無数の世界~巡り救う物語~
4話~神達の思い~
私たちが、この魂の持ち主を観察し始めて三年が経った。
そろそろ、頃合でしょうか?皆さんと話し合って日取りを決めた方がいいですね・・・
「皆さん、そろそろ頃合いです・・・」
「う~ん?」
「ああぁ?」
「・・・・・・・」
「そうね・・・」
生命の神と太陽の神は、わかっていないようですね・・・初めに話した事を覚えていないのでしょうか?
 
「そろそろ、神力が溜まったので、この子をこちらに一度呼び出しましょうということです」
「そうだったわねぇ~」
「そういや、そうだったな」
「はぁ・・・忘れてたのね・・・。まあいいわ。それで?どういう形で私たちのことを認識させる?私たちが魂の状態だと、いくらこの子の中にいるとはいえ、姿を見せることはできないわよ?」
「まあ、こちらに呼び出して、私たちが話しかければいいと思いますが・・・」
「それしかねえだろ?」
「そうなるわよねぇ~」
「そうね、他に方法はなさそうだし・・・認識してくれるか心配だけど・・・」
これで私たちのことを、認識させる方法は決まりました。次はどういう形で、こちらに呼び出すかですね・・・
「それでは、どのようにして呼び出しますか?」
「それはやっぱり、この子が寝たときに、夢という形で呼び出すのがいいと思うわ」
「でもぉ~夢だと私たちのことを認識しないんじゃないかしらぁ~」
「でも他にできる方法だと、私たちの声すら認識して貰えないわよ?」
「それしかねぇならそれでいいじゃねぇか。失敗したら、また溜まるまで待ちゃあいいんだからよ」
「それもそうねぇ~」
「それで決まりですね。決行は今日で行きます。よろしいでしょうか?」
「いいわぁ~」
「ああ」
「・・・・・・」
「ええ」
それでは、この子が寝静まるのを待つとしましょう・・・
そして私たちは、初めて彼と言葉を交わした・・・
そして彼が帰ったあと・・・・
「・・・・・それにしても・・・・予想外でした・・・」
「ええ・・・・本当に・・・・・・」
「まさか、アタシ達の姿が見えるなんてな・・・」
「本当に驚きましたぁ~」
「・・・・・・・・・」
皆それぞれ驚いた様子で話した。
「それに名前を聞いて来るなんて・・・」
「そうね。私たちに名前なんてないのにね・・・」
「でもよ、名前考えておくとか言ってたぜ」
「確かに言ってたわねぇ~」
確かに言っていましたが、私たちには関係のないことです・・・私たちの目的はこの子の身体を貰い受けることなのですから・・・
「それよりも・・・なんで私たちの姿を見る事ができたのかしら?」
「そりゃやっぱし、異能持ちだからだろ?」
「それしか考えられません。そもそも、神を五つも宿している事が異常なのです」
「異能って不思議よねぇ~」
「まあ、世界のバグ見たいなものですから」
そしてしばらく雑談した後、私たちはこの子の観察に戻った。
そして、この子・・・・・ユウが五歳になり初めてステータスを見たときのこと・・・・
「おいおい・・・・」
「あらぁ~」
「・・・・・」
「これは・・・」
「酷いわね・・・・」
私たちは困惑した。ユウのステータスが普通子供平均値を大幅に下回っていたのだ。
「どういう事かしら?異能もステータスに現れるはずなのに出てないわ・・・・」
「どうしてなのかしらぁ~?」
「・・・・・・おそらく、私たちのせいでしょう。初めて会ったときから、神力を分けて貰い続けていますから・・・」
「「「「「・・・・・・」」」」」
そして、私たちは黙り込み、沈痛な面持ちでユウの観察に戻った・・・・
 ユウがいじめられ、親に煙たがられ始めてから二年がたち、ユウの妹、ミラのステータス鑑定の日がやって来た・・・
その日から、いじめはなくなった・・・・・・だが、周囲の者達は誰もユウの相手をしなくなった、そして両親までもがユウに関わること避け始め、何事においてもミラを優先し始めた・・・
私たちは沈んだ気持ちでそれらを見ていた・・・
私はそれを利用しようと決めた・・・
「・・・これを利用しましょう」
「本気で言ってんのかよ・・・」
「ええ・・・この復讐心を利用し、ユウの身体をもらいましょう。貰い受けるためには相手の許可が必要なのですから・・・」「そう・・・ね」
「だけどよ!」
「私たちの目的を忘れたの?」
「「「「「・・・・・」」」」」
 そして私たちは暗い気持ちで準備を進めユウを呼び出した・・・
そして私たちは話を進めていき・・・本題を切り出した・・・
