今朝の出来事

「でも・・・キスしていい？」

沙織さんの一言、切ない目で訴えてこられては拒むわけにはいかない。俺はかなり動揺していた。それは、ハグは何度かしたことある。ほおにキスしたこともなんどかある。こんな状況でキスをするというのはもうドキドキものだ。けど、彼女はお義母さんだという善人と親父から聞いたことで悪魔のささやきが流れてきている。そして、俺の結論は右の頬を出すこととだった。

「どうぞ・・・」

その時彼女の顔が少し怒ったかのように見えた。そして、再びあの切ない表情を見せたかと思うと俺の頬に手を添えてきた。

「沙織さん・・・何を・・・」

俺は彼女に押し倒され、唇を通して彼女のぬくもりが伝わってきた。

「・・・」

そして、部屋を出る時

「ファーストキスだぞ。有難く思え」

そう言って、部屋を後にしたのだった。

あっという間の出来事に俺の頭の中はパニックというか放心状態になっていた。

放心状態から抜け出せたのは、しばらくしてからのことだった。リビングに向かうと沙織さんが朝食を準備していた。

「おはよ」

沙織さんのあいさつに少しびくりとしてしまった。

「あ・・・おはよ」

そんな俺を見た紗耶香ちゃんが

「めぐみくん。どうしたの？」

「なんでもない」

そこへ朝食の準備を終えた沙織さんは普段通りに動いていた。

＊＊＊

学校へ行って気が付いた。

期末テストだ

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