異世界転生(仮題)
呪印
「例えばですが、子供を攫って生贄にするとか」
「っ!?それは今王都で起きている誘拐事件とこの事件がつながっているというのか?」
「はい。推測でしかありませんが。本来鍵を持つ者が居ないなんてことは無いのではないですか?」
「あ、ああ。鍵を持つ者が次の世代が生まれた際に譲渡する形になるから鍵を持つ者が居ないなんてことは無いな……まさか」
「ええ。鍵を持つ者が居なくなることで封印が弱まり、そこへ攫った子供達を生贄にして封印を壊す。そんなことができるとしたら今回王女様を殺そうとしたことに説明がつきます」
テルの推測を聞き、全員が考え込む。
「それは少し突拍子も無いのではないか?」
「しかし、フィーリア嬢を殺そうとした理由 は納得ができるな」
ランディークの批判的な言葉にグランさんが返す。
「確かにのぅ。それに悪魔に対しての私たちの知識が不足しているというのも確かだから否定もできないな」
カーラさんがそう言った時、扉をあけて執事と3人のメイドが入ってきた。
「陛下、お持ちいたしました」
「ああ、ご苦労。テーブルの上に置いたら下がってくれ」
「かしこまりました」
持ってきた贈り物を丁寧にテーブルに置くとメイドと執事は部屋を後にした。
「夜会で贈られたものはこれで全部だ」
「中身を拝見しても?」
「ああ」
陛下に了承をもらい、贈り物を一つ一つ鑑定しながら見ていく。
ネックレスやブローチなどのアクセサリー類が大半で、その他には工芸品が数品あった。
うーん。今の所怪しいものはないな。宝石や工芸品も細工はされていないようだし。……ん?このペンダントについてるのって……
「ああ、それは【輝石】と言ってな。魔力に反応して輝く鉱石なんだ」
宝石のようには見えなかったため、気になって見ていると陛下が教えくれた。
「鉱石なのですか?」
「そうだ。それを贈ったのは、ブレッダス=ヨークス侯爵だ。領地で鉱山を持っていて採掘が盛んでな。そこでしか採れないうえに採れる量も少ない貴重な鉱石を綺麗にカットし、様々な装飾品にして販売している」
確かに繊細にカットされた輝石は、その特性も相まって並の宝石よりも綺麗だった。
『マスター、これです』
「え?」
「ん?どうかしたか?」
ナビの言葉に思わず言葉を出してしまう。
「あ、いえ、何でもありません」
「そうか」
『ナビ、どうした?』
『マスター、[神の瞳]を使って下さい。王女殿下が呪いにかかったのはこのペンダントが原因です』
『わかった。…………この薄らと残ってる魔力か?』
『はい。それが呪印の魔力の残り香です』
『呪印?』
『呪印とは、悪魔が独自の言語を使い、呪いを遠隔で対象にかけるための媒介です。使い捨てのようなので消えかかっていますが、裏に魔力により刻印が彫ってあります』
ナビの言葉に裏にして見ると、確かに魔力による文字の様な何かが薄らと残っているが、[神の瞳]を使わなければ気付く事ができず、さっきも見逃していた。
『これか。って事は、協力者はその侯爵か…』
『なるべく急いだほうがよろしいかと』
『ああ』
陛下たちに呪印について説明する。
「呪印、か。厄介な力だ」
「グラン、ヨークスの捕縛を頼めるか?」
「ああ」
陛下がグランさんに指令を下す。
「良いのですか?ヨークスが完全に犯人とはいえませんが」
陛下の言葉にランディークが問い返す。
「構わん。悪魔の存在が確認された今、そちらを最優先する」
「わかりました」
「今回の件は侯爵とはいえ、一貴族ができることではない。ロッドとゼナットでヨークスの関係者を洗い、できる限り捕縛しろ」
「はっ!」
「了解した!」
「テル、お前の力を借りたい。貸してくれるか?」
「もちろんです」
「今夜中に片を付けるぞ」
