ぷかぷか孤島になっちゃった?
第19話 ルージュとの出会い
 「ご主人様、これからもよろしくお願いしますね?」
 「は、はい・・・」
 俺は首を縦に振るしかなかった。横に振ったら次はどんな鎖が飛んでくるかも分からない。
 「それにしても、、、ご主人様はとても綺麗な白い肌をお持ちですね。ハァハァ」
 あっ、こいつやべぇわ。俺は瞬時に逃げの一手を選択するも、ルージュに読まれていたらしく捕まってしまう。
 「なんで逃げようとするんですか、ご主人様!」
 頬を膨らましてプンプンしている姿は可愛いが、今の状況でそんなことやられても恐怖しか感じない。というか横で笑いを堪えながら俺たちのやり取りをみているディアンヌは後でお仕置きをしてやろう。
 「なんでディアンヌだけ! 私にもお仕置き! お仕置きを!!」
 「お前も俺の心を読めるのかよ!! てかなんで俺にはわかんねぇんだよ!」
 「当たり前です! 私達は心の奥底で繋がってますから! あと、私たちの心が覗けないのはご主人様が私たちのことをしろうとしていないからです! さぁ! 知ろうとしてください! そしてその快感を分かち合いましょう!」
 嫌だ! こいつと分かち合うと絶対悪い方向へと転がりこみそうだ。いや、確かに美人さんだし、体型もハッキリしてるし、、、あっ、ディアンヌが殺意の篭った目で俺を見てる。撤収! この話はもう終わり!
 
 「断る!」
 「なら仕方ありませんね。ディアンヌ! ご主人様を取り押さえなさい!」
 「しょうがないわね。」
 何故そこで肯定する言葉が出てくるのか理解に苦しむがそんなことを考えるのは後だ。『隠滅』
 「さすが、ご主人様ですわ。スキルの使い道が分かっておられますわ。」
 「ええ、そうね。流石に隠滅を使われると私たちでも見つけることは不可能です。しかし、感情などは分かります。えぇ、知ってますともマスターが隠滅で欲求を解放しようとしていたことも!」
 
 「私も知ってましたよ。もとがガラポンなもんで人の欲には敏感なんです。」
 ビクッ! な、なんだと! 隠滅も無敵ではなかったということか。それに、物欲センサーの存在も証明された! ちなみに俺は本当に欲しいキャラは結構出るほうだった。
 でもさ、仕方ないじゃん。まだまだ心は青年男児ですよ? そりゃ可愛い女の子に囲まれてたら欲求もたまりますよ。でもね、隠滅を行った時点で気付いた。なかった。経験もないから何も知らないし、怖いし。結局俺はその欲求を溜め込むしかなかったのだ! 
 「ふっ、今ビクってしたのも分かってますよ。ご主人様? さぁ、私たちが手取り足取り教えてあげますわ!」
 お断りだ。お前らに任せたら絶対にいい事なんてない。島が繁栄してきた時にそんときの写真とかばらまかれたら俺は沈むしかなくなる! そんなのは嫌だ!
 「あら、マスターごときに私の作戦を見抜かれるなんてショックです。」
 ごときって! ごときって! よし、もう怒ったぞ! お前らは1ヶ月食事抜きだ! 神なんだから耐えれるだろ!これは決定事項だ!
 「は、はぁ!? マスター! それは横暴すぎます! 撤回! 撤回を求めます!」
 「そうです! ディアンヌは良いにしても私も抜きなんて! こんな美味しそうなものが揃っている島にいながら! 私食べるのをずーっと楽しみにしてたのに!」
 むっ、ルージュの褒め言葉は少し嬉しいかったな。よし、ルージュは許す。
 「ありがとうございます! ご主人様!」
 「えぇーー! な、なんでですか! 贔屓です!依怙贔屓です!!」
 ディアンヌは最近俺を売って自分を守ろうとする癖があるからその罰だ! しょうがない。飯抜きは3日にしてやるから反省するんだぞ!
 「ぐっ、、、これ以上ゴネても逆効果みたいですね。分かりました。甘んじてその罰を受け入れます。」
 よし、一件落着! これで隠滅をといてもいいだろう! ん? 二人ともその目はなんだ? なんで紐なんか俺に括りつけてんの?
 「もうお嫁?お婿にいけない。」
 「大丈夫です。貰ってあげますよ。ご主人様!」
 「マスター? この写真をばらまかれたくなかったら。」
 「分かった! 分かったから!」
 
