Messiah

嘉禄(かろく)

花にのせる想い



…ああ、今日も泣いている。
有明幸樹、たった一人の俺のメサイア。
…いや、幸樹にとっては前メサイアか。

俺は時折幸樹の部屋に降り立ってこうして見守っている。
その降り立った日の中で、泣いていない時は一度たりとも無かった。

…もうすぐ、俺が一嶋に選ばせたメサイアが幸樹の元に来る。
あいつならきっと幸樹の心を溶かすことが出来るだろう。


─願わくば、もう一度幸樹の笑顔が見られますように


俺は月下美人に触れて、そう心を込めた。
きっと幸樹は気づいていないだろう。
俺が時折ここに来ていることも、心を込めていることも。

…新たなメサイア、久世朝陽なら気づくかもしれないな。
そう思いながら俺は空に戻った。

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