Messiah
There is no thing escaping from the eyes
ある日、見回りがてらチャーチの通路を歩いていた時のこと。
雛森が正面から歩いてきて、私だけに分かるようにアイコンタクトをしてきた。
私と雛森は同期、それ故に関係性も長い。
時たま私と雛森だけで情報共有をすることがある、そこで扱われる情報は全て機密事項。
『一時間後 1:00に部屋に行く』
『了解』
そう返したあと、私達は何事も無かったかのようにお互いの隣を通り過ぎた。
そして午前一時。
ぴったりにドアが開き、素早く雛森が入ってきた。
「それで、どんな情報?」
ドアが閉まった瞬間私は小声で問いかけた。
雛森は私の前に座り口を開く。
「World No Face…お前なら知ってるんだろ。
いつまで泳がせておくんだ?」
「ああ、そのことね。
もう少し泳がせておくわ、知られてないつもりみたいだし。
どうせなら行動に移したそれを突きつけた方が堪えるでしょう」
「相変わらずだな、じゃあ俺もそれとなく見ておく」
「ええ、私たちで目を光らせましょう」
そう答えると雛森は出ていった。
『その目を逃れるものは無し』
そうしていられるのも今のうちね。
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