ぷかぷか孤島になっちゃった?
第16話 ぷかぷか孤島と漁港
 「あぁぁぁぁ! 完全にガラポンのこと忘れてたぁぁぁぁ!!」
 それはドワーフ達が来てから4日後の朝のことであった。俺は何もすることがなかったのでステータスを覗いていた。そこで見つけた4つの文字。 ガ・ラ・ポ・ン!
 「あれ? マスター。どうかしましたか?」
 「あぁ、ディアンヌか。いや、1日1回引けるガラポンを今まで引いてなかったのに気がついて発狂してたんだ。」
 「えっ? 貯めてたんじゃないんですか?」 
 ん?貯めるってどういうことだ? そんなこと出来んの?
 「はい、可能です。ガラポンは一日引かなければそれがストックとして貯まります。そしてその貯めた枚数により出てくる商品の質や種類も変わってきます。」
 「なら、忘れてたのも無意味じゃなかったわけか!良かったぁ。」
 じゃあ早速『ガラポン』!
 パンパパーン! 3等です! おめでとうございます! 3等の景品は施設:漁港 でーす! 設置はこちらが勝手に行います!
 あれ? なんかフレンドリーになってない? てかまた勝手に設置されるのか。まぁいいや。
 「マスター! 早速漁港を見に行きましょう!」
 「おう、そんじゃいくか。」
 漁港は砂浜の1部分を削って出来ていた。かなりボロい漁港だ。船も小さなボロい奴ひとつだし。うーん、ハズレだったかな? でも、精霊でも使えるってのはいいね! ここの管理は精霊達に任せようかな。
 「ふむ、なかなかの当たりを引いたようですね、マスター。」
 「いや、流石に当たりというわけではないだろ。」
 「いえ、これを見てください! 100MPを払うことにより施設をアップグレード出来るらしいのです! そしてこういうアップグレード出来る施設達は伸び幅がかなり大きいのが特徴なんです!」
 ディアンヌはボロい漁港にある看板を指さして言った。
 おお! それは面白そうだな! いっちょアップグレードしてみますか! 俺は看板にMPを注ぎ込む。
 するとだんだん漁港は光に包まれていき、その光が消えた頃にはもとのボロい漁港ではなく、そこにはちゃんとした漁港があった。船の数も増えていて、漁港の建物の中には色んな機械が置いてあった。
 「おお!すげぇ!見違えたじゃないか!」
 「えぇ!それにまだまだ強化出来るみたいです!もっと強化していきましょう!」
 そして俺は漁港が求める限りのMPを与えてやった。その量なんと8万MPにのぼる! 結局21回目のアップグレードが終わったあと看板は消えてしまったのでもうアップグレード出来ないのだろう。
 「それにしても、やりすぎたな。」
 「はい、やりすぎましたね。」
 俺たちの前には砂浜の約半分を占拠し、それでも足りないと言わんばかりに海の方へドーンと突き出した巨大な港があった。多分空からこの島を見るとオタマジャクシの形になっているだろう。
 漁船の数は20を超え、あらゆる海産物を解体できるほどの施設も兼ね備えている。その周りには沢山の建物が広がっており、まるで港町だ。
 だけど、俺が1番驚いたのはそこじゃない。  
 「なんで! なんで! 漁港にフェリーが泊まってんだよ!!」
 「これは驚きましたね。ここはもう漁港ではありません。名称が港町と変わっています。なので、フェリーが1隻あったところでおかしくはないかと。」
 「なぁ、これってこの島にいる精霊達で管理できるか?」
 「いえ、管理の必要はありません。このような施設は人や精霊が住まなければ手入れの必要はありません。さらに、、、 ほら見てくださいよ。漁船が勝手に漁に行っていますよ。はぁ。」
 「マ、マジだ。」
 俺達が惚けていると、後ろから声をかけられた。
 「よう!兄ちゃん! この港を仕切っている中級精霊のソーマってもんだ! よろしくな!」
 俺たちに声をかけたのはちびっ子精霊たちより少しだけ大きく、成長した姿の男の子だった。
 「あと、お前さんのマナすっげぇ美味かったな! お陰でこんなに港が発展しちまったぜ! あぁ、取れた魚は全部兄ちゃんのもんだからな! 下処理とか全部して渡してやっからな!楽しみにしてな! それじゃあな!」
 一気にまくし立てたソーマというなの精霊はそのまま港の方へと飛んでいってしまった。
 「なぁ、この施設って精霊が住み着いてたのか?」
 「えぇ、多分もともとは力が弱すぎて見えなかったのでしょうけど、一気にあれだけの量のMPを吸ったのです。もし、もしですよ、精霊の成長とこの港の成長が比例しているのであれば、多分この港には50人もの中級精霊が存在しているはずです。」
 「それって凄いことなのか?」
 「ええ、中級精霊はひとつの大陸に30人いれば多い方と言われています。」
 「ここ、島なんだけど。半径500メートルの島なんだけど。」
 「えぇ、ここが本格的に精霊の島になりつつあります。」
 そこに現れたのは大精霊。
 「あら! こんな所にこんな施設あったっけ?」 
 あるわけねぇだろ、記憶力ゼロか。鳥頭か!
