無邪気な少女の異世界冒険記

敷島楓

第296話 母方の知合いと種族の新規出会い【おまけ⑰【語り部】】

どうやら、ギルドのマスターも薬の効果を知り土下座をして回復薬を求めてくる。その理由が、この歳になりやっとつい二週間前に、年下の奥さんを貰ったと言ってきた。ちなみに、ギルドマスターは、亜人で言えばドワーフ族らしく念願のエルフとの結婚が出来た事を喜んでいると聞くが、出会いを聞くとある意味陰謀いんぼうでわないかと疑いがあるようなはなしであった。何故なら森で孫になった少女をこのマスターが、娘の様に育てているうちに、昔夢を見た憧れの女性に育っていき、娘である少女も大人になり、ふつくしい女性へと変わった所まではよかったもののファザコンに近いくらい父親が大好きになってしまい何年たっても忘れずにいたらいずれ結婚してやるなんて約束した訳などもあったり、冒険者をして色々と旅をしていたが、父親以上に好きになる男性がいなかった事もあり、数十年たって冒険から戻って来た娘の一言が、『ギルマス結婚してね!』と満面の笑みで、キスをした事から父親として育ててきたギルドマスターもやはり男だった事もあり、その場の勢いで、一線を超えてしまいいまにいたると僕とお姉様等が離れた場所で正座をしながらユウキ君のお姉さんに頼み込むように話をしているのが聞こえる。勿論魔法で聞けるように細工して聞いているのだが、途中何故かここだっと言う時に、雑音が入り聞こえなくなる事もしばしあった。そんな訳で、お嫁さんを呼んだら許すわと言って、お嫁さんを呼ぶ事十五分位で、ギルドマスターの前に凄く綺麗な金髪で、水色の目をした女性というより、少女にちかい子が現れる。年齢を聞くとユウキ君のお姉さんと50年くらいしか変わらない事が解り、ロリコン説が消えて、薬を貰える許可が下りる。その後嫁であるエルフが怒ったが、ユウキ君のお姉さんの名前を聞くと急に大人しくなり、ここの料理は、私が作らせて頂きますねと言って、調理場へと行ってしまう。どうやらこのお姉さんも特殊な一族なのだろうと今頃解ったのだった。


そんな事をしていると眠っていた。ユウキ君とルナレーギーナちゃんが目を覚ますと悲鳴が聞こえる。急いで向かったのが、もちろん父親であるガゼフお兄様である。


「どうしたんだ?」


「ルナレーギーナよ?」


「パパ!?」


「私の隣に、見知らぬ男の子がいるよ!」とユウキ君を見て言っている。どうやらまじかで見ていなかった事と服をきちんと着せていなかったユウキの姉が原因だった事が解るまで、パパであるガゼフお兄様の殺気がやまなかったとだけ言える。そんな殺気を浴び続けていれば勿論気絶コースなのは、確定であってまた意識を失ってしまうのだった。ユウキ君としては、災難だっただろうがそれも運命として受け止めるのも彼の運としか言えなかった。誤解もとけて、なんとか気絶した彼をガゼフお兄様が起こした頃に、ギルドマスターの若奥さんが作った料理が大きなテーブルの上に乗せられている。ウィンお姉様は、僕の手を取り席へと向かい隣に座ると、お母様の顔を見て食べないのと訴えている顔が見える。勿論僕のもう隣には、リーヴスラシルが座っている。その隣には、先ほどの兄弟であるヴァンパイアが座っており、ウィンお姉様の隣には、お母様が座りその横を取り合う様にならない様に、上手くガゼフお兄様の娘であるリーヴスラシルちゃんが座り横にガゼフお兄様が座るという感じになる。


「えっと、色々ありましたが、皆様楽しくお食事をして下さい」とギルドマスターの奥さんであるエルフの女性が一言いう――


「乾杯!?」


そして、やっと食事が始まったのだった。

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