無邪気な少女の異世界冒険記

敷島楓

第84話 お爺ちゃんの家に長くお泊り【禁術の罠1】

吸い込まれて来たらここは、闇の世界ライトの魔法を使い辺りを照らし――照らした先には、看板の様な物がある。僕は、その近くまで進みじっと書かれている文字を読んだ。


「汝ここに来た事を後悔するべし、ここは、時の泊まりし場所なり、戻れば一秒にも満たない時間しかたっていない、そして、この場所は、時間を停止された場所なり、停止とは全てに当てはまるものなり――」


書いてある意味が全く解らない……


確か、転移魔法を楽しく学ぶ本を開いて、その後トラップによってこの場所に吸い込まれていまにいたる。


気になったのが、時間が停止しているなかで動ける事と鑑定スキルで自分のステータスを見てみると――意味が解った気がしてくる。


SPが回復しておらず、減ったままだと言う事これは、時間がたてばたつほど回復する再生すると言う意味でスキル全体が時間で固定されていると言う事だから停止となると使えば使っただけなくなり回復せずに、ただSPが減ってくという方式になる。但し、それを考えると何かしら攻撃をくらうと再生も出来ないからポーションに頼るしかないと言う事になる。この未知な空間で何が起こるのだろうか?


そして、看板の裏に樹で出来た扉がある――これを開けて進めと言う事だろうが、この時点で回復はしないと言う事だから、ここから先に危険があったら乗り越えないといけない状態とみる。


SPは、確かに気になるが死んだらもともこもないから出来る限り魔法と付与を身体にかけてから扉を開けた――すると、真っ白な光の部屋へと繋がり振り向くと扉は閉まり、消えてなくなると言う事態になる。


これは、転移魔法を習得するのが先か僕のSPとポーションが切れるのが先かの戦いになる。


さてはて、次の場所へと進んで行くと?


今度は、銅の看板がある――「ここにこられたし者よ、よくぞ決意して来た、その心は、素晴らしい物であるが、はかない物とも言う、ま、どっちにしても転移魔法覚えないとここから出られずに永遠とその姿で居る訳だから限界と言う悲しい運命が待っているだろう……」それを乗り越えた者こそが、立派に覚えられるであろう――でわ、次の扉へ進みたまえ――


長い文章が、書かれている。


次の扉がやはり看板の後ろに存在する。


文章を読まないと扉は、召喚されないのだろう――何故なら先ほどまでただの看板と空間だけの世界だったからだ!


文章を読むことで、段々と雲のように、ふわふわと白い雲が現れたと思えば、読み終わると何故か不思議に扉になっている。


そして、現れた扉の色は、銅で出来た扉だった。


僕は、扉を押すとまた新たな空間へと飛ばされる――そして、先ほどまであったはずの扉は、やはり消えていくのだった。


そして進むと今度は、銀の看板がある――「これより先は、命の保証がない事を言っておく、戻れないが戻る方法をここで見つける事が可能かもしれないし、可能じゃないかもしれない、それは、儂らにも解らない――」そして、言えることは、この世界のパズルを組み立てて、転移魔法を習得せよ……


そして、虹色の看板が目の前にある――左には、金の看板がある――右には、白銀の看板がある――どれを選べばいいか解らないが、僕は、何故か自分を信じる色として、白銀の看板を読むことにして、その場に立つ。


白銀の看板の目の前に来る――「ここを選びし者よ、ここからの試練は、本当に知識になる試練である、心して習得に励め――」


僕は、白銀の扉をゆっくりと開ける――何故か今までよりかなり重い扉だった為か、押すのに時間がかかりゆっくり先に進む事になるのだった。

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