脳内電脳ゲイム
第七話 音を奏でる者 前編
『どうして…。どうしてなの?ここを出たのは良かった。…なのに…なのに…
こんなにも声が出ないなんて…。』
「…っ。」
ニアは目を覚ました。ニアには悩みがあったのだ。つい先日、闇に包まれた監獄の中から彼女はアキ達に助けて貰ったのだ。だが、どうも様子が可笑しい。
「…こ…え…?。」
「?どうした ニア??。」
「この前…まで…声が…出ていた…のに…。」
「ああ。あまり無理するな。言いたいことは分かる。この前まではいつもの様に声が出ていた。だが、声がいきなり出なくなったって事だろ?。」
アキが話をまとめ、ニアに問う。ニアは頷いた。
「…でも、どうして声を気に?。」
「それ…は…。」
「貴方…まさか…あのゲームの…!?。」
「は…い…。」
イルが何かに気が付いた。
「あのゲームって何ですか?女神さん。」
「有名な音ゲーですよ。普通はゲーセンとかであるんですけど…。あの…そのゲームの歌姫…ですよね?。ニアさん?。」
「は…い…。つか…れて…しまった…様…です。」
ニアは掠れた声の中で必死に声を出そうとしていた。
「…。なんか可哀想にゃ…。絶対何かに操られてるにゃ!!。」
「おいおい、冗談はよしてくれ。」
「そうかもしれないにゃ、元々ニアは『アイズ』の施設の牢獄でずっと暮らしていたにゃ、そう考えたら可能性はあるはずにゃ!!信じるにゃ!!!。」
必死に納得を得ようとしていたるる。必死過ぎてるるの着ているメイド服のスカートが揺れる。
「そう…怒らないでるる。キル達ならきっと犯人を見つけられますわ。」
異様な自信を見せるキル。
「声が出ない…か…。」
「まあ、無様なお声ですこと…。妾の呪いの監獄に閉まっていた甲斐があったどすえ〜。」
アキは視線を向けた。そこに立っていたのは、和風服の女性だった。
「何を言おうが答えは同じであるぞ、少年よ…。妾は何者か、答えはこうである、『アイズ』の幹部、幾どすえ。」
どうにも話の読みが早い幾。『アイズ』の幹部であり、『アイズ』のリーダーの補佐だとの事。
「何の為にここに来た。」
「そんなの決まってるどす、そこにおるうつくしゅうをんなのこをお目にかかりたいと思ったんどすえ。さぞ苦しかったであろう?そしてさらいにお伺いしたんどす、また…彼女に楽しい日々を送って貰う為に…。」
笑顔ながらに幾はそう言った。
その顔の裏は…
あの日から何日か経った。
ニアの声はまだ治らない、
「あいつを倒せばニアの声が戻るって言ってもなぁ…。だよな…。」
その夜の夢の中、一人の少女______ニアは生と死を彷徨っていた。
「何だろ…この世界…とても…楽だな…。」
「そうであろう?。」
聞き覚えのある声がした。そちらに目をやると、
「幾さん、でしたね。」
「覚えとってくれて光栄どす。妾は幾である、そして…其方は…あの時よくも『アイズ』の支配下にあるあの監獄から抜けたどすね…さぞ勇敢かつ儚い行動で妾は尊敬するぞ。」
「どうして私をあの様な監獄へ??。」
ニアは問う。幾は、
「決まってるどすえ、其方を匿ってあげたんどす。」
「かくまう」の意味が分からなかった。
「正直言うて其方はもうあのゲームでは必要ない存在どすよ?。…だから存在価値の無くなった其方の声を妾がこうして無くしてんどすえ。」
「くっ…そんな…あのゲーム内では私は何だったの??。なら幾さん教えてくださいよっ!、…私は声を失ったらどうなるんですかっ!?。」
必死に問う。だが幾は、
「アンサーは今は言わないでおこうか、そのうち分かるどすよ、其方が惨めにもがき苦しんでいたら…ね?。」
責任感のないその答え、ニアはただただ泣くだけだった。
『…じょ…ぶか?ニア??。』
ニアが目を開いた先にはアキがいた。ニアは、さっきの夢で大分魘されていたようだ。
「大丈夫か?。」
「………………。(どうして…私声が…無くなってる!?…。)」
ニアは、残酷な事に何一つ声が出なくなったのだ。
「まさか、声…出ない??。」
アキがニアに問う。ニアは必死に首を縦に振った。
「…そうか、あの幾とか言う奴にやられたんだな…。じゃあさ、女神さんかキルー?。」
「ん?アキ、どうしましたか?。」
