五つの世界の端々で
魔人の憂鬱 12
「つまりデュランさんはカライドの幼馴染で魔王様、と言う事ですか」
「うむ」
よくある屋上フードコート
青空の下その隅でカツ丼を必死に貪る美女
に質問をし続ける眼鏡の鳥谷
と同じようにカツ丼を貪る山口と俺
「信じられねぇな。カライドマジでただの武器屋かよ」
「そうだ。死んだ両親からもらったもんだ」
「我もよく遊びに行ったものじゃ」
「そこだよそこ。何で魔王様がただの商売人と知り合いになれんだよ?お城とかに住んでそうなのに」
と山口
まぁその気持ちは分かる。が
「こいつは隣の八百屋の娘だ」
『えっ』
「まぁ、そう言う反応になるよな」
「?何故じゃ?」
人間界で驚いた事の1つ
それは魔界の常識が一切通用しない事
もちろん世界が違うから常識も違うのは当たり前で
魔界のシンプルでたった1つのルール
『弱肉強食』
強い奴が偉くて弱い奴が悪い
たったこれだけ
その中でこいつが1番強かったから魔王になった
本当にそれだけの話で
「魔王ってのは欲しい物は力で奪って自分の物に出来る最強の魔族の事を指す。こいつは魔界で1番強くて偉かっただけだ」
「だけって……それじゃ国の運営は出来ないだろう」
「魔王にならない代わりに魔王の次の次ぐらいに偉い貴族様ってのがいてな。そいつらが全て仕切ってたようなもんだった」
「つまり象徴としてデュランさんは存在していた、と?」
「そういうことだ」
「しかしそれはそれで腹が立つもんでな。やれ増税だの何だので無茶苦茶やっとったんじゃ」
「絵に描いたような悪者だったんですね」
うむ、と頷いてカツ丼を口に流し込み幸せそうに咀嚼
「じゃからカー君と我と2人でその貴族全員ぶっ殺してやったのじゃ」
「それは穏やかじゃないですね…」
色々端折ってはいるがほぼ魔王の言う通りだな
その少し後に亮太に召喚されてそれから魔界の事は放ったらかしだ
「それで今日デュランちゃんは何しに来たの?」
「カー君とデートしたくての」
「やっぱりカライドは死ね!」
「おうご飯粒飛ばすな馬鹿野郎」
「愉快じゃのうカー君の僕は」
「しもべ?」
鳥谷が眉間に皺を寄せる
「違う、こいつらは友達だ」
「また友達とやらか?あの巨乳の魔師も友達とか言っとったのう」
「は?」
山口の鼻から豚カツが出てきた。やばい
「魔界には上下関係があるが人間界にそんなもんは存在しない」
「不可思議な世界じゃのう」
「びっくりした…カライドが僕達の事そんな風に見てたなんて」
「いや話聞いてねぇのかよ。見てない見てない」
「巨乳って何だ?お前まだ俺に殺されたいのか?」
ゆっくりと山口が立ち上がって拳を握り締めている
「無礼者。控えろ」
「うべっ!?」
魔王が一瞥すると同時に山口が落ちるように椅子に座らされた
「お前もだやめろ馬鹿」
魔王の顔を顎の下から鷲掴み、少しだけ力を込める
「うむ」
よくある屋上フードコート
青空の下その隅でカツ丼を必死に貪る美女
に質問をし続ける眼鏡の鳥谷
と同じようにカツ丼を貪る山口と俺
「信じられねぇな。カライドマジでただの武器屋かよ」
「そうだ。死んだ両親からもらったもんだ」
「我もよく遊びに行ったものじゃ」
「そこだよそこ。何で魔王様がただの商売人と知り合いになれんだよ?お城とかに住んでそうなのに」
と山口
まぁその気持ちは分かる。が
「こいつは隣の八百屋の娘だ」
『えっ』
「まぁ、そう言う反応になるよな」
「?何故じゃ?」
人間界で驚いた事の1つ
それは魔界の常識が一切通用しない事
もちろん世界が違うから常識も違うのは当たり前で
魔界のシンプルでたった1つのルール
『弱肉強食』
強い奴が偉くて弱い奴が悪い
たったこれだけ
その中でこいつが1番強かったから魔王になった
本当にそれだけの話で
「魔王ってのは欲しい物は力で奪って自分の物に出来る最強の魔族の事を指す。こいつは魔界で1番強くて偉かっただけだ」
「だけって……それじゃ国の運営は出来ないだろう」
「魔王にならない代わりに魔王の次の次ぐらいに偉い貴族様ってのがいてな。そいつらが全て仕切ってたようなもんだった」
「つまり象徴としてデュランさんは存在していた、と?」
「そういうことだ」
「しかしそれはそれで腹が立つもんでな。やれ増税だの何だので無茶苦茶やっとったんじゃ」
「絵に描いたような悪者だったんですね」
うむ、と頷いてカツ丼を口に流し込み幸せそうに咀嚼
「じゃからカー君と我と2人でその貴族全員ぶっ殺してやったのじゃ」
「それは穏やかじゃないですね…」
色々端折ってはいるがほぼ魔王の言う通りだな
その少し後に亮太に召喚されてそれから魔界の事は放ったらかしだ
「それで今日デュランちゃんは何しに来たの?」
「カー君とデートしたくての」
「やっぱりカライドは死ね!」
「おうご飯粒飛ばすな馬鹿野郎」
「愉快じゃのうカー君の僕は」
「しもべ?」
鳥谷が眉間に皺を寄せる
「違う、こいつらは友達だ」
「また友達とやらか?あの巨乳の魔師も友達とか言っとったのう」
「は?」
山口の鼻から豚カツが出てきた。やばい
「魔界には上下関係があるが人間界にそんなもんは存在しない」
「不可思議な世界じゃのう」
「びっくりした…カライドが僕達の事そんな風に見てたなんて」
「いや話聞いてねぇのかよ。見てない見てない」
「巨乳って何だ?お前まだ俺に殺されたいのか?」
ゆっくりと山口が立ち上がって拳を握り締めている
「無礼者。控えろ」
「うべっ!?」
魔王が一瞥すると同時に山口が落ちるように椅子に座らされた
「お前もだやめろ馬鹿」
魔王の顔を顎の下から鷲掴み、少しだけ力を込める
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