Messiah

嘉禄(かろく)

Depression of loss and God of the doll



草薙くんの一件で何やかんやあったものの、北方の裏切り者の力を借りてフォークス機関を壊滅させた僕らはチャーチに帰還した。

で、僕だけが百瀬さんのところに報告に来ている。


「ねーえー、ワールドリフォーミング無くなっちゃったじゃん?
絶対戦争始まるじゃん?
どーすんのさ、チャーチ解体したって僕らの役目はあるんでしょ?
サクラ候補生で無事で使えるのなんて言ったら、僕と僕のメサイアくらいじゃん?雛森と衛は重傷だし。
手薄過ぎない?」


僕の問いかけに、百瀬さんはそれは深い溜息をついた。
どうやら痛いところを突いたらしい。
でも事実なのだから仕方がない。
両肘をついて俯いたまま、百瀬さんは呟いた。


「分かってるわよ、多勢に無勢ってことくらい…四係は使えないし…キンダーはまあ信頼は出来るけど…」
「てかさー、衛強いんだしさ?
草薙くんなんて切り捨ててもっと強ーい人引っ張ってくれば?
そしたら百人力メサイアの出来上がりー♪じゃない?」
「それはダメ!」


僕の提案に、百瀬さんは勢いよく顔を上げて否定した。
僕がびっくりするくらいの勢い。


「びっくりしたー…なんでさ?
サクラなんて幾らでも替えが効くじゃんか」
「確かにそうよ、けどね…もうあの二人は、簡単に切り捨てられるような浅い関係じゃないわ」
「ふーん…面倒だね、メサイアって。
じゃあ草薙くんを奪還する作戦はもう立ててあんの?」
「…それもまだ考えてるの、決まり次第衛くんに伝えるわよ」
「…まあ、衛ならそれが下りる前に動き出しそうだけど?
とりあえず力貸さなくはないからさ、何かあったら言ってよ。
んじゃー」


そう言って僕は係長室を後にした。
大戦争の始まり、かぁ。


「…この世界は、間もなく大きく変わる。
それが人にとって吉と出るか凶と出るか…人々の幸せは、まだ訪れなさそうだ」



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