Messiah

嘉禄(かろく)

A doll and a guardian to the north



「…百瀬、着いたぞ」
『今回の任務はフォークス機関の壊滅よ。
けれど今北方は不穏だから気をつけてね』
「分かってる、通信切るぞ」


雛森さんが通信を切り、私たちの方向を向く。
場所は北方の内部、ここから進みフォークス機関を目指す。


「草薙、衛、神代。
これから任務を開始する、ルートは送った通りだ。
二手に分かれ神代は俺と、草薙は衛と行動」
「分かりました」
「…分かった」
「はいはーい」
『じゃあ、ミッションスタート!』


百瀬さんの号令を皮切りに私たちは二手に分かれた。


「…現在ボスホートは卒業ミッションをしているそうですね」
「ビーツの祝祭。
由来は、ビーツの赤のように血が流れることから」


チャーチでこの任務について探りを入れている時、衛が教えてくれた。

北方の構成員に見つからないよう進んでいる途中で、私はあるものを見つけた。


「…衛、あれ使えないでしょうか」
「…戦闘ヘリ?故障してるみたいだけど…」
「直せないかどうか見てみます」


私は警戒しつつヘリに近寄った。
衛が周囲を警戒してくれている、その間に私はヘリの修理にあたった。


「…なんとか直せそうです」
「そっか…俺は百瀬さんに報告してくる、ちょっと待ってて」
「分かりました」


衛が離れていくのを横目で確認し、私は修理を続けた。

しかし、修理が終わっても衛は戻ってこない。
訝しく思っていると、衛から通信が入った。


『伊織、邪魔が入った。
思ったより人数が多い、そのヘリもう直った?』
「はい、直っています。
ではすぐに加勢しますね」
『うん、お願い』


通信が切れてすぐ、私はヘリに乗り操縦を始めた。
すぐに衛のいる場所の上に着く。


「衛、着きました」
『伊織、撃って』
「…分かりました」


周りには北方の構成員が多数、中心に衛。
私は衛に当たらないように弾を撃ち込んだ。
敵を掃討し切ろうとした時、ロケットランチャーを持った構成員が現れヘリに向けて真っ直ぐ放ってきた。


『伊織、避けて!』


慌てて避けようとハンドルを切るも、間に合わずヘリに直撃し大破した。
身体に重いダメージが入り、そのまま私は宙に放り出され地に叩き付けられた。

少しして目を覚まし、時刻を確認するとそこまで時間は経っていなかった。
肉体の損傷は激しいが、何とか鞭打って歩き出した。
衛に合流する、その一心で。

敵に遭遇しないことを祈った、がそう簡単に進む道理も無かった。
出会ってしまった敵は、どこか見覚えのある顔。


「…貴方は、照る日の…」


私を認識すると、表情を一切変えず襲いかかってきた。
私は必死に戦うも、あっさり組み敷かれ意識を失った。



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