冥界の女王

しばらくして、見知らぬ女性が現れた。

「あの～立原恵さんですか？」

「そうですけど…」

「私は、ペルセフォネ、冥界の女王です」

「はぁ～そうですか」

「この度は私どもの不手際でここまで来ることになった誠に申し訳ございませんでした」

そう言って頭を下げたのだった。

「それはいいけど、俺は生き返りたいのですが」

「そうですよね…」

そうこまで言って彼女は目をそらした。そして

「実は、あなたの魂がこの先に行くと大変なことになります。そして、現世に戻る場合にも、少し不都合があるのです」

「どういうことです？」

「実は、あなたは冥界に来てしまっているのです。本来なら現世に止まるべき魂が現世になくなり、現世が不安定な状態になっていた為、緊急措置を講じてしまっています。ですから魂を戻すためにはある儀式を執り行わないと行けません」

「その儀式とは？」

「エレウシースの秘儀、これを執り行わいといけないのですが、その為にはいくつかの試練をクリアしなければいけません」

「何故ですか？あなた方の落ち度でこうなったのでしょう？納得がいきません」

するとペルセフォネはため息をついた。

「それは、そうなんですが、あなたにも、落ち度はあります。本来ならあなたはあの場面で、危険を察知して事故に合わなかったはずです。なのに」

「そんなこと言われても」

「あなたは厳格に言うとちがいますが、冥界まで来てしまっているのです。ですから冥界規則に従って頂きます」

生き返る為だ、仕方ない

「わかりました。その試練を受けましょう」

「そうですか、試練を受けますか、ところで異世界転生という手もありますよ」

「へ？異世界って、あのラノベの世界ですか？」

あのチート、ハーレムの世界が実際にあるのか

するとペルセフォネはコホンと咳払いをした。

「あの〜ひょっとして」

「私は神です。あなたが考えていることくらい簡単見通せます」

「すみません」

「謝らなくて、結構です。人間ですから。それでしたら、尚更転生されてはいかがですか？多少、チートな能力とハーレムくらいはつけますけど」

これこそ究極の試練だ。