「っ!?それは今王都で起きている誘拐事件とこの事件がつながっているというのか?」
「はい。推測でしかありませんが。本来鍵を持つ者が居ないなんてことは無いのではないですか?」
「あ、ああ。鍵を持つ者が次の世代が生まれた際に譲渡する形になるから鍵を持つ者が居ないなんてことは無いな……まさか」
「ええ。鍵を持つ者が居なくなることで封印が弱まり、そこへ攫った子供達を生贄にして封印を壊す。そんなことができるとしたら今回王女様を殺そうとしたことに説明がつきます」
テルの推測を聞き、全員が考え込む。
「それは少し突拍子も無いのではないか?」
「しかし、フィーリア嬢を殺そうとした理由 は納得ができるな」
ランディークの批判的な言葉にグランさんが返す。
「確かにのぅ。それに悪魔に対しての私たちの知識が不足しているというのも確かだから否定もできないな」
カーラさんがそう言った時、扉をあけて執事と3人のメイドが入ってきた。
「陛下、お持ちいたしました」
「ああ、ご苦労。テーブルの上に置いたら下がってくれ」
「かしこまりました」
持ってきた贈り物を丁寧にテーブルに置くとメイドと執事は部屋を後にした。
「夜会で贈られたものはこれで全部だ」
「中身を拝見しても?」
「ああ」
陛下に了承をもらい、贈り物を一つ一つ鑑定しながら見ていく。
ネックレスやブローチなどのアクセサリー類が大半で、その他には工芸品が数品あった。
うーん。今の所怪しいものはないな。宝石や工芸品も細工はされていないようだし。……ん?このペンダントについてるのって……
「ああ、それは【輝石】と言ってな。魔力に反応して輝く鉱石なんだ」
宝石のようには見えなかったため、気になって見ていると陛下が教えくれた。
「鉱石なのですか?」
「そうだ。それを贈ったのは、ブレッダス=ヨークス侯爵だ。領地で鉱山を持っていて採掘が盛んでな。そこでしか採れないうえに採れる量も少ない貴重な鉱石を綺麗にカットし、様々な装飾品にして販売している」
確かに繊細にカットされた輝石は、その特性も相まって並の宝石よりも綺麗だった。
『マスター、これです』
「え?」
「ん?どうかしたか?」
ナビの言葉に思わず言葉を出してしまう。
「あ、いえ、何でもありません」
「そうか」
『ナビ、どうした?』
『マスター、[神の瞳]を使って下さい。王女殿下が呪いにかかったのはこのペンダントが原因です』
『わかった。…………この薄らと残ってる魔力か?』
『はい。それが呪印の魔力の残り香です』
『呪印?』
『呪印とは、悪魔が独自の言語を使い、呪いを遠隔で対象にかけるための媒介です。使い捨てのようなので消えかかっていますが、裏に魔力により刻印が彫ってあります』
ナビの言葉に裏にして見ると、確かに魔力による文字の様な何かが薄らと残っているが、[神の瞳]を使わなければ気付く事ができず、さっきも見逃していた。
『これか。って事は、協力者はその侯爵か…』
『なるべく急いだほうがよろしいかと』
『ああ』
陛下たちに呪印について説明する。
「呪印、か。厄介な力だ」
「グラン、ヨークスの捕縛を頼めるか?」
「ああ」
陛下がグランさんに指令を下す。
「良いのですか?ヨークスが完全に犯人とはいえませんが」
陛下の言葉にランディークが問い返す。
「構わん。悪魔の存在が確認された今、そちらを最優先する」
「わかりました」
「今回の件は侯爵とはいえ、一貴族ができることではない。ロッドとゼナットでヨークスの関係者を洗い、できる限り捕縛しろ」
「はっ!」
「了解した!」
「テル、お前の力を借りたい。貸してくれるか?」
「もちろんです」
「今夜中に片を付けるぞ」
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