神が遊んだ不完全な世界
主人公(仮)と司祭長
「こんにちわ」
気さくに話しかけてくる司祭長。
「こんにちわ、司祭長」
「こんにちわ、しさいちょー」
俺のマネをしながら片手を振って挨拶をするカンナ。
カンナに挨拶をされ少しだけ緊張する司祭長。まだまだ、慣れてないようだ。
「でさ、俺達を呼んだ理由ってなんなのさ?」
  昨日言ったお願いとは。
「そのことだが、、入ってきなさい」
  司祭長の後ろにある扉が開く。
「彼女を君らの仲間に加えて欲しい」
  フードを目深に被った女性が現れた。背丈は150センチといったところ。
「彼女は?」
「この娘の名前はニーナ。巫女仕えの一人で一番若く信心深い娘なんだが、この娘を巫女様の付き人として同行させては貰えないだろうか」
「同行させる理由は?」
「巫女様、、、カンナ様が御神託を頂いた際、我らに封書を送るための措置ということなんだが、どうだろうか?この条件を飲んでくれるならばそれ相応の見返りを用意しているのだが」
ピクッ!
「ほう、それはどのような?」
「彼女自身は馬を操ることも長けており、馬車を用意させてもらった。オーステナイトが使っていた馬車はあの不思議な天災により失ってしまったようだからな。馬二頭と馬車。それから金銭を用意してもらった」
おっさんは一度席を立つ。スタスタと部屋の中に備え付けられてある棚から一つの袋を取り、こちらへと手渡す。
袋を手に取り、握った感触だと硬貨が数枚入っていることが分かる。
「中を確認してくれ」
上質の紐で口を縛ったこれまた上質な袋を開く。
中に入っていたのは金色に光る硬貨が6枚。
「これは?」
「見れば分かるだろう?金貨だよ」
金、、、貨、、、だと?
鉄貨が百枚で銅貨が一枚。
銅貨が百枚で銀貨が一枚。
銀貨が百枚で金貨が一枚。
金貨が百枚で皇貨が一枚。
皇貨が百枚で神貨が一枚。
鉄貨が一枚で一円と考えると、金貨は一枚で百万円程の価値がある。
「分かりました」
現金な俺に涙が出る。
「どうよ?彼女を連れていこうと思うんだが、まぁなんていうか、おっさんを助けるということでさ」
本音と建前は使い分けよう。
「圭介がいいなら私は構いません」
「ニーナなら私はいいよ」
「野村さんのご自由に」
またいつの間にか一人増えてるが無視。そして、声をかけられたニーナ嬢は少しだけ畏まる。
「ニーナ、顔を見せなさい」
「はい」
フードを外し、現れた顔は、、、小さかった。
(ちっさ!?)
俺も大概小さいと言われるが、この娘の顔、小さすぎね?
薄い唇に蒼い瞳。薄い茶色の髪のショートカット。
「圭介、この人は混種です」
そっと凛ちゃんが耳元で囁く。
「こんしゅって?」
「簡単に言うと他種族の血を継いだ者を総じて混種と呼びます。おそらく彼女は犬族の血を継いだ者です」
混種、、、ねぇ・・・。
別に種族とか血族とかはいいんだよな。カンナもこの娘のことは信頼しているようだ。まぁなんだ。ゲームやアニメなんかでは「ダークエルフ」や「エルフ」、「オーク」といった種族が迫害されることは多々ある。混種についても色々と問題が取りだたされそうだ。
「混種の特徴としては、先祖の血が励起したときは身体的特徴や外見だけでは分からない特徴などもあります」
「分かった。混種についてはまたゆっくり聞くよ。彼女が混種であるとして問題はあると思うかい?」
「時折、混種に対する迫害意識が残る土地があることだけはご注意ください」
「了解」
一つ咳払い。
「失礼」
「いや、彼女が混種ということは十分理解頂きたい。ニーナは幼い頃、色々とあってな。様々な経緯はあるが、今ではこの娘は私の養女でもあるのだよ」
「養女、、、ですか」
「ああ、実の娘のように育てた。私の背中を見ていたせいか私と同じ司祭になることを目指し、今では巫女仕えを務めるまでになった。そんなニーナを巫女、、、カンナ様と一緒に旅をさせたいと思ってな」
「ほう・・・」
「ニーナ、自己紹介しなさい」
「はい。お父様」
可愛らしく柔らかい声。
「初めまして、野村さん。巫女仕えのニーナと申します。旅の同行を許可していただきありがとうございます」
淑女らしくしなやかな物腰で礼をする。一気に好感が上がる。
「いや、俺よりカンナに言ってくれ。カンナが嫌と言ったら断るつもりだったからな」
それは俺の本意だ。金を積まれてもカンナが嫌がるなら俺は同意できない。
「はい、カンナ様ありがとうございます」
髪の毛がフサフサと揺れる。
「そうだ。ニーナさんは戦闘できますか?例えば、魔術が使えたりは」
これからの旅で安寧を約束できるわけではない。自主防衛ができるかどうかは知っておきたいところだ。
「はい。一般魔術師程度の魔術は使えます」
意外?なことにニーナ嬢は魔術が使えるようだ。カンナに仕えるのだ。多少は護衛の心得があって当然なのかもしれない。
「分かった。じゃあ、これからよろしく」
俺は右腕を前に伸ばす。彼女も俺の意図に気づいて腕を伸ばす。
「よろしくおねがいします!」
気さくに話しかけてくる司祭長。
「こんにちわ、司祭長」
「こんにちわ、しさいちょー」
俺のマネをしながら片手を振って挨拶をするカンナ。
カンナに挨拶をされ少しだけ緊張する司祭長。まだまだ、慣れてないようだ。
「でさ、俺達を呼んだ理由ってなんなのさ?」
  昨日言ったお願いとは。
「そのことだが、、入ってきなさい」
  司祭長の後ろにある扉が開く。
「彼女を君らの仲間に加えて欲しい」
  フードを目深に被った女性が現れた。背丈は150センチといったところ。
「彼女は?」
「この娘の名前はニーナ。巫女仕えの一人で一番若く信心深い娘なんだが、この娘を巫女様の付き人として同行させては貰えないだろうか」
「同行させる理由は?」
「巫女様、、、カンナ様が御神託を頂いた際、我らに封書を送るための措置ということなんだが、どうだろうか?この条件を飲んでくれるならばそれ相応の見返りを用意しているのだが」
ピクッ!