 太陽の神が、
「だからもし、復讐するなら、アタシ達が力を貸してやるよ・・・ま、対価は貰うけどな・・・どうす・・・」
「しないよ・・・」
ユウはそう言った
「何故ですか?貴方はみんなを憎んでいるのでしょう?」
「憎んでるけど・・・復讐はいけないことなんだよ?」
「「「「「・・・」」」」」
私たちは黙り込んだ。
「もし、貴方のステータスが低いのは私たちのせいだったとしても憎まずにいられるのですか?」
私は苛立ち紛れにそう言った
「うん・・・」
太陽の神が我慢できずに、怒鳴りつけた、
「なんでだよ!?!?憎くねえのかよ!!」
ユウは恥ずかしそうに言った、
「だって、僕は君たちのこと初めての友達だと思ってるし・・・その・・・ときどき、ここの事が見えてたんだけど・・・みんな僕の様子を見て、申し訳なさそうにしてたから・・・何か、事情があるんじゃないかなって・・・そう思ったんだけど・・・」
その言葉を聞き神達は、驚き、沈黙した、
「「「「「!?・・・・・・」
 私たちの姿が見えた?ありえません・・・そもそもだからといって憎まない理由にはなりません・・・
「そ、そうだ!あの・・・みんなの名前考えたんだけど・・・」
 
 ユウがそう言った時、私たちはとても不思議なきもちになり、私たちの身体が光出した!
「えっと・・・その、みんな、だよね?」
ユウは困惑した様子でそう言った。
「「「「「えっ?」」」」」
私たちはお互いを見合わせた・・・
「「「「「っ!?」」」」」
「これは・・・近づいた・・・の?」
神達の中の誰かがそう呟いた・・・
その後、私たちは上の空でユウの話を聞いていた・・・
「あの、みんなの名前なんだけど・・・少し人っぽくないから、また今度でいい?」
 それを聞いたとき、私たちはなんだかそれは嫌だと思った
私はそわそわしながら、
「そ、その、できれば今考えている名前でいいので、聞かせてもらえませんか?」
他のみんなも、少し戸惑いながらユウにお願いした。
「き、聞かせてくれ!」
「気になるわぁ~」
「是非、聞きたいわ」
「・・・聞き・・・たい・・・」
ユウは緊張した様子で、
「え、えっと、じゃあ・・・・・・・」
ユウは、『ヴィネ』『モート』『サシャ』『ルムナ』『マナン』と、自分の考えた名前を私たちに教えてくれた・・・・・
「「「「「・・・・・・」」」」」
私たちは沈黙した。
それは私たちが初めて感じたものであった。それと同時に、ユウに興味を抱いた・・・・・
私たちがしばらく黙っていると・・・
ユウは、焦り、少し悲しそうに、
「えっと、その、気に入らなかったなら別にいいし、もし僕に名前を付けられるのが嫌なら、もう辞めるから・・・」
私たちはその言葉を聞き、焦りながら、恥ずかしそうに、
「い、いやという訳じゃあないのぉ~」
「・・・その・・・あの・・・」
「ただ、な?その」
「なんだか、変な気分なのよ?」
「名前なんて付けられた事、今までありませんでしたから・・・」
「えっと、じゃあね、名前また考えておくね!?」
去り際にユウがそう言ったとき
私たちは、何故か焦りユウに言った・・・
「いえ!」
「名前はこのままで・・・このままがいいいんだ!」
「だからねぇ~」
「また・・・来て・・・・・・」
「絶対よ?」
ユウは涙ぐみながら、
「うん!!絶対に会いに来るから待っててね!!」
そう言い残し去って行った・・・
私たちは黙り込み、それぞれ不思議な気持ちのままユウの観察を再開した・・・
私たちは見た、
ユウが少しでもステータスが上がるように努力
する姿を・・・
ユウが少しでも戦えるようになるために捨てら
れた本で武術や魔術を学ぶ姿を・・・
初めは興味であった、だが彼の姿を見ているうちに私たちは、興味が好意へ、好意が愛へと変わった・・・
私たちは皆、彼に恋をしてしまったのだ・・・・
そして、ユウがみんなに会いたいという気持ちと、私たちのユウを思う思いが叶い、私たちの魂は繋がった・・・
ユウと別れてから三年後、私たちは魂が繋がったことをユウに伝えた・・・
その頃には、人への恨など、どうでも良くなっていた・・・
そろそろ、頃合でしょうか?皆さんと話し合って日取りを決めた方がいいですね・・・
「皆さん、そろそろ頃合いです・・・」
「う~ん?」
「ああぁ?」
「・・・・・・・」
「そうね・・・」
生命の神と太陽の神は、わかっていないようですね・・・初めに話した事を覚えていないのでしょうか?
