こんにちは、堕天神です。世界くらいなら救えます。

キズミ ズミ

1話 『堕天神始めました』




 こんにちは、はじめまして。わたしはアツラアッド・サマドッグと云います。

 唐突ですが、皆さまは『神』と云う存在についてどうお考えでしょうか?

 漠然と、絶対的な存在。模糊もことした表現ですが、しかし当事者の意見としましては、案外正鵠せいこくを射ている気がします。

 そうです。何を隠そうわたし、神さまなんです。年は今年で九つ。わたし含む666柱の神さまの中で一番年下なのです。

 まだ幼いながら、神さまとして、もたらす者・・・・・としての自覚と責任を持ち、ゆくゆくは下界の人々に最も信仰される存在にーーーーーなるはずでした・・・・・・。

「『迷宮神』アツラアッド・サマドッグ。あんた、堕天クビ

 世界を籠絡ろうらくさせてしまうほどの美貌を持ったその女神は、しかし不機嫌そうな顔でわたしをみやり、言いました。

 彼女の名は、創世神アルテナ。

 天地開闢かいびゃくの立役者にして666柱の神々の生みの親、つまり、わたしのお母さまです。

 至高の絹でこしらえた様に綺麗な白銀の髪を足元まで伸ばし、露出の多いネグリジェを身に纏っています。

 この世の全ての美を集約し、合算しても一向に及ばないその美貌は、確かにこのわたしにも、そしてーーーわたしのほど近い所で・・・・・・倒れ伏している・・・・・・・兄さまたち・・・・・にも受け継がれています。

「お、お母さまッ!?ちょっと待って話を聞いてくだーーーッッ!!」

「待つも梅も無いっつーの。あんた邪神になる前に一回ちてきた方が良いわ。そんじゃバイバイ頑張って〜」

 わたしの嘆願を蹴って、お母さまは細く長い指先をパチンと弾きました。

 立ち尽くすわたしの足元にあった雲が四方八方にサッと散っていき、わたしは下界に向かって真っ逆さまに落ちていきます。

「う、あ、ああぁぁあぁあぁぁぁあッッッ!!!」









 どうも!キズミ ズミです!!


 自分でも挑戦の精神で書いた本作ですが、読んでいただけると幸いです!!


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