あの日の約束を

ミツキ

10話 最初のテスト

 ついにこの日が来ました。そう、今日は学校が始まって初のテストです。
 とは言っても今回のテストは言わば入学前までの実力確認のためのテストです。必然テスト範囲も中学で学んだ範囲になるのでしっかりと復習していれば問題はないでしょう。だからといってウキウキ気分でテストをやる人は少数ですし、特に勉強が苦手な人にとってはテンションの下がるイベントであることに違いはないでしょうね。
 少し経つとテストが分けられ始めました。用紙の分けられる音以外の音が小さくなっていきます。
 最初は国語のテストですね。範囲は入学前に提示されていた課題の範囲のようです。これが終わったら次からは国総になるので人生最後の国語のテストですね。
 開始の合図と同時に問題用紙をさっと一瞥します。
 最初に漢字の読み書きの問題。次からは文章の中から強調された部分を考察し登場人物の気持ちを書く問題。文章の構成に関わる問題などがあります。漢字と文章を1つと見てそれが2セット、これが問題の全てですね。

「(うん、これなら問題ないかな)」

 これはこの後の教科にも言えることですが基本は出題範囲を何度も見返していれば大きな間違いをすることはそうそうないのです。応用問題などになってくると話は少し変わりますが。
 語学の課題ならば繰り返し読み返すことで字や構成を覚えることができるので漢字系の問題はボーナス問題ですね。ただ登場人物の気持ちを書く部分はちょっと大変ですね。ここは基本問題ないんでしょうけど私的には個人の感性の違いで難易度が変わるような気がします。
 私はちょっと苦手かも……って! 何でもありませんよ!国語タノシイナァ。

………

……



 さて国語、理科、社会、英語のテストが終わりました。残るは数学です。
 問題内容は……まず最初に簡単な加減乗除の計算からですね。その後は文章問題が始まり公式を活用した計算の必要な問題になります。そして最後の問題には提示課題内の様々な要素を詰め込んだ応用問題があります。
 最初の計算は簡単、ケアレスミスにだけ注意です。文章問題は課題の内容を思い出して……そうそうこの公式で……これでオッケーですね! 最後に応用問題は……ふむふむ……え〜と? これは多分この公式が必要で……でも何か違和感あるような?

………

……



「(ふう……満足満足)」

 私は手に持っていたペンを机に置きました。やりきったという充実感が全身を包み込んでいます。私は机の下で周りに見えないようにギュッと手を握り込みました。
ーーキンコンカンコーンーー
 チャイムもなり教室からざわざわとし始めましたね。
 名前、問題見直しよし! です。テストが回収されて今日の授業もこれで終わりです。

「お疲れ〜カナちゃん」

「お疲れ花ちゃん」

「いや〜終わった。しんどかった」

「もう修君ったら」

 片付けをしているとはなちゃん、修君、鈴音さんがそれぞれ声をかけてくれました。

「にしても1日で5教科って鬼畜じゃないか?」

 修君が不満そうにそう言います。

「まぁ問題数は通常より少なかったし時間も普段の半分くらいだからまだよかったね」

「だね〜、これで普段どおりだったら」

 花ちゃんが苦笑いしながらそう言うとすかさず鈴音さんがこう言い加えました。

「修君ショートしてたかもね」

「って、おい!」

 私はたまらずお腹を抑えて笑ってしまいました。はなちゃんも目を少し潤ませながらつられて、鈴音さんは少し気恥ずかしそうにしている修くんをみてたまらずクスクスと笑っていました。
 テスト終わりの教室から外へと抜けていく3人の声はそのまま空気に溶けて消えていくのでした。

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コメント

  • ミツキ

    アルさんいつもコメ感謝です(。・ω・。)
    自分も打っててこう書くんだな〜って思いながら書いてましたね…
    なんて言えればまあ良かったのかもですが打つのに夢中だったのか気づきすらしなかったです( ̄▽ ̄;)

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  • 如月アル

    私も今ミツキさんのこの話において国語のテストを受けた気分です…(゚Д゚≡゚Д゚)www
    一瞥…いちべつって読むんですね(´。-ω-)シラナカッタwww

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