ぷかぷか孤島になっちゃった?

睡蓮

第34話 ぷかぷか孤島と初の貿易①

 「やっぱりガチャは恐ろしい、、、」


 俺は先日改めてガチャの恐ろしさを思い知った。


 「というかそれより排出率0.1%なんて当たるわけねぇだろ! こんちくしょう!」


 「まぁ、いつかは当たるんじゃない? 何時になるかは分からないけど。あと今日はガチャ禁止よ。私達、あんたのせいで昨日断食させられたんだからね!」


 確かにマナを全部使ったのは良くなかったな。ガチャのせいで他の人に迷惑をかけるのは良くない。


 「はーい」


 「はい、は伸ばさない!」


 「はいはい」


 「はい、は1回!」


 そんなお決まりのやりとりをしていると遠くからマーシーがやってきた。


 「おーい! 一回目の貿易船が来たぞーー!」


 おっ! それは見に行かなければ!! 前回はダンジョンに引きこもってて他国の船とか見れなかったしなぁ。


 「俺は行くよ。リーフィアはどうする?」


 「んー、あんたが行くなら私もいこうかしら」


 「おっしゃ、じゃあ漁港まで着いてこい」


 んー、なんで貿易港無視して漁港なんだろうか。確かに貿易港より漁港の方が立派ではあるけれども。


 そんなことを考えながら俺はマーシー達と漁港へと向かった。


 「んー、貿易が始まるからといっても何ら変わらないんだな」


 漁港は前来た時と変わらず、妖精達がいそいそと働いているのが見える。施設も全く変わっていない。


 「まぁ、そんな変わる必要もないしな。日帰りで船が1隻来るだけだしな。それより、今日は家畜の乳牛を10頭連れてきてくれたみたいだぜ。ほら、アソコ見てみろ!」


 マーシーが指差す先には檻に入れられた牛が10頭いた。乳牛達は俺が想像するような白黒の毛ではなく、茶色の毛を生やしていた。


 「ん? 乳牛って白黒のやつじゃないの?」


 「あぁ、それはホルスタイン種のことだろう? 今回買うのはジャージー種ってやつだ。
 確かにホルスタイン種の方がメジャーではあるし、乳量も多いがバターとか加工品に向いてるのがジャージー種なんだよな。
 この島には量はそんなに要らねぇし、バター作りとかで子供たちの楽しみも増えると思ったからこっちにしたんだ」


 へー、知らなかったなぁ。確かにジャージー牛乳とかってのは聞いた事あるけど牛自体は見たこと無かったからな。


 「うん、いいと思う! この島には娯楽が少なすぎるからなぁ。作れるものなら作って上げたいんだけど如何せんなにも思いつかないんだよな」


 「確かに子供たちにとっての遊び道具が少ないわね」


 「まっ、そんなのなくてもあいつらは楽しんでるみたいだけどな」


 マーシーはそう言うと妖精達と鬼ごっこをしているドワーフ幼女達をみる。


 「妖精さんずるいーーー! 空飛ぶのはなしー!」


 「えへへーー!」


 「むーーっ! 絶対に捕まえてやるんだからぁ!」


 空飛ぶ妖精達を必死にジャンプして捕まえようとしているドワーフ幼女たちは可愛い。いやっ!違うぞ? 俺は断じてロリコンではないぞ!!


 「確かに楽しそうにしてるわね」


 「あぁ、遊び道具はないけど遊び相手は豊富だからな。それに遊んでる相手が妖精ときた。
 こりゃあ大人になってからも思い出話だけでも楽しめるな」


 マーシーはカッカッカッと笑い、リーフィアはふふふと笑う。


 「さてと、俺は向こうからあの牛たちを引き取るのと渡す鉱石の確認してくるわ!
 あと、ディアンヌからの伝言だがハル、お前も向こうの人と接触可能になった。だから、漁港で好き勝手ぶらついても問題ねぇからな! じゃあな!」


 マーシーはそういうと船の方へと走っていった。


 「どうする? あの鬼ごっこにでも混ざる?」


 「いや、流石にこの年であれに混ざるのはね、、、」


 「でも、あんたまだこの世界に生まれて1年しか経ってないのよね」


 「そういやそうだったな」


 そんな馬鹿みたいな話をしてると船の方から小さな人影が物凄いスピードでやってくる。
 近くまで来るとそれが女の子の妖精だということがわかった。
 

 「ハルさん!!! 来てください!! 大変! 大変なんです!! ディースさんが!!」


 「ディース? ディースがどうした!?」


 もしかして貿易相手になんかされたのか?
 

