Messiah

嘉禄(かろく)

The different Messiah



「…ゆき!!!!!」


俺はその声で飛び起きた。
周りを見回してもいつもの部屋で、俺のメサイアがびっくりした顔で俺を見ていた。
それですぐに今の声は俺自身のものだと分かった。


「どうしたの…悪い夢でも見た?すごい汗だよ」


気遣わしげな目で俺を見ながらタオルを取って俺の汗を拭く。
だけど、俺は肩で息をしながらそれを思いっきり振り払ってしまった。
そのせいでパン、と乾いた音が響く。


「痛っ…」


メサイアが思わず手を押さえて何が何だかわからないといった風だ。
俺はろくにメサイアの顔を見ることなく部屋を出た。

それから俺の所在を知る者は誰一人いないだろう-



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