ぷかぷか孤島になっちゃった?

睡蓮

第35話 ぷかぷか孤島と大混乱!

 「ママー!!」


 「マ、ママー、、、」


 俺はとあるショタとリーフィアに抱きつかれていた。そして傍にはニヤニヤとしたり顔のディアンヌ。


 「どうしてこうなった、、、」
 

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 ことは俺がリーフィアの夫だと判明した時に遡る。


 「ふ、夫婦? えっ? 何その冗談」


 「はぁっ!? あんた私の初めて奪ったじゃない!!」


 「へぁっ!? えっ? ちょっと待って、、、 えっ? 嘘? えっ? えっ? えっ?」


 「ゆ、許せないっ!!! 私の初めてを奪っておきながら忘れるなんてっ!!!」


 「ちょっと待て! 誤解だ! 第一今の俺が初めてを奪えるわけが」


 「問答無用!! どりゃあぁぁぁぁ!!」


 「ぎにゃぁぁぁぁぁぁ!!!」


 ジャポォォォォン!


 俺はリーフィアに首根っこを思いっきり掴んで投げられ、そのまま建物を貫通しながら海へと落っこちた。


 (ま、まずい! 俺、かナズチだったんだ!! し、死ぬぅ!)


 俺は必死で手足をばたつかせるも体は少しずつ沈んでいく。


 (いやぁぁぁ!! 死ぬぅ! 誰か助けてぇ!!)


『ママは僕が守る!!!』


 どこからともなく、男の子っぽい声が聞こえた。そして、その声が聞こえた瞬間俺は海の上に立っていた。


 「はぇっ!?」


俺は思わず情けない声を出してしまう。


 「おかしい。さっきまで溺れかけていたはずなのに」


 「ママー!! 大丈夫??」


 その声と同時に横腹に強い衝撃が走り、そのまま俺は倒れ込む。


 「だ、誰だ?」


 「??? リューはリューだよ?」


 どうやらさっきの衝撃はこの子が抱きついてきた時の衝撃だったみたいだ。リューと名乗る子は俺にしがみついたまま離れようとしない。


 「ディアンヌーーー! カモーーーーン!!!」


 俺がそう叫ぶとディアンヌが俺の後ろに現れた。


 「なんでしょう、マスター」
  

 「うわっ! びっくりしたぁ! いつの間にそこへ?」


 「いえ、マスターに呼ばれたから以外に理由がありますか?」


 「、、、ないです」


 「それでどうしたんですか、、、おや? なるほどなるほど! それはご苦労様でした」


 ディアンヌはニヤニヤした顔で俺の事を見つめてくる。正直気持ち悪い。


 「気持ち悪いってなんですか!! はぁ。まぁいいです。今回は不問にします。マスターが聞きたいことは概ね2つ。リーフィアとのこと。リューのことで問題ないですか?」


 「あっはい」


 てか、なんでそんなことまで分かるんだ?コイツ。 ちょっと怖いんですけど。


 「はい、そこちょっと怖いとか言わない!」


 「怖っ!」


 「・・・話を進めますよ。」


 いや、ここまで心を読まれてるとマジで怖い。


 「まず、リーフィアの件ですがマスターがリーフィアに名をつけたのが原因ですね。精霊のなかの取り決めで初めに名をつけた人と一生共に暮らす。というルールがあります。きっと夫婦というのはそれのことでしょう」


 「ちょっと待て! ソラたちは元から名前がついていたぞ? あいつらはどうなんだ?」


 「ソラたちは契約のために名前を付けられています。つまりこの島に敵対せず、ソラたちが死ぬまでここで生活する。という契約を実行するために「漁港という設置物としてのマスター」が名付けをしたことになっています。」


 「???」


 「つまり簡単にいうと名付けという契約によって縛られている精霊。それがソラたちです。つまり名前にはほとんど意味がなく、名前は契約をするための道具のようなものです」


 うん、よく分からないからソラたちはこの島に敵対できないってことだけ覚えておこう。


 「まぁリーフィアの件は私に任せてください。出来るだけおもしろ、、、素早く解決させて頂きます」


 「なんかめちゃくちゃ怖いんだけど?」


 「そしてリューのことですがその子は漂流のスキルが進化して神になったものです。
 ちなみにマスターが海の上を歩けるのは漂流が進化して波乗りサーファーになったからだと思いますよ」


 「ママ! はじめまして! 漂流神のリューだよ?」


 「よ、よろしくね」


 「うんっ!! ぎゅーーー!」


 リューは自己紹介をすると直ぐに俺に抱きついてくる。


 「なぁ、ママって?」


 「まぁ、私達はマスターから産まれましたからね。私達の母親と言っても過言ではありませんよ。そして、それならパパはディースさんになります」


 「まぁ、そう、なる、、、のか?」


 「えぇ、そうなります」


 そんなこんなとしているうちにリーフィアがすごい速さで飛んできた。


 「ご! ごめんなさい! ハルがこんなに軽いとは思わなくて! って何その子?」
  

 「ママー!!」


 そういってリューが俺に抱きついてくる。


 「ハ、ハル! 私に黙って!! 誰の子なの!?」


 そこにディアンヌが割って入った。


 「リーフィアさん、落ち着いてください」


 「だ、だって! 浮気よ!! 裁判所に行かないと!!」


 なんかすっげぇ偏った知識だな。いきなり裁判所行ってもどうにもならねぇだろ!