 
「そろそろ、神力が溜まったので、この子をこちらに一度呼び出しましょうということです」
「そうだったわねぇ~」
「そういや、そうだったな」
「はぁ・・・忘れてたのね・・・。まあいいわ。それで?どういう形で私たちのことを認識させる?私たちが魂の状態だと、いくらこの子の中にいるとはいえ、姿を見せることはできないわよ?」
「まあ、こちらに呼び出して、私たちが話しかければいいと思いますが・・・」
「それしかねえだろ?」
「そうなるわよねぇ~」
「そうね、他に方法はなさそうだし・・・認識してくれるか心配だけど・・・」
これで私たちのことを、認識させる方法は決まりました。次はどういう形で、こちらに呼び出すかですね・・・
「それでは、どのようにして呼び出しますか?」
「それはやっぱり、この子が寝たときに、夢という形で呼び出すのがいいと思うわ」
「でもぉ~夢だと私たちのことを認識しないんじゃないかしらぁ~」
「でも他にできる方法だと、私たちの声すら認識して貰えないわよ?」
「それしかねぇならそれでいいじゃねぇか。失敗したら、また溜まるまで待ちゃあいいんだからよ」
「それもそうねぇ~」
「それで決まりですね。決行は今日で行きます。よろしいでしょうか?」
「いいわぁ~」
「ああ」
「・・・・・・」
「ええ」
それでは、この子が寝静まるのを待つとしましょう・・・
そして私たちは、初めて彼と言葉を交わした・・・
そして彼が帰ったあと・・・・
「・・・・・それにしても・・・・予想外でした・・・」
「ええ・・・・本当に・・・・・・」
「まさか、アタシ達の姿が見えるなんてな・・・」
「本当に驚きましたぁ~」
「・・・・・・・・・」
皆それぞれ驚いた様子で話した。
「それに名前を聞いて来るなんて・・・」
「そうね。私たちに名前なんてないのにね・・・」
「でもよ、名前考えておくとか言ってたぜ」
「確かに言ってたわねぇ~」
確かに言っていましたが、私たちには関係のないことです・・・私たちの目的はこの子の身体を貰い受けることなのですから・・・
「それよりも・・・なんで私たちの姿を見る事ができたのかしら?」
「そりゃやっぱし、異能持ちだからだろ?」
「それしか考えられません。そもそも、神を五つも宿している事が異常なのです」
「異能って不思議よねぇ~」
「まあ、世界のバグ見たいなものですから」
そしてしばらく雑談した後、私たちはこの子の観察に戻った。
そして、この子・・・・・ユウが五歳になり初めてステータスを見たときのこと・・・・
「おいおい・・・・」
「あらぁ~」
「・・・・・」
「これは・・・」
「酷いわね・・・・」
私たちは困惑した。ユウのステータスが普通子供平均値を大幅に下回っていたのだ。
「どういう事かしら?異能もステータスに現れるはずなのに出てないわ・・・・」
「どうしてなのかしらぁ~?」
「・・・・・・おそらく、私たちのせいでしょう。初めて会ったときから、神力を分けて貰い続けていますから・・・」
「「「「「・・・・・・」」」」」
そして、私たちは黙り込み、沈痛な面持ちでユウの観察に戻った・・・・
 ユウがいじめられ、親に煙たがられ始めてから二年がたち、ユウの妹、ミラのステータス鑑定の日がやって来た・・・
その日から、いじめはなくなった・・・・・・だが、周囲の者達は誰もユウの相手をしなくなった、そして両親までもがユウに関わること避け始め、何事においてもミラを優先し始めた・・・
私たちは沈んだ気持ちでそれらを見ていた・・・
私はそれを利用しようと決めた・・・
「・・・これを利用しましょう」
「本気で言ってんのかよ・・・」
「ええ・・・この復讐心を利用し、ユウの身体をもらいましょう。貰い受けるためには相手の許可が必要なのですから・・・」「そう・・・ね」
「だけどよ!」
「私たちの目的を忘れたの?」
「「「「「・・・・・」」」」」
 そして私たちは暗い気持ちで準備を進めユウを呼び出した・・・
そして私たちは話を進めていき・・・本題を切り出した・・・
 太陽の神が、
「だからもし、復讐するなら、アタシ達が力を貸してやるよ・・・ま、対価は貰うけどな・・・どうす・・・」
