨かな?」


「かもしれないかな?」


「雷雨が来るゴブ」


「全くじゃ」


 おい、君達失礼じゃないかな!?


「白亜先輩よく生きてますね?勇者として召喚された私より遥かに難易度エグいですよね」


 結衣ちゃんには一応、ヘルさんと女神共に関しては話していない。


「ハーちゃんが楽しそうで良かったです」


 君は本当に話し聞いていたのかな?


「でも、ハーちゃんモンスターだったんですね?」


「見ため変わらないですよね?ちょっと全体的に白いですけど」


「ハーちゃんそっちも似合ってるよ」


「そりゃどうも」


「モンスターか~。ハーちゃん長生きするのかな?」


「わかんないけど、人間よりはするんじゃない?」


「うん、じゃあ私の目標はハーちゃんとずっと一緒に居る為に、人間辞めて長生き出来るように為ります」


 この子・・・頭大丈夫か?


「いきなり人間辞める宣言って」


「だってハーちゃんが長生きなら私も長生きしなきゃ」


 理屈は通って無いけどまあ無理だろうな。


「分かったよ。その方法も探って行こう」


「頑張って探しましょうハーちゃん」


「うん、結衣ちゃんは今の話し仲間に黙って居てね。余計な混乱招く抱けたろうしね」


「分かりました」


「さて、それじゃあ解散しようか」


「そうですね」


「瑠璃は私が送るよ」


「ありがとうハーちゃん、皆またね」


「うん、また」


 挨拶を済ませた瑠璃と宿を抜けギルドの寮へと帰って行く。その間に私は瑠璃にヘルさんと女神共の事に就いて話し、それが終わる頃には寮に着いていた。


「じゃあありがとねハーちゃん。気を付けて帰ってね」


「うん、瑠璃も気を付けて」


 そして私は皆が待つキャットテイルに帰って行く。


 とりあえず今日やる事は終わったな~。濃い一日だった。



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