 「まず、あなたとマスターは夫婦ではありませんよ」


 「そ、そんなはずないわ!! だってハルは私に名前を付けてくれたんだもん!」


 「えぇ、確かに精霊達の中では名付けを行った人が死ぬまで付き添うというルールがあります。
 ですが夫婦とは明記されていません。
 実際リーフィアさんがハルさんに名付けを頼んだのもここから離れたくなかったからでしょう? そのためなら名を付けられてもいいと」


 「うっ、、、 ええ、そうよ」


 「ならば話は早いです! リーフィアさん、あなたにとってマスターはママなんです!!」


 「「はっ?」」


 「リーフィアさん、人の世で名前をつけた人の事をなんというか知ってますか?」


 「えーっと、、、はっ!!! 名付け「親」!!」


 リーフィアがなにかにハッと気づいたように叫ぶ。いや、なんの閃きもしてねぇよ! ってツッコミたい! 


 「そうです! ならばマスターはリーフィアさんの親になる。そしてマスターは女性です。つまり、、、」


 「「「ママ!」」」


 いや、なんでリューとディアンヌとリーフィアで完璧にハモれたの? 普通に考えて理屈がおかしいだろ!!!


 うわっ! ディアンヌめちゃくちゃニヤニヤしてる!!


 「さぁ、リーフィアさん! 今まで甘えられなかった分めいいっぱい甘えてください!!」


 「え、ええ!! 私! ハルに、、、いいえ! ママにいっぱい甘えるわ!!」


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 「つ、疲れた、、、」


 「お疲れ様です! マスター!」


 リューとリーフィアは甘えに甘えて体力が切れたのか眠ってしまっている。


 「いやー、でもマスターの癒しの象徴の効果は半端ないですね! 神も妖精も眠りに落としてしまうなんて!」


 そいつの効果だったのかよ!!


 「さーてと、実は私もマスターに少し用があったんです。その前に、、、そろそろ出てきてください! もう起きているんでしょう?」


 ディアンヌはそういうと手をパンパンと2回鳴らす。すると俺の体から三本の黒いモヤが出てきてそれぞれが人型を形どっていく。


 「私は暗殺の神を務めさせて頂きます、シャルルというものでございます。よろしくお願いしますね? ご主人様」


 「拙者は半蔵と申しまする! この度この世界の忍術の祖として現界申し上げる! どうかよろしくお頼み申し上げる! あっ、拙者は男でごさるよ?」


 分かるわ! 自分の声を考えろ!


 「ヤミ、、、隠滅の神。かくれんぼが得意。主、守る。よろしく。」


 うっわぁぁぁぁ!! キャラが濃ゆい! 濃ゆい!!


 シャルルはなんかメイドの姿してるし銀髪だし!
 半蔵は顔全体を布で隠して目が光ってる典型的な忍者だし! 
 ヤミは冬でもないのに真っ黒な口まで隠れるコート着ててフードまで被ってるよ? 暑くないの? それ? ちなみに少しだけ見える顔は女の子っぽい。髪の毛は白いみたい。


 「よ、よろしく」


 「いやー! それにしても外に出るのがこんなに心地いいとは思わなかったでごさるな!! 
 主殿は忍術など全く使ってくれなかったでござるから出てくる機会がなかったでごさる!」


 ゴメンやで! 俺忍術とか手裏剣投げるとかしか知らんかったんやで!!


 「半蔵、ござるござる五月蝿いですよ。でもその感想には賛成ですね。
 ご主人様は暗殺術もほとんど使って下さりませんでしたし、あとで暗殺の全てを叩き込みましょうかね、うふふ」


 うわっ! シャルルも俺の心読める類か? 


 「ええ、読めますよ」


 読めたぁぁぁぁぁ!! それにこの人読まれたら絶対ダメな人!!!


 「へぇー、何故バレてはいけないのか教えて下さりません?」


 シャルルがニコニコしながら尋ねてくる。


 「そういうとこだよ!!」


 「あらっ! 申し訳ございません、うふふ」


 シャルルは嬉しそうに頬を緩める。
 いや、ほんとそういうところだから! 俺をからかって遊ばないで!


 「ヤミ、、、いっぱい役に立ててた。嬉しい」


 あー、確かに隠滅にはお世話に


 「ヤミ、私の名前はヤミ。そう読んで、主人」


 この子も読めるんかぁ、、、


 「シャルル殿? ヤミ殿? さっきから一体誰と喋ってるでござるか?」
 

 あっ、半蔵は読めないタイプなんだ。確かに鈍感そうだからね。仕方ないね。


 というかこの人たちなんで呼び出したの?


 「あぁ、護衛として呼び出したんですよ。マスターは今からこの島を離れますから」


 「はぁ?」
 


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