「キルになんか用ですの?。」
アキは事情を言うと、2人は笑顔で、
「そのような魔法が使えるのは暗黒魔法なのでキルが基本的に出来ますよ。」
「ええ、姉様の言う通りですわ。私がニアの翻訳者になりますわ。」
快く引き受けてくれた。ニアは申し訳無さそうな顔でその頭を下げ、感謝の意を表した。
『楽しそうで何よりどす〜。』
「お前は…。」
「覚えてくれて何より、そしてニアさんはあの夢ぶりどすね〜??。」
「やはりニアが魘されてたのはお前のせいか。」
「当たり前どすよ〜?、妾は『アイズ』の幹部どす、ボスの指示に従わなけりゃ誰が従うんどすか〜。」
「では教えてもらおうか、
どうしたらニアを元に戻せる?。」
覚悟の意をもってアキは幾に質問した。幾はやっと口を開き、
「その惨めで存在価値の無い声を主に吸い込んでるのがあそこにそびえ立つあの装置どす。つまり、あれを壊せればあの子の声が元に戻るどす。」
幾の口から告げられた事実はこれだけだった。
「だがそんなに上手くいくほど、『アイズ』は雑魚集団では無いどすよ。」
この時、アキには一つの疑問が湧いてきた。
『どうして、幾さんは俺らにそこまでの情報を寄越すのか?。』
アキからして考えたらそうだ。本当の敵だったら自分の味方の情報なんて渡さない筈だ。
「うちはここで、お話楽しかったどす。」
どうしてなのか分からないが、アキは幾の真偽を突き止めたかった。だが、味方のニアを優先しなければと、焦り困っていた。
「アキ、何をそこまで焦ってるんですか?。」
心配するイル、そのすぐ後、
「とりあえず、焦りは禁物ですわ?。これでも飲んで、落ち着きなさい。ですわ。」
キルも心配して来た。
「そうだな、戦闘準備を終えたら行くぞ。」
そういってアキは、ニアの声を戻す為に装置の下に行くのであった。
______ 音を奏でる者______
あとがき
どうもです!月神です!
テスト期間中なのに小説書いちゃってます!!。
最近、なんか語彙力が無くなってきた感があります…。
ニアの運命は如何に!?第八話、お楽しみに〜。
こんなにも声が出ないなんて…。』
「…っ。」
ニアは目を覚ました。ニアには悩みがあったのだ。つい先日、闇に包まれた監獄の中から彼女はアキ達に助けて貰ったのだ。だが、どうも様子が可笑しい。
「…こ…え…?。」
「?どうした ニア??。」
「この前…まで…声が…出ていた…のに…。」
「ああ。あまり無理するな。言いたいことは分かる。この前まではいつもの様に声が出ていた。だが、声がいきなり出なくなったって事だろ?。」
アキが話をまとめ、ニアに問う。ニアは頷いた。
「…でも、どうして声を気に?。」
「それ…は…。」
「貴方…まさか…あのゲームの…!?。」
「は…い…。」
イルが何かに気が付いた。
「あのゲームって何ですか?女神さん。」
「有名な音ゲーですよ。普通はゲーセンとかであるんですけど…。あの…そのゲームの歌姫…ですよね?。ニアさん?。」
「は…い…。つか…れて…しまった…様…です。」
ニアは掠れた声の中で必死に声を出そうとしていた。
「…。なんか可哀想にゃ…。絶対何かに操られてるにゃ!!。」
「おいおい、冗談はよしてくれ。」
「そうかもしれないにゃ、元々ニアは『アイズ』の施設の牢獄でずっと暮らしていたにゃ、そう考えたら可能性はあるはずにゃ!!信じるにゃ!!!。」
必死に納得を得ようとしていたるる。必死過ぎてるるの着ているメイド服のスカートが揺れる。
「そう…怒らないでるる。キル達ならきっと犯人を見つけられますわ。」
異様な自信を見せるキル。
「声が出ない…か…。」
「まあ、無様なお声ですこと…。妾の呪いの監獄に閉まっていた甲斐があったどすえ〜。」
アキは視線を向けた。そこに立っていたのは、和風服の女性だった。
「何を言おうが答えは同じであるぞ、少年よ…。妾は何者か、答えはこうである、『アイズ』の幹部、幾どすえ。」
どうにも話の読みが早い幾。『アイズ』の幹部であり、『アイズ』のリーダーの補佐だとの事。
「何の為にここに来た。」