 「ディ、ディースさんが! せっかく作っておいた干物をつまみ食いしてしまいました!!」


 「っ!! 被害は!?」


 「・・・手遅れでした」


 「まっ、まさか!」


 妖精は俯いた。伏せた目からは涙を流している。


 「全部、全部たべられてしまいましたぁぁ!!」


 「あの野郎ぉぉぉぉぉ!!! あいつはどこだ!どこにいるぅ!!」


 「ぐすっ、こっちです、、、着いて来てください」


 俺は妖精の導きのままに漁港の道をひた走る。


 「ここです! この建物です!!!」


 「ディィィィスゥゥゥ!!!」


 俺は思いっきりドアを開けた。そしてずんずんと建物の内部へと入ろうとしたそのとき。


 ゴォォォォォォン!


 俺は頭頂部に鈍い痛みを覚えた。


 「いってぇぇぇぇぇ!!!!!」


 思わず叫び声を上げてしまう。俺が足元を見るとそこには金ダライが落っこちていた。


 後ろを見る。するとそこには笑いを堪えるリーフィアとあの妖精がいた。


 「ドッキリ大成功!!! ねぇ、驚いた? 驚いたでしょー!!」


 「流石に素直すぎるわよ、それにたらいが頭に当たったときのリアクションが、、、ぶふっ!」


 だ、騙された、、、 こんな小さな妖精に、、、


 「ゆ、許さんぞぉぉぉ!!!」


 「へへーん! 捕まえられるものなら捕まえてみなぁ!」


 妖精は空を飛びあっかんべーをしている。


 「ふっ、ふふふふふ、なめすぎじゃねぇか! 妖精さんよぉ!!! お前はもう既に捕まってるんだよ!!!」


 「あははは!! 冗談もいい加減に、、、えっ? 何これ!動けないっ!!」


 「流石だぜ! 繰糸! 隠滅! 髪の毛を繰糸で引き伸ばしてそれを隠滅で隠す! そして、お前を捕らえたのさ!!!」


 「嘘っ! そんな!! こんな赤子ごときに! イタズラの頂点に立つ私が捕まるなんて!!」
 

 「さぁ! 罰の時間だ!! 俺のこしょこしょに耐えられるかな?」


 「い、いやぁ!! 誰か! 誰か助けて!」


 「ふひひ、もう誰も来な痛っ!!!」


 「もうそれぐらいでやめときなさい! あんたただの不審者にしか見えないわよ」


 「ありがとう! リーフィアさん!」 


 「あんたも妖精になってイタズラしやすくなったからってイタズラばっかしてたら追放するからね!」


 「ええっ!? ごめんなさい! ごめんなさい! イタズラは1日3回までにしますからぁ! 許してぇ!」


 「ダメよ、1日1回。標的はハルのみ。これならいいわよ」


 「おいっ! おかしい「はい! 分かりました!!」」


 「ハルさん!! 今回は負けてしまいましたが、次はぜーったい負けませんからね!! 覚悟しなさい!!」


 俺を指さして妖精の少女はそういった。その後彼女は「またねー」と言ってどこかへ飛んでいってしまった。


 「お前、俺の事売っただろ」


 俺はリーフィアを問い詰める。


 「あの子、実は人見知りなのよ。だからイタズラでしか人と接触できないみたいなの。だからどんなイタズラ受けてもピンピンしてるあなたを売ったの。文句ある?」


 あれが? アレが人見知り? それに俺を売ったことに関しては文句しかな


 「文句ある?」
  

 あっ、ないでーーす。 無理だ、こいつに勝てる気がしない。実際勝てるかもしんないけど精神的に無理。あのオーラを突破できない。


 「ならいいわよ。10000MP台のウイスキー3本で手をうってあげるわ」


 あれ? なんで俺が悪いみたいになってるの? てか高ぇな! 


 「分かったよ。ほら、三本」


 俺はギリギリ1万MPのウイスキーを探して三本渡す。あっ、マーシーから買わなくてもガチャ起動するんだ。


 10等、10等、10等、9等、2等、8等、、、、


 特賞、、、




 へぁ!? と、、、特賞?? ま、まさか!!


 湯脈ゲットキタコレェェェェ!!!


 「うおぉぉぉ!!! よっしゃぁぁぁ!!」


 「あらっ、特賞出たのね。おめでとう」


 「リーフィアァァァ! ありがとぉぉぉ!!」


 俺はリーフィアに抱きつく。


 「ちょっ!? こんな大っぴらで! いくら夫婦だとしても恥ずかしいわよ!!」


 「でもぉ、でもぉ!! ・・・夫婦?」


 「そうよ、私たち夫婦でしょ?」


 一難去ってまた一難。今度は身内での問題が勃発しそうです。
 

 


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