人外転生、いきなりテイム!? 〜黒の狼と白い少女と【強い】意味〜

カイリ

8話 赤色の狼と泣き虫な少女



「威勢だけは認めてやる」

 森の中で一対一の状態、相手はオーク。俺は不思議と興奮している……今から始まる命のやり取りに。

『あ? 格上かテメェは』

 冷静な状態だが少し怒った感じで答えた、特に意味はない。

「今にわかる」

『こっちのセリフだ』

 オークが大きく木槌を振り回し始めた。なり振り構わず振られた木槌により周りの木々が倒れ半径三メートルくらいの空間が一瞬で出来上がった。

「【乱れ打ち】!!」

 俺はオークの木槌を丁寧に避けていく。当たればひとたまりも無いが、てか死ぬ、だがスピードはこっちに部がある。

 なり振りかまず振るうため少し避けずらいが、問題は無い。

(さて、どうするか……攻撃力では劣ってもそれ以外なら俺に部がある……ならそれを生かす他なし! だな)

「どうした! 逃げてばかりじゃ勝てんぞヘボ狼!」

 オークは木槌を振りまわした状態で平然と話しかけてきた。その姿に呼吸の乱れ、額の汗は全く見えない。

『そう焦るなよヘボ豚』

 相手のスタミナ切れで攻撃に転じるのは少し……いやかなり難しいようだ。

(アレでも試すか)

 俺はオークの木槌の振り終わり、ちょっとした油断から隙を伺い、避け続ける。木槌が地面に叩きつけられる。オークはメリ混んだ木槌に手こずり一瞬、奴に隙が伺える。

(ここ!)

 空中から地面へ着地と同時に、オークの左肩めがけ飛びつく。


 そして膨れ上がった肩の肉を食いちぎる。


(美味いな……アイツの肉)


「ブォ……」


 そのまま背後に回る。

(次は右脇腹!)

 オークは右手で左肩を抑えようとする、その瞬間にオークの右脇腹がオープンスペースになる。

 俺の牙は狙い通りに右わき腹に食い込み……引きちぎる。

 加えた肉を吐き捨て、最後のターゲットを絞る。

 右わき腹を食いちぎられたオークはその場でフラつく。

(……左太もも)

 オークの怯(ひる)みを見逃すわけなく俺は左太ももに食いつく。

(体感で1秒も掛かって無いな、完成だ……  )
【 Three(スリー) Point(ポイント) Bite(バァィトゥ)】

 俺の新スキルは一瞬で獲物体の三箇所を食いちぎる技。

「ブォォォ」

 一瞬にして己の肉が三箇所なくなる感覚は悶絶もんだろう、乱暴に食いちぎられた箇所から大量の血しぶきを撒き散らし、周りの空気が血独特の鉄のような異様な匂いに包み込まれる。

『これで終わると思うなよ』

 俺は周りの木々を利用し、木から木へと飛びつく。直径六メートルの円状の空間を時計回りに木を使って移動、そのスピードはドンドンと上がる、そのスピードはだいたい50キロ程度。

「くっ!」

 オークは確実の俺の動きを捉えられてない、その証拠にオークの目が俺を捉えれていない。それにオークの額から汗が滲みだている。命の危険を感じているのだろうか、逆に俺は楽しくてしょうがないがな。

(仕上げだな……【スラッシュ】)

 俺はそのスピードのままオークに向けてスラッシュを連発。

 右手首に


 左手首に


 右アキレス腱に


 左アキレス腱に

(【闇化】解除)

 俺は勝利を確信してスキルを解除する。

「……ブォ、ォォォ」

 オークの方を見るととても痛々しい姿だった。両手首から大量の血が垂れ流れ、足はもはや動かす事の出来な状態。
 ここで殺してもいいのだが殺しはしない、少し気になることあるからだ。

 俺はオークに近づき、酷く傷ついた左肩に俺の爪をめり込ませながら聞いた。

『さっき言っていた計画ってなんだ?』

「貴様におしえr……!? ブォォォ!!」

 爪の先から小さいスラッシュを放つ。

『答えろ』

「オークの軍隊があの街に進撃する計画だ」

『あの街?』

 あの街って俺らがいたあの街か?

「ここ【始まりの森】から最も近い街【スタルト王国】に」

 へー、俺らがいたとこってそんな名前なんだ。

『なんでスタルト王国なんだ?』

「我々の繁殖の為に、一番手軽な王国だからだ」

 一番手軽だと? ってことはあそこはチュートリアルでくる国みたいなもんなんだな、勉強になった。

(成る程ね、いい機会かもな)

『最後だ、お前より強い魔物はいるんだろうな?』

「当たり前だ、俺はユニーク固体の中でも下っ端! 貴様なd!?……」

『長いのは読者に嫌われるからダメだぞ』

 なんか長くなりそうだったので、空いてた前足でオークの首を切断。

 さて、セラはいつくるのかな〜〜

「クーーローー!!」
「ちょ、セラちゃん速い!」

 意外にもきたのはセラと受付嬢のアンだけだった。

 俺の方へ来るセラとアンは別々の表情をしてその場に到着した。

「勝ったんだねクロ!!」

 セラは涙目のまま笑顔で俺にスキルシャワーをぶっかけてくる。

「……!?」

 アンは目を大きく見開きその場で硬直していた。

 この時点ではアンの反応が正しいのだろ。周りを見渡せば血の海、ボロボロのしたいとなったオークと平然と立っている真っ赤な狼。周りは血の匂いでいっぱい、地獄とまではいかないがひどい光景だ。

「っ!? これはクロちゃんが?」

「ワン」

「す、すごい……鬼獣の誕生と一緒だは」ボソ

 鬼獣の誕生? セラには聴こえてないが、最後に聞こえたこの言葉。どうゆう意味だ?

「クロ〜クロ〜」

 俺がアンの言葉について考えているといつの間にか俺のからだが綺麗になっていた。そしてセラに抱きつかれていた。

「ワン!」
『セラ、そろそろ戻るぞ。話したいことがある』

「ほらセラちゃん、クロちゃんが返って休みたいって言ってるわよ」

「クロ〜クロ〜」スースー

「あらあら、寝ちゃったわね」

「ワン」

 とりあえず帰って休むか。


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