 「なかったよ! ついさっき出来たんだよ! MPをたらふく注いだら精霊達が進化しちゃってこんなふうになったんだよ!」 
 「えっ!? そうだったの? くっ、これは私たちの農場も負けてられないわね!! みんな! 精霊石から思う存分魔力を吸って進化するのよ!」
 いや、ほんとにやめて! 倒れるから! 俺の残りMPあと2万しかないから! んでなんで大精霊も吸ってんの? 馬鹿なの? あっ、やばい、また意識が、、、
 「マスター!! マスター!!!」
 「みんなぁ!どんどん吸いなさい!!」
 「「「はーーい!」」」
 その後俺はMPがないのにも関わらず無理やり吸い出され、目覚めるのに2日もかかりましたとさ。 大精霊は特級精霊に、他のみんなは中級精霊までランクアップを果たしましたとさ。
 そして島の住民達は2日間食事ぬきとなったことで酷く憤慨しており、俺は一人につき1時間ほどの説教をくらいましたとさ。
 めでたしめでたし。
 それはドワーフ達が来てから4日後の朝のことであった。俺は何もすることがなかったのでステータスを覗いていた。そこで見つけた4つの文字。 ガ・ラ・ポ・ン!
 「あれ? マスター。どうかしましたか?」
 「あぁ、ディアンヌか。いや、1日1回引けるガラポンを今まで引いてなかったのに気がついて発狂してたんだ。」
 「えっ? 貯めてたんじゃないんですか?」 
 ん?貯めるってどういうことだ? そんなこと出来んの?
 「はい、可能です。ガラポンは一日引かなければそれがストックとして貯まります。そしてその貯めた枚数により出てくる商品の質や種類も変わってきます。」
 「なら、忘れてたのも無意味じゃなかったわけか!良かったぁ。」
 じゃあ早速『ガラポン』!
 パンパパーン! 3等です! おめでとうございます! 3等の景品は施設:漁港 でーす! 設置はこちらが勝手に行います!
