学園のアイドルと同居することになりましたが・・・
命日
命日
今日は、母さんの命日。誰よりも早く目を覚まして、仏壇を掃除して、線香に火をつけたけど、流石にこの時間に輪を鳴らすわけにはいかない。合掌をして畳コーナーからでた。
さてと、いつもの日課の朝食を作っていると、日曜日なのに珍しく親父が朝早く起きてきた。
「おはよ」
「ん?おはよ。恵」
「親父?こんな早くにどうしたんだ?」
まだ5時半、普通ならこんな時間に起きてくるはずもない。
「あ…今日も仕事でな」
そんな親父の言葉に、少しがっかりした、けど、仕事ならしかたない。
「あ…そう、でも、親父、沙織さんをたまにはかまってやりなよ」
すると親父は俺の方をじっと見て、ニヒヒと不敵な笑みを浮かべだ。
「ひょっとして、オマエ、沙織に惚れたか?」
「何言ってんだ。お義母さんに惚れるわけないだろう」
「瀬里奈も怪しいって言ってたもんな」
「あのなぁ~」
そこまで言った途端に親父のスマートウォッチが鳴りだした。
「おおっと、時間だ。恵、行ってくるから。じゃ!!家のこと任せたぞ!!」
こうして親父は家を出て行ってしまった。
時刻は、6時半、朝食の準備は既にできていた。後は、みんながいつ起きてくるかだけなんだが、俺は先に朝食を取っていた。すると、沙織さんがダイニングにやってきた。
「どうしたの?こんな早くから朝ごはん食べて」
「ごめん…今日、用事があって行くところあるから」
「え?」
俺の言葉を聞いてきょとんとする沙織さん
「うそー!!」
その後ろで驚きの声を上げる紗耶香ちゃんがいた。
「今から行けば午前中には家に戻って来るから、あっ、朝食はここに準備してるからね」
そこまで言うと紗耶香ちゃんが俺の手をグイッと引いた。
「どこへ行くの?」
「今日、母さんの命日なんだ。だから墓参りに」
すると二人は
「「一緒に行く!!」」
一度、言い出したら二人は全く俺が言うことも聞かずに、慌てて朝食を取って、準備をし始めたのだった。
俺達は今電車の中にいるガタンゴトンと揺られて、霊園に向かっている。霊園ヘは最寄駅から更にバスに乗って行くんだけど、二人とも、何故か、制服を着ていた。理由を聞くと、俺のかあさんへの礼儀をだとか、やがて、霊園近くの花屋でお花を買って、お墓へ向かう。
「パパさんはこないの?」
「あ…親父は、仕事だとか」
「そう…」
やがて、お母さんのお墓の前に着いて驚いた。お墓はきれいに掃除されていて、花も供えてあったのだった。親父、ちゃんと来ていたんだ。ちょっと失望していた自分が恥ずかしくなってそれを呆然と見ていた。
「ここ?」
沙織さんが俺に聞いてきた。
「そう」
「綺麗に掃除してあるし、花もまだ新しいわね」
「恵君、このお花、今日、飾ったばかり見たい。向日葵なんて、この季節にないもの」
沙耶香ちゃんが指摘した向日葵、この花は母さんが大好きだった花だと聞いている。これは、親父の仕業に間違いない。
「親父も忘れてなかったんだ」
こうして、俺は、お墓参りを済ませた。
帰り道……
「恵君、何を報告してたの」
沙耶香ちゃんが質問をしてきた。
「新しい家族が出来たのでよろしくって」
「で?私のこと紹介してくれた」
「もちろん、紗耶香ちゃんも沙織さんもそして瀬里奈さんもかけがえのない家族になりましたので温かく見守ってくださいねと」
「ふーん」
沙耶香ちゃんは少し納得がいってないようだった。一方、沙織さんは、少し笑顔でいたようだった。
しかし、家に着いた途端、事件は起きた。
それは、親父が家にいたのだった。そして、その表情には焦りも見え、口からこぼれた言葉に俺たちは驚くことになった。
「明日から出張しないといけない。しかも、海外に」
その言葉を聞いて、引きつった顔をしていた沙織さんの表情が徐々に悲しみへと変わっていった。