 「ムフフ、これで弱みを握れましたね!」
 それからその翌日、ルージュがルンルンとスキップして俺に報告してきたことがある。
 「実はですねぇ、あの酒蔵。ご主人様への嫌がらせで建てたわけじゃないんですよ?」
 「嘘だ!」
 絶対に嘘だ! あのタイミングであの場所に酒に関するものを置くのは嫌がらせ以外の何ものでもない。
 「ご主人様、今食べたいものを思い浮かべて見てください。」
 言われるままに想像する。俺は前世、というか今でも結構和食が好きだ。んー、今食べたいものか。俺はある程度料理が出来るので肉じゃがとかカレーとかはこの島の食材を使って作ったりしている。となると、、、寿司?
 「そう! 寿司です! 私はご主人様さえ気づいていないご主人様の欲求に気付き酒蔵を用意したのです!」
 寿司と酒? 確かに寿司を食べながら酒を飲むのは聞いたことがあるけど、俺はまだ酒を嗜むことは控えている。なんの関係があるのだろう。
 「ふっ、ご主人様は学がないですねぇ。実はお酢の原料はお酒なんです!!」
 後ろにでっかくババーン!という文字が浮かび上がりそうなぐらいのドヤ顔で大きな胸をはるルージュ。腹立つ。それにお酢ぐらいマナ変換で出せるし! 
 「はっ! マナ変換のことを忘れていました! ぐぬぬ! でもでも! マナ変換で変換するよりここで作る方が美味しいものが出来るって薄々気付いてるんでしょう?」
 確かにそうだがそれを言い訳にするのはどうかと思う。素直にさっきのドヤ顔を取り消すべきだ。
 「すみませんでした・・・」
 ん、よろしい! でも俺が挫折した理由はそこではない。挫折したのはただ単にお寿司を握れないってだけなのだ。なので、この世界の寿司職人に出会わない限り俺はこの世界で寿司を食べれないのだ! あー、そう考えると寿司食いたくなってきたなぁ。
 「えっ? 私握れますよ? そんな上手じゃないですけど形にはなります。」
 俺はルージュを抱きしめた。
 「ちょ、ちょっとー! 昨日の今日でこれですかぁ?ご主人様?」
 「違ぇよ! ありがとう! って意味だよ! じゃあ、今日はルージュの作るお寿司だぁーーー!」
 「いえ、握りませんけど。」 
 「はっ?」
 「握りませんけど。」
 「はっ?」
 「めんどくさいですし。」
 あー、ソラーー! ソラーー!
 「なんだよ。いきなり俺の名前を叫びやがって。」
 「流刑。」
 「えっ?またか?あのディースとかいうやつもまだ帰ってきてねぇんだけど。」
 「流刑。」
 「あー! 分かったよ! おまえらァ!」
 ソラがそう言うと妖精達が大勢出てきてルージュのことを縛っていく。
 「な、何するんですか! や、やめなさい! 精霊が神にこんなことしていいと思ってるんですか!!」
 「お上からの指示だ。従うしかねぇ。」
 「わ、分かりました!! 握ります! 握りますからァァァァ!」
 ということで今日の夕食はお寿司になった。ルージュには2時間前から握らせておいてそれを保管庫で保管しておいた。
 ルージュは握るのにこりごりしていたが、寿司を食べたドワーフの1部が感動したのかルージュに握り方を聞いていた。ルージュが教えたらドワーフ達は直ぐに握れるようになり、それからずっと握り続けていたやつもいた。
 「これは面白いのぉ! 握り具合やシャリの量など研究のしがいがあるわい! 決めた!わしは寿司職人になる!」
 島に寿司屋ができた。
 酒蔵はMPを注ぎ込みまくったら蒸留するための装置や熟成するための施設など色々増設されていった。その中にはお酢を作るための施設も設置してあったが未だに作動していない。
 ドワーフ曰く「まずは酒だ! 酒を十分に貯めたらお酢とやらも作ってやる!」だそうだ。
 だから、ドワーフとなぜかルージュの要求する酒の材料をマナ変換でいっぱい出すことになった。解せぬ。
 いや、それ島の施設で俺のもんなんだけど。まぁ、俺はお酒に興味なんかないから別にいいんだけどね。
 