「しないよ・・・」
ユウはそう言った
「何故ですか?貴方はみんなを憎んでいるのでしょう?」
「憎んでるけど・・・復讐はいけないことなんだよ?」
「「「「「・・・」」」」」
私たちは黙り込んだ。
「もし、貴方のステータスが低いのは私たちのせいだったとしても憎まずにいられるのですか?」
私は苛立ち紛れにそう言った
「うん・・・」
太陽の神が我慢できずに、怒鳴りつけた、
「なんでだよ!?!?憎くねえのかよ!!」
ユウは恥ずかしそうに言った、
「だって、僕は君たちのこと初めての友達だと思ってるし・・・その・・・ときどき、ここの事が見えてたんだけど・・・みんな僕の様子を見て、申し訳なさそうにしてたから・・・何か、事情があるんじゃないかなって・・・そう思ったんだけど・・・」
その言葉を聞き神達は、驚き、沈黙した、
「「「「「!?・・・・・・」
 私たちの姿が見えた?ありえません・・・そもそもだからといって憎まない理由にはなりません・・・
「そ、そうだ!あの・・・みんなの名前考えたんだけど・・・」
 
 ユウがそう言った時、私たちはとても不思議なきもちになり、私たちの身体が光出した!
「えっと・・・その、みんな、だよね?」
ユウは困惑した様子でそう言った。
「「「「「えっ?」」」」」
私たちはお互いを見合わせた・・・
「「「「「っ!?」」」」」
「これは・・・近づいた・・・の?」
神達の中の誰かがそう呟いた・・・
その後、私たちは上の空でユウの話を聞いていた・・・
「あの、みんなの名前なんだけど・・・少し人っぽくないから、また今度でいい?」
 それを聞いたとき、私たちはなんだかそれは嫌だと思った
私はそわそわしながら、
「そ、その、できれば今考えている名前でいいので、聞かせてもらえませんか?」
他のみんなも、少し戸惑いながらユウにお願いした。
「き、聞かせてくれ!」
「気になるわぁ~」
「是非、聞きたいわ」
「・・・聞き・・・たい・・・」
ユウは緊張した様子で、
「え、えっと、じゃあ・・・・・・・」
ユウは、『ヴィネ』『モート』『サシャ』『ルムナ』『マナン』と、自分の考えた名前を私たちに教えてくれた・・・・・
「「「「「・・・・・・」」」」」
私たちは沈黙した。
それは私たちが初めて感じたものであった。それと同時に、ユウに興味を抱いた・・・・・
私たちがしばらく黙っていると・・・
ユウは、焦り、少し悲しそうに、
「えっと、その、気に入らなかったなら別にいいし、もし僕に名前を付けられるのが嫌なら、もう辞めるから・・・」
私たちはその言葉を聞き、焦りながら、恥ずかしそうに、
「い、いやという訳じゃあないのぉ~」
「・・・その・・・あの・・・」
「ただ、な?その」
「なんだか、変な気分なのよ?」
「名前なんて付けられた事、今までありませんでしたから・・・」
「えっと、じゃあね、名前また考えておくね!?」
去り際にユウがそう言ったとき
私たちは、何故か焦りユウに言った・・・
「いえ!」
「名前はこのままで・・・このままがいいいんだ!」
「だからねぇ~」
「また・・・来て・・・・・・」
「絶対よ?」
ユウは涙ぐみながら、
「うん!!絶対に会いに来るから待っててね!!」
そう言い残し去って行った・・・
私たちは黙り込み、それぞれ不思議な気持ちのままユウの観察を再開した・・・
私たちは見た、
ユウが少しでもステータスが上がるように努力
する姿を・・・
ユウが少しでも戦えるようになるために捨てら
れた本で武術や魔術を学ぶ姿を・・・
初めは興味であった、だが彼の姿を見ているうちに私たちは、興味が好意へ、好意が愛へと変わった・・・
私たちは皆、彼に恋をしてしまったのだ・・・・
そして、ユウがみんなに会いたいという気持ちと、私たちのユウを思う思いが叶い、私たちの魂は繋がった・・・
ユウと別れてから三年後、私たちは魂が繋がったことをユウに伝えた・・・
その頃には、人への恨など、どうでも良くなっていた・・・
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