今日は、母さんの命日。誰よりも早く目を覚まして、仏壇を掃除して、線香に火をつけたけど、流石にこの時間に輪を鳴らすわけにはいかない。合掌をして畳コーナーからでた。
さてと、いつもの日課の朝食を作っていると、日曜日なのに珍しく親父が朝早く起きてきた。
「おはよ」
「ん?おはよ。恵」
「親父?こんな早くにどうしたんだ?」
まだ5時半、普通ならこんな時間に起きてくるはずもない。
「あ…今日も仕事でな」
そんな親父の言葉に、少しがっかりした、けど、仕事ならしかたない。
「あ…そう、でも、親父、沙織さんをたまにはかまってやりなよ」
すると親父は俺の方をじっと見て、ニヒヒと不敵な笑みを浮かべだ。
「ひょっとして、オマエ、沙織に惚れたか?」
「何言ってんだ。お義母さんに惚れるわけないだろう」
「瀬里奈も怪しいって言ってたもんな」
「あのなぁ~」
そこまで言った途端に親父のスマートウォッチが鳴りだした。
「おおっと、時間だ。恵、行ってくるから。じゃ!!家のこと任せたぞ!!」
こうして親父は家を出て行ってしまった。
時刻は、6時半、朝食の準備は既にできていた。後は、みんながいつ起きてくるかだけなんだが、俺は先に朝食を取っていた。すると、沙織さんがダイニングにやってきた。
「どうしたの?こんな早くから朝ごはん食べて」
「ごめん…今日、用事があって行くところあるから」
「え?」
俺の言葉を聞いてきょとんとする沙織さん
「うそー!!」
その後ろで驚きの声を上げる紗耶香ちゃんがいた。
「今から行けば午前中には家に戻って来るから、あっ、朝食はここに準備してるからね」
そこまで言うと紗耶香ちゃんが俺の手をグイッと引いた。
「どこへ行くの?」
「今日、母さんの命日なんだ。だから墓参りに」
すると二人は
「「一緒に行く!!」」
一度、言い出したら二人は全く俺が言うことも聞かずに、慌てて朝食を取って、準備をし始めたのだった。
俺達は今電車の中にいるガタンゴトンと揺られて、霊園に向かっている。霊園ヘは最寄駅から更にバスに乗って行くんだけど、二人とも、何故か、制服を着ていた。理由を聞くと、俺のかあさんへの礼儀をだとか、やがて、霊園近くの花屋でお花を買って、お墓へ向かう。
「パパさんはこないの?」
「あ…親父は、仕事だとか」
「そう…」
やがて、お母さんのお墓の前に着いて驚いた。お墓はきれいに掃除されていて、花も供えてあったのだった。親父、ちゃんと来ていたんだ。ちょっと失望していた自分が恥ずかしくなってそれを呆然と見ていた。
「ここ?」
沙織さんが俺に聞いてきた。
「そう」
「綺麗に掃除してあるし、花もまだ新しいわね」
「恵君、このお花、今日、飾ったばかり見たい。向日葵なんて、この季節にないもの」
沙耶香ちゃんが指摘した向日葵、この花は母さんが大好きだった花だと聞いている。これは、親父の仕業に間違いない。
「親父も忘れてなかったんだ」
こうして、俺は、お墓参りを済ませた。
帰り道……
「恵君、何を報告してたの」
沙耶香ちゃんが質問をしてきた。
「新しい家族が出来たのでよろしくって」
「で?私のこと紹介してくれた」
「もちろん、紗耶香ちゃんも沙織さんもそして瀬里奈さんもかけがえのない家族になりましたので温かく見守ってくださいねと」
「ふーん」
沙耶香ちゃんは少し納得がいってないようだった。一方、沙織さんは、少し笑顔でいたようだった。
しかし、家に着いた途端、事件は起きた。
それは、親父が家にいたのだった。そして、その表情には焦りも見え、口からこぼれた言葉に俺たちは驚くことになった。
「明日から出張しないといけない。しかも、海外に」
その言葉を聞いて、引きつった顔をしていた沙織さんの表情が徐々に悲しみへと変わっていった。
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