 「は、はい・・・」
 俺は首を縦に振るしかなかった。横に振ったら次はどんな鎖が飛んでくるかも分からない。
 「それにしても、、、ご主人様はとても綺麗な白い肌をお持ちですね。ハァハァ」
 あっ、こいつやべぇわ。俺は瞬時に逃げの一手を選択するも、ルージュに読まれていたらしく捕まってしまう。
 「なんで逃げようとするんですか、ご主人様!」
 頬を膨らましてプンプンしている姿は可愛いが、今の状況でそんなことやられても恐怖しか感じない。というか横で笑いを堪えながら俺たちのやり取りをみているディアンヌは後でお仕置きをしてやろう。
 「なんでディアンヌだけ! 私にもお仕置き! お仕置きを!!」
 「お前も俺の心を読めるのかよ!! てかなんで俺にはわかんねぇんだよ!」
 「当たり前です! 私達は心の奥底で繋がってますから! あと、私たちの心が覗けないのはご主人様が私たちのことをしろうとしていないからです! さぁ! 知ろうとしてください! そしてその快感を分かち合いましょう!」
 嫌だ! こいつと分かち合うと絶対悪い方向へと転がりこみそうだ。いや、確かに美人さんだし、体型もハッキリしてるし、、、あっ、ディアンヌが殺意の篭った目で俺を見てる。撤収! この話はもう終わり!
 
 「断る!」
 「なら仕方ありませんね。ディアンヌ! ご主人様を取り押さえなさい!」
 「しょうがないわね。」
 何故そこで肯定する言葉が出てくるのか理解に苦しむがそんなことを考えるのは後だ。『隠滅』
 「さすが、ご主人様ですわ。スキルの使い道が分かっておられますわ。」
 「ええ、そうね。流石に隠滅を使われると私たちでも見つけることは不可能です。しかし、感情などは分かります。えぇ、知ってますともマスターが隠滅で欲求を解放しようとしていたことも!」
 
 「私も知ってましたよ。もとがガラポンなもんで人の欲には敏感なんです。」
 ビクッ! な、なんだと! 隠滅も無敵ではなかったということか。それに、物欲センサーの存在も証明された! ちなみに俺は本当に欲しいキャラは結構出るほうだった。
 でもさ、仕方ないじゃん。まだまだ心は青年男児ですよ? そりゃ可愛い女の子に囲まれてたら欲求もたまりますよ。でもね、隠滅を行った時点で気付いた。なかった。経験もないから何も知らないし、怖いし。結局俺はその欲求を溜め込むしかなかったのだ! 
 「ふっ、今ビクってしたのも分かってますよ。ご主人様? さぁ、私たちが手取り足取り教えてあげますわ!」
 お断りだ。お前らに任せたら絶対にいい事なんてない。島が繁栄してきた時にそんときの写真とかばらまかれたら俺は沈むしかなくなる! そんなのは嫌だ!
 「あら、マスターごときに私の作戦を見抜かれるなんてショックです。」
 ごときって! ごときって! よし、もう怒ったぞ! お前らは1ヶ月食事抜きだ! 神なんだから耐えれるだろ!これは決定事項だ!
 「は、はぁ!? マスター! それは横暴すぎます! 撤回! 撤回を求めます!」
 「そうです! ディアンヌは良いにしても私も抜きなんて! こんな美味しそうなものが揃っている島にいながら! 私食べるのをずーっと楽しみにしてたのに!」
 むっ、ルージュの褒め言葉は少し嬉しいかったな。よし、ルージュは許す。
 「ありがとうございます! ご主人様!」
 「えぇーー! な、なんでですか! 贔屓です!依怙贔屓です!!」
 ディアンヌは最近俺を売って自分を守ろうとする癖があるからその罰だ! しょうがない。飯抜きは3日にしてやるから反省するんだぞ!
 「ぐっ、、、これ以上ゴネても逆効果みたいですね。分かりました。甘んじてその罰を受け入れます。」
 よし、一件落着! これで隠滅をといてもいいだろう! ん? 二人ともその目はなんだ? なんで紐なんか俺に括りつけてんの?
 「もうお嫁?お婿にいけない。」
 「大丈夫です。貰ってあげますよ。ご主人様!」
 「マスター? この写真をばらまかれたくなかったら。」
 「分かった! 分かったから!」
 
