脳内電脳ゲイム

月神

第九話 哀しき運命

『(どうしてなんだろう…)思い出せない!っ。』


「んあっ!?…ゆ、夢か…。」


 アキは不意に目が覚めた。


「ん?どうしたんですの?アキ?。」


「どうしたんですか?アキ。」


「大丈夫なのか?アキ。」


「だっ、大丈夫です…か?…アキ…さん…。」


「大丈夫ですか?アキ…さん?。」


「大丈夫にゃんか?アーキー?。」


全員がアキを心配した。キルもイルも五真も奈瑠もニアもるるも、


全員が…?






「あ、ああっすまん皆。俺は大丈夫だ。」


アキは冷や汗をかきながら告げる。


「前にもこんな事あったんだから本当に気を付けるのですわよ?アキ?。」


「…そうだな。そういえば幾は?。」


そうだ。心配をしたメンバーの中に幾は居なかったのだ。


「あそこ…。」


五真が指を指した先には幾が座っていた。ちゃんとした正座で、


「……アキには…何かが見える…どす…。」


「?どういう事だ??。」


「邪悪な者̀っていうか…なんどすかねぇ…妾にも分からぬ者が居るんどすよ…。」


「私からも言っていいですか?。」


「ああ。お好きに。」


「あのですね…幾さんのその言葉、とても分かる気がします…。」


「どうしてだ?。」


「私は何かが見える訳では無いのですが、音で分かるんです。」


「音で…?。」


「はい。アキさんの中からギシギシミシミシと蝕む音が、」


ニアが言う。全員が絶句した。


「ええ、そうどす。ニアの言うことはすべて合ってるどす。…これは言い難いどすけど、言うどす。








…絶対、何かに取り憑かれてるどす。」


「…………………………。」


無言になる一同。アキは自分で話を切り出した。


「本当…なのか?。」


「可能性はあるどす。」


幾は即答する。


「もし…アキの中に眠っている邪悪な者が暴走したら…どうなるん…です?。」


「多分、無限の剣インフィニティーソードまで蝕まれ、その剣は一生の時を経て力を失うであろう…といった所どす。」


「力を失う。…か…。」


段々、メンバーの口数が減る。






シュンッッ






「血が出てますわ!?大丈夫ですの?。」


矢が飛んで来たのだ。どうやら矢先がアキの頬を掠ったようだ。


「ああ、過擦り傷だ、問題ない。」


バシンっ


気付けばもう戦闘バトルは始まっていたのだ。五真が先陣を切る。


「お前は何者だ?。答えろ。」


「俺はただの『アイズ』のメンバーだよ〜。」


「相手は弓使いだ、気を緩めるなっっ!!。」


「おっけいー。アキ。」


そこに現れたのは『アイズ』のメンバーだった。


「ぐわぁ!?。」


最初はアキ達が優勢だった。


だが、


「あれ?全然当たらないな〜w。」


「くっ…あいつ、回避してやがる。」


回避術を使って来たのだ。


「俺の矢は百発百中。狙えないものは無いぜ!。」


シュン。シュシュシュシュシュンっっ!!


その言葉は本当だった。イル達にしっかりと当たったのだ。


「(こいつ、只者じゃねえ…)気を引き締めろっ!。」


その時だった。


シュパーンツツツツ!!


「あ、あぁ…。」


バタンツツ


「アキ、アキ!?。」


『アイズ』のメンバーが放った矢がアキのひたいに刺さったのだ。


アキは倒れた。


「しっかりして!!アキ!!。」


「…game  overですの?…。」


幾以外のメンバーが一斉に倒れたアキの周りに集まる。


「…………………。」


幾は目を瞑り、ひたすら黙る。


「アキっアキっアキ________。」










______哀しき運命______










あとがき
どーも、月神ですぅ…
えっとぉ…ずっとぉ…小説の制作自体を忘れぇ…小説の更新をぉ…遅らせてしまいましたぁぁぁ……(泣)
さて、この話はさて置き、短編にしときました!この先の物語は別な話に分けたかったので!!
あ、そんなに期待しないで下さいね?大した話では無いので、ただタイトル的にこの先の物語は合わなかったからです。


ではではまたお次の話でぇー
ばいばいー
月神

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