 あれ? なんかフレンドリーになってない? てかまた勝手に設置されるのか。まぁいいや。
 「マスター! 早速漁港を見に行きましょう!」
 「おう、そんじゃいくか。」
 漁港は砂浜の1部分を削って出来ていた。かなりボロい漁港だ。船も小さなボロい奴ひとつだし。うーん、ハズレだったかな? でも、精霊でも使えるってのはいいね! ここの管理は精霊達に任せようかな。
 「ふむ、なかなかの当たりを引いたようですね、マスター。」
 「いや、流石に当たりというわけではないだろ。」
 「いえ、これを見てください! 100MPを払うことにより施設をアップグレード出来るらしいのです! そしてこういうアップグレード出来る施設達は伸び幅がかなり大きいのが特徴なんです!」
 ディアンヌはボロい漁港にある看板を指さして言った。
 おお! それは面白そうだな! いっちょアップグレードしてみますか! 俺は看板にMPを注ぎ込む。
 するとだんだん漁港は光に包まれていき、その光が消えた頃にはもとのボロい漁港ではなく、そこにはちゃんとした漁港があった。船の数も増えていて、漁港の建物の中には色んな機械が置いてあった。
 「おお!すげぇ!見違えたじゃないか!」
 「えぇ!それにまだまだ強化出来るみたいです!もっと強化していきましょう!」
 そして俺は漁港が求める限りのMPを与えてやった。その量なんと8万MPにのぼる! 結局21回目のアップグレードが終わったあと看板は消えてしまったのでもうアップグレード出来ないのだろう。
 「それにしても、やりすぎたな。」
 「はい、やりすぎましたね。」
 俺たちの前には砂浜の約半分を占拠し、それでも足りないと言わんばかりに海の方へドーンと突き出した巨大な港があった。多分空からこの島を見るとオタマジャクシの形になっているだろう。
 漁船の数は20を超え、あらゆる海産物を解体できるほどの施設も兼ね備えている。その周りには沢山の建物が広がっており、まるで港町だ。
 だけど、俺が1番驚いたのはそこじゃない。  
 「なんで! なんで! 漁港にフェリーが泊まってんだよ!!」
 「これは驚きましたね。ここはもう漁港ではありません。名称が港町と変わっています。なので、フェリーが1隻あったところでおかしくはないかと。」
 「なぁ、これってこの島にいる精霊達で管理できるか?」
 「いえ、管理の必要はありません。このような施設は人や精霊が住まなければ手入れの必要はありません。さらに、、、 ほら見てくださいよ。漁船が勝手に漁に行っていますよ。はぁ。」
 「マ、マジだ。」
 俺達が惚けていると、後ろから声をかけられた。
 「よう!兄ちゃん! この港を仕切っている中級精霊のソーマってもんだ! よろしくな!」
 俺たちに声をかけたのはちびっ子精霊たちより少しだけ大きく、成長した姿の男の子だった。
 「あと、お前さんのマナすっげぇ美味かったな! お陰でこんなに港が発展しちまったぜ! あぁ、取れた魚は全部兄ちゃんのもんだからな! 下処理とか全部して渡してやっからな!楽しみにしてな! それじゃあな!」
 一気にまくし立てたソーマというなの精霊はそのまま港の方へと飛んでいってしまった。
 「なぁ、この施設って精霊が住み着いてたのか?」
 「えぇ、多分もともとは力が弱すぎて見えなかったのでしょうけど、一気にあれだけの量のMPを吸ったのです。もし、もしですよ、精霊の成長とこの港の成長が比例しているのであれば、多分この港には50人もの中級精霊が存在しているはずです。」
 「それって凄いことなのか?」
 「ええ、中級精霊はひとつの大陸に30人いれば多い方と言われています。」
 「ここ、島なんだけど。半径500メートルの島なんだけど。」
 「えぇ、ここが本格的に精霊の島になりつつあります。」
 そこに現れたのは大精霊。
 「あら! こんな所にこんな施設あったっけ?」 
 あるわけねぇだろ、記憶力ゼロか。鳥頭か!
 「なかったよ! ついさっき出来たんだよ! MPをたらふく注いだら精霊達が進化しちゃってこんなふうになったんだよ!」 
 「えっ!? そうだったの? くっ、これは私たちの農場も負けてられないわね!! みんな! 精霊石から思う存分魔力を吸って進化するのよ!」
 いや、ほんとにやめて! 倒れるから! 俺の残りMPあと2万しかないから! んでなんで大精霊も吸ってんの? 馬鹿なの? あっ、やばい、また意識が、、、
 「マスター!! マスター!!!」
 「みんなぁ!どんどん吸いなさい!!」
 「「「はーーい!」」」
 その後俺はMPがないのにも関わらず無理やり吸い出され、目覚めるのに2日もかかりましたとさ。 大精霊は特級精霊に、他のみんなは中級精霊までランクアップを果たしましたとさ。
 そして島の住民達は2日間食事ぬきとなったことで酷く憤慨しており、俺は一人につき1時間ほどの説教をくらいましたとさ。
 めでたしめでたし。
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