 「ムフフ、これで弱みを握れましたね!」
 それからその翌日、ルージュがルンルンとスキップして俺に報告してきたことがある。
 「実はですねぇ、あの酒蔵。ご主人様への嫌がらせで建てたわけじゃないんですよ?」
 「嘘だ!」
 絶対に嘘だ! あのタイミングであの場所に酒に関するものを置くのは嫌がらせ以外の何ものでもない。
 「ご主人様、今食べたいものを思い浮かべて見てください。」
 言われるままに想像する。俺は前世、というか今でも結構和食が好きだ。んー、今食べたいものか。俺はある程度料理が出来るので肉じゃがとかカレーとかはこの島の食材を使って作ったりしている。となると、、、寿司?
 「そう! 寿司です! 私はご主人様さえ気づいていないご主人様の欲求に気付き酒蔵を用意したのです!」
 寿司と酒? 確かに寿司を食べながら酒を飲むのは聞いたことがあるけど、俺はまだ酒を嗜むことは控えている。なんの関係があるのだろう。
 「ふっ、ご主人様は学がないですねぇ。実はお酢の原料はお酒なんです!!」
 後ろにでっかくババーン!という文字が浮かび上がりそうなぐらいのドヤ顔で大きな胸をはるルージュ。腹立つ。それにお酢ぐらいマナ変換で出せるし! 
 「はっ! マナ変換のことを忘れていました! ぐぬぬ! でもでも! マナ変換で変換するよりここで作る方が美味しいものが出来るって薄々気付いてるんでしょう?」
 確かにそうだがそれを言い訳にするのはどうかと思う。素直にさっきのドヤ顔を取り消すべきだ。
 「すみませんでした・・・」
 ん、よろしい! でも俺が挫折した理由はそこではない。挫折したのはただ単にお寿司を握れないってだけなのだ。なので、この世界の寿司職人に出会わない限り俺はこの世界で寿司を食べれないのだ! あー、そう考えると寿司食いたくなってきたなぁ。
 「えっ? 私握れますよ? そんな上手じゃないですけど形にはなります。」
 俺はルージュを抱きしめた。
 「ちょ、ちょっとー! 昨日の今日でこれですかぁ?ご主人様?」
 「違ぇよ! ありがとう! って意味だよ! じゃあ、今日はルージュの作るお寿司だぁーーー!」
 「いえ、握りませんけど。」 
 「はっ?」
 「握りませんけど。」
 「はっ?」
 「めんどくさいですし。」
 あー、ソラーー! ソラーー!
 「なんだよ。いきなり俺の名前を叫びやがって。」
 「流刑。」
 「えっ?またか?あのディースとかいうやつもまだ帰ってきてねぇんだけど。」
 「流刑。」
 「あー! 分かったよ! おまえらァ!」
 ソラがそう言うと妖精達が大勢出てきてルージュのことを縛っていく。
 「な、何するんですか! や、やめなさい! 精霊が神にこんなことしていいと思ってるんですか!!」
 「お上からの指示だ。従うしかねぇ。」
 「わ、分かりました!! 握ります! 握りますからァァァァ!」
 ということで今日の夕食はお寿司になった。ルージュには2時間前から握らせておいてそれを保管庫で保管しておいた。
 ルージュは握るのにこりごりしていたが、寿司を食べたドワーフの1部が感動したのかルージュに握り方を聞いていた。ルージュが教えたらドワーフ達は直ぐに握れるようになり、それからずっと握り続けていたやつもいた。
 「これは面白いのぉ! 握り具合やシャリの量など研究のしがいがあるわい! 決めた!わしは寿司職人になる!」
 島に寿司屋ができた。
 酒蔵はMPを注ぎ込みまくったら蒸留するための装置や熟成するための施設など色々増設されていった。その中にはお酢を作るための施設も設置してあったが未だに作動していない。
 ドワーフ曰く「まずは酒だ! 酒を十分に貯めたらお酢とやらも作ってやる!」だそうだ。
 だから、ドワーフとなぜかルージュの要求する酒の材料をマナ変換でいっぱい出すことになった。解せぬ。
 いや、それ島の施設で俺のもんなんだけど。まぁ、俺はお酒に興味なんかないから別にいいんだけどね。
 
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