「そんなの決まってるどす、そこにおるうつくしゅうをんなのこをお目にかかりたいと思ったんどすえ。さぞ苦しかったであろう?そしてさらいにお伺いしたんどす、また…彼女に楽しい日々を送って貰う為に…。」
笑顔ながらに幾はそう言った。
その顔の裏は…
あの日から何日か経った。
ニアの声はまだ治らない、
「あいつを倒せばニアの声が戻るって言ってもなぁ…。だよな…。」
その夜の夢の中、一人の少女______ニアは生と死を彷徨っていた。
「何だろ…この世界…とても…楽だな…。」
「そうであろう?。」
聞き覚えのある声がした。そちらに目をやると、
「幾さん、でしたね。」
「覚えとってくれて光栄どす。妾は幾である、そして…其方は…あの時よくも『アイズ』の支配下にあるあの監獄から抜けたどすね…さぞ勇敢かつ儚い行動で妾は尊敬するぞ。」
「どうして私をあの様な監獄へ??。」
ニアは問う。幾は、
「決まってるどすえ、其方を匿ってあげたんどす。」
「かくまう」の意味が分からなかった。
「正直言うて其方はもうあのゲームでは必要ない存在どすよ?。…だから存在価値の無くなった其方の声を妾がこうして無くしてんどすえ。」
「くっ…そんな…あのゲーム内では私は何だったの??。なら幾さん教えてくださいよっ!、…私は声を失ったらどうなるんですかっ!?。」
必死に問う。だが幾は、
「アンサーは今は言わないでおこうか、そのうち分かるどすよ、其方が惨めにもがき苦しんでいたら…ね?。」
責任感のないその答え、ニアはただただ泣くだけだった。
『…じょ…ぶか?ニア??。』
ニアが目を開いた先にはアキがいた。ニアは、さっきの夢で大分魘されていたようだ。
「大丈夫か?。」
「………………。(どうして…私声が…無くなってる!?…。)」
ニアは、残酷な事に何一つ声が出なくなったのだ。
「まさか、声…出ない??。」
アキがニアに問う。ニアは必死に首を縦に振った。
「…そうか、あの幾とか言う奴にやられたんだな…。じゃあさ、女神さんかキルー?。」
「ん?アキ、どうしましたか?。」
「キルになんか用ですの?。」
アキは事情を言うと、2人は笑顔で、
「そのような魔法が使えるのは暗黒魔法なのでキルが基本的に出来ますよ。」
「ええ、姉様の言う通りですわ。私がニアの翻訳者になりますわ。」
快く引き受けてくれた。ニアは申し訳無さそうな顔でその頭を下げ、感謝の意を表した。
『楽しそうで何よりどす〜。』
「お前は…。」
「覚えてくれて何より、そしてニアさんはあの夢ぶりどすね〜??。」
「やはりニアが魘されてたのはお前のせいか。」
「当たり前どすよ〜?、妾は『アイズ』の幹部どす、ボスの指示に従わなけりゃ誰が従うんどすか〜。」
「では教えてもらおうか、
どうしたらニアを元に戻せる?。」
覚悟の意をもってアキは幾に質問した。幾はやっと口を開き、
「その惨めで存在価値の無い声を主に吸い込んでるのがあそこにそびえ立つあの装置どす。つまり、あれを壊せればあの子の声が元に戻るどす。」
幾の口から告げられた事実はこれだけだった。
「だがそんなに上手くいくほど、『アイズ』は雑魚集団では無いどすよ。」
この時、アキには一つの疑問が湧いてきた。
『どうして、幾さんは俺らにそこまでの情報を寄越すのか?。』
アキからして考えたらそうだ。本当の敵だったら自分の味方の情報なんて渡さない筈だ。
「うちはここで、お話楽しかったどす。」
どうしてなのか分からないが、アキは幾の真偽を突き止めたかった。だが、味方のニアを優先しなければと、焦り困っていた。
「アキ、何をそこまで焦ってるんですか?。」
心配するイル、そのすぐ後、
「とりあえず、焦りは禁物ですわ?。これでも飲んで、落ち着きなさい。ですわ。」
キルも心配して来た。
「そうだな、戦闘準備を終えたら行くぞ。」
そういってアキは、ニアの声を戻す為に装置の下に行くのであった。
______ 音を奏でる者______
あとがき
どうもです!月神です!
テスト期間中なのに小説書いちゃってます!!。
最近、なんか語彙力が無くなってきた感があります…。
ニアの運命は如何に!?第八話、お楽しみに〜。
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