人外転生、いきなりテイム!? 〜黒の狼と白い少女と【強い】意味〜

カイリ

9話 応答の黒い狼と眠い少女

 無事にギルドへ帰還した俺たちは、アンさんに誘われて別の個室へと移動した。

 部屋には4人用のテーブルと4つの椅子、端の方にシングルベットと本棚がある殺風景な部屋だ。

「今回のユニーク固体のオークについて聞きたい事があるの」

 アンさんは椅子に腰掛けて、俺たちも向かい合うように座る。すると真剣な表情で俺たちに言ってきた。

「私はよくわからないです。戦ったのはクロなので」

「参ったわね、クロちゃんには聞けないもの」

 どう伝えるか、この人は俺たちの専属受付嬢だからいい気がするが。

『セラ、アンとスキルを使って話してもいいか?』

『うん、その方がこれから楽そうだしいいと思うよ』

 よし、なら話すか。

「アン姉さん、クロと話していただいていいですか?」

「え、クロちゃんと? どうやって?」

 アンさんはビックリした表情でセラの意見を聞いた、当たり前の反応だな。

『隠し気は無かった、許してくれ。俺はセラの使い魔のクロだ以後お見知りおきを』

「本当のクロちゃんが話すなんて……まさかユニーク固体なの?」

『ああ、いかにも。時間が無いかもしれない、早速本題の入らせてもらう』

「わ、わかったは」

 ありがたい、オーク供の計画がどのくらい進歩しているのかわからない中でゆうちょに話していられないからな。

『俺が倒したユニーク固体のオークからの情報によると、いつかはわからないが近々ここにオークの大群が押し寄せてくる。理由はオークの繁殖のためだそうだ』

「オークの繁殖……」

「……!! 何ですって!」

 セラはあまり危機感を感じていないようだが、アンさんはわかってくれたようだ。

『そして、ユニーク固体のオークが俺が倒した奴の他にまだいるようだ。それもさっきの奴よりも強い奴がな』

「これは早くギルドへ伝えないといけません!」

 アンさんは机をバンッと叩き、立ち上がる。だがまだ行かせるわけには行かない。一つ気になることがあるからだ。

『まだ待って欲しい。俺の推測では今すぐでは無いし、準備する時間は1日程度はあると思う』

「何でそんことが!」

『始まりの森にいたのは通常オーク5体とユニーク一体、多分経路を確認するグループだと思う。その証拠に、奴ら一人一人が圧倒的に弱い、良くてジョブ持ちゴブリン程度の強さだったからな』

「クロ、何でそれだけで??」

『あくまで推測だ、どの時代も弱い奴が下調べをするって思っただけだ』

「でも、まだ経路の確認ならもっと私達に時間があるんじゃないかな?」

『あのグループが帰らないと知ってオーク供は計画を早め、すぐに叩いてくるだろうな。相手に情報が漏れたんじゃ無いかって言う不安でな』

「なるほどー」

 セラとアンさんが納得してくれたようだ。ならばここらはちょっとした質問コーナーだな。

『アンさんに聞きたい。ユニーク固体ってのはなんだ』

 だいたいは分かっているつもりなのだが、ここは聞く意味があるはず。今からの戦いや俺に関わることだかな。

「ユニーク固体は、簡単に言うと2つ【知能を持った魔物】と【進化の可能性を得る魔物】です」

『人型の魔物だったら最初から知能を持っているのでは?』

「人型で知能を持つと行っても殺意に飲み込まれた殺人鬼みたいな物なので変わりませんよ」

 つまりバカはバカだと言うことか。問題は次だな

『進化の可能性を得る魔物ってのは?』

「言葉のままです。詳しいことはわかってないのですが、ある古い本では【特定の条件を満たした魔物】だったり【神に認められた魔物】と記載されていたそうですが、証明できるのは何もありません。他にもありますがこの2つが有力だと言われています」

 どちらもこの時点では全くわからないな、まぁ各々と知っていけばいいか。
 最後に1つアレを聴いておこう。

『最後に1つ。【鬼獣の誕生】ってなんだ?』

「ーー!! 聴こえていましたか。わかりました、話しましょう。
この世界には三強と言う人物がいます。名は【白の天才賢者=セロ・カリバー】【最強の魔物=バーン】【現時点で最強と名高い無能な男=フッシュ・ジョン】がいます。鬼獣とはその三強の一人、バーンさんです。ちなみにセロさんの使い魔がバーンさんらいしいです」

 待て待て! それより気になるのことがあるんだが、セラは気づかんのかって寝てる! まぁいい後で聞こう。

「バーンさんは一度だけあなたと同じ状況になった事があるんです。違うのは敵ですね、バーンさんの場合には黒い霧に包まれた魔物との戦いでした。そして駆けつけた冒険者がその場の光景についてこう語っています。【血で赤く染まった地面に魔物。私はその光景を見た時に、自分は本物の地獄絵図と言うのを始めて目にした】と」

『成る程ね、俺と一緒だな』

『すまんこれで最後だ、セロ・カリバーとセラ・カリバーとの関係は知っているか?』

 唐突の質問かもしれないがこの人ならずっと前に察しがついているはずだなんなら俺が念話を使えるのも。何故なら、初めて俺がアンさんに会った時に俺……俺たちはこの人に全て見透かせれているような感覚に覆われたからだ。

『あんたには鑑定スキルがあんだ、知っていたよな? 俺が誰でどんなスキルを持ってんのか』

 見透かせれている、つまり鑑定系のスキルだと思って張ったりをかまして見たがどうだ!

「あら、バレてたのね」

 っしゃーーー!! キタ!

「スキルとステータスを見る限りセラちゃんとセロはとても似ているわ」

『似ているって、見たことあんのか?』

「ええ」

 まぁそうか。受付嬢なら一回は会ったことあんだろうからな。

『ありがとう、後は俺たちで探すよ』

「ふふ、頑張ってね」

 アンさんは俺にそう言って立ち上がり。部屋から出て行った。

「ワフゥ?」

 テーブルを見るとこの宿分の金が置いってあった……惚れた。

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