異世界転生(仮題)

ノアール

迷宮7

打開策が何も思いつかないまましばらく続いたが、やがてデュラハンが痺れを切らし、ギアを上げてきた。

ズバッ!

「があっ!」

どんどんついていけなくなり、脇腹を深く切られる。

くそ、このままだと回復が追いつかなくて死ぬ。なのに、何も思いつかない。

その時、デュラハンの剣が黒いオーラを纏った。そして、今までとは比較にならない速度で向かってきた。

ダメだ、防げない!……ズバンッ!

「ぐああああ!」

速度についていけず、背後から袈裟斬りに切られた。

『マスター!』

『…どうした』

『先の攻撃でスキル[全状態異常無効]が封印されました!』

ここに来てさらに追い討ちがかけられる。デュラハンが何か魔法を放ってきた。

「ッ!…なんだこれ!」

デュラハンが魔法放ったのと同時に視界が歪み、頭がクラクラしてきた。

『マスター、デュラハンの闇属性の状態異常魔法です。状態回復魔法を発動します』

『頼む……ナビ、今の魔力でアレをやるにはどのくらいもつ』

『恐らく、15秒くらいです。マスター、それはあまりにも危険です』

『これしかない、失敗しても死ぬしやらなくても死ぬ、成功しても倒せるとは限らないが他に方法がない。…やるしかねぇ』

「タイムストップ」

ユニークスキルの[時空間魔法]で一定領域内の時間を止めた。しかし、魔力消費量がすごく多く、時間を止めている間は干渉出来ないというデメリットもある。

付与魔法を使い、剣に[集束]の特性を付与する。

『残り10秒です』

剣に向かって光神級魔法〈デストラクション・シュヴェルツェ〉を発動する。剣に付与された[集束]の効果で、本来広範囲にわたって放たれる、殲滅の光が集束していく。

『残り5秒です』

ありったけの魔力を注ぎ込んだ魔法は、圧倒的な魔力の渦となり、徐々に集束していく。しかし、付与魔法のLVが低いせいで、神級魔法のあまりの凄まじさに集束するのに時間がかかる。

『残り3秒です』

そこで、[魔力支配]で魔力のコントロールをして集束の手助けをする。そのおかげでなんとか間に合った。

『残り1秒です』

「行くぞ、デュラハン!」

  停止していた時間が動き出したのと同時に剣を振るう。

「くらえぇぇぇぇ!」

デュラハンは突然のことに反応が遅れた。

キーーーーン!

そんな澄んだ音が聞こえた後、辺り一面がまばゆい光に飲み込まれていく。

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