運命には抗えない

あぶそーぶ

ep.2 18.5話 裏会議

   そこは魔王城の地下に存在する部屋。全体的に薄暗いと言えるその部屋に数十もの悪魔がひしめき合っていた。

   「部屋」と言っても高さは10メートル程もあり、奥行が40メートルもある大部屋だ。

   また南側に両開きの扉があり、逆方向には玉座があった。そこにはまだ誰も座っておらず、悪魔たちは今か今かとその時を待ちわびていた。

   暫くして、扉が開かれた。無論誰もが入室してきた者を確かめるためだ。それを我らが王と認識すると大きな雄叫びを上げ始めた。

   王はそれを心地よくも迷惑だとも感じず、ただ受け止めながら玉座を目指した。

   玉座につき王が振り返ると瞬く間に音が止んだ。王はそのことを確認すると言葉を発した。

「これより最終作戦決行の最終確認を行う既に何度も確かめているとは思うが念の為だ」

   一呼吸置いたあと、また話し始めた。

「まずピアラシーク、グルーシャ、マンダリン、スリーバの東の4大都市に全ての鬼を投入する。倒されればそれで良し、先に進めるのであればそのまま王都に向けて侵攻だ。鬼滅団とてそうなれば全勢力を差し向けてくる。そこでオレ達が奴らの後ろから逆襲し、一網打尽にする。無論、その他、、、」

   その後も細かな打ち合わせを行い、何重にも策を重ね完璧な物へと近づけていった。

   「人類抹殺」

   この作戦はその想いが元となっている。人間が悪だ、憎い、殺す。

   悪魔と呼ばれし彼らはいつしか自分達こそが真の人類だと感じ始めていた。

   故に一部の者たちはこの作線を別の呼称を付けていた。

   「人類浄化」と。







   「運命には抗えない」をまた読んでくださりありがとうございます!

   既に70話越えた訳ですが、皆さん疑問に思っていらっしゃる読者様もいると思います。

   はい、何処が「運命」に「抗えない」のかという部分です。

   このままだとタイトル詐欺になってしまいますがご安心を。

   ネタバレ防止のため細かくは言えませんが、きちんとタイトルは作中の伏線と共に回収させて頂きます。

   では、また今度あとがきでお会いしましょう!

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