Messiah

嘉禄(かろく)

Encounter with the original 2



「…貴方は…?」


その背中に私は呆然と問いかけた。
しかし答えは返らず、敵を倒すと無言で私をシェルターに押し込んで去っていった。
騒ぎが収まり、他の社員と共にシェルターを出ると私は真っ先に守ってくれた人物の姿を探した。
しかしどこに行っても目に入るのは敵の死体と散乱した武器、飛び散った血だけで彼はいなかった。


「…脱出したのか…一体誰だったんだろう、私を守るなんて…」


探すのをやめて研究室に戻っていると、敵のものとは服が違う腕を見つけた。
その服には見覚えがあった。


「…これは、彼の…?
だとしたらかなりの重傷…出血から見ても、命を取り留めるかどうかは…また、会えるでしょうか?
もしかしたらこの指紋から正体くらいは割り出せる…?
やるだけやってみますか。」


指から指紋をとり、私は一応腕を回収して研究室に入ったのだった。
…結局、正体は不明で割り出せなかった。
テロリストと戦うくらいだ、表側の人間でないことは想像がついた。


「…名も知らない人ですが、守ってくれたお礼くらいは言わせてほしいですね…。」


そう思いつつ、私はその腕を処理班に届けたのだった─



「…彼はやはり頭が切れますね、衛に探りを入れたようです。
まあ秘匿情報ですから割れるはずはありませんが…草薙伊織、もうすぐ君を迎え入れますよ」



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