「ほう、それはどのような?」
「彼女自身は馬を操ることも長けており、馬車を用意させてもらった。オーステナイトが使っていた馬車はあの不思議な天災により失ってしまったようだからな。馬二頭と馬車。それから金銭を用意してもらった」
おっさんは一度席を立つ。スタスタと部屋の中に備え付けられてある棚から一つの袋を取り、こちらへと手渡す。
袋を手に取り、握った感触だと硬貨が数枚入っていることが分かる。
「中を確認してくれ」
上質の紐で口を縛ったこれまた上質な袋を開く。
中に入っていたのは金色に光る硬貨が6枚。
「これは?」
「見れば分かるだろう?金貨だよ」
金、、、貨、、、だと?
鉄貨が百枚で銅貨が一枚。
銅貨が百枚で銀貨が一枚。
銀貨が百枚で金貨が一枚。
金貨が百枚で皇貨が一枚。
皇貨が百枚で神貨が一枚。
鉄貨が一枚で一円と考えると、金貨は一枚で百万円程の価値がある。
「分かりました」
現金な俺に涙が出る。
「どうよ?彼女を連れていこうと思うんだが、まぁなんていうか、おっさんを助けるということでさ」
本音と建前は使い分けよう。
「圭介がいいなら私は構いません」
「ニーナなら私はいいよ」
「野村さんのご自由に」
またいつの間にか一人増えてるが無視。そして、声をかけられたニーナ嬢は少しだけ畏まる。
「ニーナ、顔を見せなさい」
「はい」
フードを外し、現れた顔は、、、小さかった。
(ちっさ!?)
俺も大概小さいと言われるが、この娘の顔、小さすぎね?
薄い唇に蒼い瞳。薄い茶色の髪のショートカット。
「圭介、この人は混種です」
そっと凛ちゃんが耳元で囁く。
「こんしゅって?」
「簡単に言うと他種族の血を継いだ者を総じて混種と呼びます。おそらく彼女は犬族の血を継いだ者です」
混種、、、ねぇ・・・。
別に種族とか血族とかはいいんだよな。カンナもこの娘のことは信頼しているようだ。まぁなんだ。ゲームやアニメなんかでは「ダークエルフ」や「エルフ」、「オーク」といった種族が迫害されることは多々ある。混種についても色々と問題が取りだたされそうだ。
「混種の特徴としては、先祖の血が励起したときは身体的特徴や外見だけでは分からない特徴などもあります」
「分かった。混種についてはまたゆっくり聞くよ。彼女が混種であるとして問題はあると思うかい?」
「時折、混種に対する迫害意識が残る土地があることだけはご注意ください」
「了解」
一つ咳払い。
「失礼」
「いや、彼女が混種ということは十分理解頂きたい。ニーナは幼い頃、色々とあってな。様々な経緯はあるが、今ではこの娘は私の養女でもあるのだよ」
「養女、、、ですか」
「ああ、実の娘のように育てた。私の背中を見ていたせいか私と同じ司祭になることを目指し、今では巫女仕えを務めるまでになった。そんなニーナを巫女、、、カンナ様と一緒に旅をさせたいと思ってな」
「ほう・・・」
「ニーナ、自己紹介しなさい」
「はい。お父様」
可愛らしく柔らかい声。
「初めまして、野村さん。巫女仕えのニーナと申します。旅の同行を許可していただきありがとうございます」
淑女らしくしなやかな物腰で礼をする。一気に好感が上がる。
「いや、俺よりカンナに言ってくれ。カンナが嫌と言ったら断るつもりだったからな」
それは俺の本意だ。金を積まれてもカンナが嫌がるなら俺は同意できない。
「はい、カンナ様ありがとうございます」
髪の毛がフサフサと揺れる。
「そうだ。ニーナさんは戦闘できますか?例えば、魔術が使えたりは」
これからの旅で安寧を約束できるわけではない。自主防衛ができるかどうかは知っておきたいところだ。
「はい。一般魔術師程度の魔術は使えます」
意外?なことにニーナ嬢は魔術が使えるようだ。カンナに仕えるのだ。多少は護衛の心得があって当然なのかもしれない。
「分かった。じゃあ、これからよろしく」
俺は右腕を前に伸ばす。彼女も俺の意図に気づいて腕を伸ばす。
「よろしくおねがいします!」
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