学園のアイドルと同居することになりましたが・・・

seabolt

まだ 続く

話はまだ続いていた。

すでに遅いのだが俺は手にしていたHな本を隠した。男ごごろという奴なんだが沙織さんの冷たい視線が痛い。冷凍光線とはこのことだろう。

「さてと…」

とぼけてみたが沙織さんの顔は怖い

「ふーん…そんなのに興味あるんだ…」

「あ…これは…」

「おかしいと思ったのよ。部屋には全くこんな本がないと思っていたら、和室コーナーなんかに隠していたんだ」

「あ…だから…違うって…あ!!」

がばりと例のHな本を取り上げた沙織さんはパラパラとそれを見て、

「最近買ったんだ…」

「え?」

そこで俺のモヤモヤは解消された。これはペイペイちゃんが持ち込んできたんだきっと…と思っていると本を突き返されて、俺は仕方なくその辺の本の下に隠す。そんな俺をジト目で見ている沙織さんが

「これ!!」

そう言って、チョコレートを渡してくれた瞬間、ペイペイちゃんの声がした。

「何しているの?」

すると沙織さんが

「本命チョコを渡したの、旦那様に」

その言葉にカチンときたのかペイペイちゃんが

「恵くんは私の婚約者よ!!」

「私は学校では結婚していることになっているんですけど」

沙織さんが言い返したものだからペイペイちゃんもヒートアップする

「私も本命チョコは渡したわよ!!」

「そーなんだ…私達、時々、一緒に寝ているんですけど」

そこでなんでそんなことを言うんだ?と驚いている俺をよそ眼に沙織さんもむきになって言い返している。そして、ペイペイちゃんも更にヒートアップ

「何ですって!!」

そう言うと俺に抱き着いて

「今晩、一緒に寝てください!!」

すると負けじと沙織さんも抱き着いてきた

「私も一緒に寝るわ!!」

「「う~!!」」

睨みある二人…が俺の方を見た

「「どっちと寝るの?」」

「あ…だったら、3人で寝ない?」

俺の一言に呆れた二人

「「何言っているのよ!!」」

パチン!!

う…ダブルびんたを食らって、俺はその場できゅ~っとなっているが二人は睨んだままだ。そして、出た結論は二人とも俺の部屋で寝るというのだった。

4.5畳しかない畳コーナーで一つの布団に3人で寝るなんて…

しかも、二人ともやけに密着してくる…こうして、眠れない夜を過ごすのだった。

翌朝、全く眠れなかった俺は久しぶりに学校へ行くことになった。

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